今日はブラジル代表の『カカー』について紹介したいと思います。
現在レアル・マドリードに所属するブラジル代表のカカーは、07年にバロンドール(世界最優秀選手)を受賞しました。
そのカカーの才能を見抜き、守ってくれる指導者がいなければ、彼は今頃、金融かIT関係の仕事をしていたかもしれませんでした。
カカーが15・16歳のころ、当時所属していたブラジルの名門『サンパウロ』のユース監督が彼に、『君は頭がいいから大学に進んだほうがいい』と勧めました。しかし、カカーがサンパウロのジュニアチームに所属していたころの監督が、カカーのサッカー選手としての将来性を見抜き、彼にチャンスを与えるよう各方面に働きかけました。
15歳当時のカカーは身長160cm・体重50kg(日本人の15歳の平均サイズは168cm・59kg)と小さくやせっぽちで、コーチの誰もが、見た目でプロとしての将来はないと思っていました。
そんなカカーを当時のジュニアチームの監督は、彼の明るさ・素直さ・プレーをしているときの体勢の良さ・知恵、そして常にゴールを狙ってプレーすることが他の選手より優れていると感じ、トップチームの監督に推薦しました。
トップチームの監督を誘って、当時ユースチームだったカカーの試合を観に行ったとき、なんとカカーは補欠で、試合の最後に少しだけ出場しただけでした。連れて行ったジュニアの監督を気の毒に思ったトップチームの監督は、カカーを練習に参加させることを約束しました。
こうしてトップチームの練習に15日間だけという限定で参加したカカーは、その1日目から強烈な印象を与え『プロ・カカー』が誕生することになりました。
少年時代他の選手より頭一つ小さかったカカーに、当時の指導者は3つのことを主に教え、『小さくやせっぽち』なハンディを克服させました。
その1つ目は、『頭を使ってプレーすること』でした。試合に出場すると『ケガ』することも怖いほど小さかったカカーに指導者は、『マークは他の選手に任せておいて、お前は知恵と創造力を働かせてプレーしろ』と指示し、常に頭を使ってプレーすることを要求しました。
2つ目は、ブラジルで俗に言う『サイボーグ計画』を実行しました。ブラジルには、ボール扱いが上手くてフィジカルが弱い選手に、若いときから食事療法と計画的な練習によって、フィジカルの弱点を克服するプログラムがあるそうです。ガリンシャ・ジーコら伝説的な名選手も、この肉体改造で成功しました。
3つ目は、『シュート練習』でした。小柄で強いボールが蹴れなかった少年に対し、指導者はボールを正確にゴールの枠に収めるように指導しました。
そういえば昔ジーコが『シュートはゴールへのラストパスだ』と言っていたのを思い出します。
こうしてサンパウロでプロの道を歩み始めたカカーは、セレソン(ブラジル代表)に選ばれ、バロンドールも受賞し、世界最高の選手の一人となりました。
ブラジルでは裕福な白人に対して、『逆差別』があるといいます。
『白人が上手いわけがない』
『私立校の選手が上手いわけがない』
とサッカー面で差別されることがあるそうです。
日本では想像も付きませんが・・・
多くのハンディを乗り越えて、『世界最高選手』になったカカーが、今回のW杯で主役の一人になるのは間違いないでしょう。
セレソンと共に応援します!
Coachしみず
サッカー三昧のゴールデン・ウィークが終わりました。
1日から、奈良・愛知・愛知・大阪・大阪というハードスケジュールでしたが、最後まで選手たちは元気一杯でした。
珍しく一日も雨が降らず、暑い日が毎日続き『体調を崩す選手が出るんじゃないかな』と心配しましたが、大きく崩す選手もいなくて充実したGWを過ごすことができました。
新チームになって初めて『パス』を意識してサッカーをしましたが、まだまともにパスの練習をしていない割には、なかなか良かったんじゃないかなって思いました。
この先『どこのトレーニングをすればいいか?』も見えてきましたし、選手たちも手応えをつかんでくれたんじゃないかなって思います。
最後の二日間は、いつもお世話になっている大阪のチームにホームステイを受けて頂き、貴重な体験を積むこともできました。
今回2回目のホームステイの選手がほとんどで、中には3回目の選手もいてリラックスしてホームステイに臨めたようです。
帰りには『またおいでよ』『またね』と保護者の方からも声を掛けて頂き、選手同士では『バイバイ』『またな』と別れを惜しむ声が上がって、バスを出発させずらい雰囲気になっていました。
普段の遠征の帰りのバスの中では、ほとんどの選手が寝ていて、静かなはずの車内が今回はずーっと騒がしいままでした。これもホームステイ先での夜の過ごし方が良く、帰りの車内でも騒ぐだけの体力が残っていたということでしょう。
そんなところでも今回の遠征が大成功だったと感じました。
今回も多くの『クセのある』指導者たちと話をすることができました。
いろいろな話がでましたが、中でも『選手も指導者も点を取ることを急ぎすぎている。日本のことわざに『急がば回れ』っていう言葉があるやろ。そんなええことわざがあるのに分かってないねぇ』っていう話が印象に残りました。
確かにその通りかもしれません。
選手・指導者ともに早く点が欲しいから、アバウトに前線にボールを放り込む。相手DFのミスを拾ったりして(ジュニアユース・ユース年代に多く聞かれる「セカンド」っていうやつです。最近はジュニアでも多いですけどね)『シュートで終わる』(私は嫌いです!)
繰り返し続ければいつかは点が取れるでしょうし、自チームのミスの可能性が少ないので失点の可能性も低いかもしれません。しかし、今はミスをして成功(得点)にならなくても、確実にボールをつないで『意図的に』ゴールを奪うことを育成年代にしっかりやっておかないと、将来的に慢性的な『得点力不足』から脱却できないんじゃないですかね。
まずは我々指導者・大人が『我慢』しなければなりません。
ましてや、指導者の『勝ちたい』を選手たちに押しつけてはいけません。
そんなことを再確認させられたいいGWでした。
また今日から選手とともにがんばります!
Coachしみず
日本にW杯トロフィーがやってきました。
と言っても日本がW杯に優勝したわけでなく(当然ですが(笑))、『世界85カ国を回るツアー』中のトロフィーが日本に到着しました。
W杯トロフィーを前に日本サッカー協会川淵名誉会長は、『今回は優勝を遠慮しておきます。ベスト4が目標ですから』と岡田監督の意向を尊重するコメントをしました。
またW杯開幕に向けて『過去3大会に比べれば、今回は盛り上がりに欠けている。それは日本代表がいい試合をしていないことも原因。チームに魅力を感じてもらえれば、トロフィーが日本に来たことで、いっそう盛り上がるはず』とも語りました。
全くその通りで、こんなに盛り上がらないのは過去に例がありません。
『不景気』も大きく影響していると思いますが、今の日本代表は全然勝てる気がしませんし、日本を観ているより他の国を観ているほうがおもしろいし・・・
何とか、何とか予選リーグ突破・・・もしくは敗退でも盛り上がる内容で日本のサッカー熱を再燃させてもらい、サッカーを始める少年少女を増加させることが、将来トロフィーを本当に持ち帰る事ができる近道になるのでは・・・
がんばれ日本!!
Coachしみず
25日はペルナサッカークラブのトップチームの公式戦初戦でした。
トップチームはOBが社会人になってからサッカーする場所を提供することを目的に立ち上げましたが、1年目の今年はOBの人数がまだ少ないので指導者・保護者も参加しての初戦となりました。
私自身10年ぶりの参加となりましたが、10年前の社会人リーグのイメージは『マナーが悪い』でした・・・
「今回はどうかな」
と思いながらゲームに臨みましたが結果は・・・
まだ1試合なのでなんとも言えませんが、全体的にはまあまあってとこですかね(苦笑)若干マナーの悪い選手もいましたが、まあそんなに大きな問題はなかったかなって思います。(試合終了後に暴言を吐いている選手がいましたが・・・)
うちのチームでは試合前のミーティングで
『子どもたちのお手本になれるようなサッカーをしよう』
と話し合いました。
『お手本』とは、サッカーの内容はもちろん、マナーの部分も含めてです。観に来ている子どもたちが『将来ペルナのトップチームでサッカーがしたい』と思えるようなチームにならなくては意味がありません。
今、ジュニア・ジュニアユース・トップと3つのカテゴリーがペルナにはありますが、『ペルナにいればずーっとサッカーができる』っていう環境を作り、『地域に密着した生涯スポーツの場』を提供できれば・・・
ホームスタジアムがあって、隣接するバールがあって、試合を観たあとバールで語り合う・・・
トップチームはJリーグでユースチームはもちろん、女子チーム・ママチーム・シニアチーム・・・夢はつきません(笑)
トップチーム初戦は勝利で飾ることができました。大きな大きな夢にほんの少しですが近づきました。
これからも地域の青少年育成のために、多くの皆さんの力を貸してください!
私は『夢実現』のために『toto』を買いに走ります(笑)
Coachしみず
『ペルナトップチームの公式戦:初戦』
こんばんは。ヒデコーチです。本年度、四日市サッカー協会に正式に加盟し、昨日(4/25)
3部リーグの第一戦がありました。昨年11月に行われた練習試合から数えてトップチームとしての試合は、2戦目になります。相手は、四郷クラブ・・・
私がひと昔、四日市リーグでやっていた時に1部に名を連ねる程の実力のあるチームです。
相手は10人と一人少ない状況でしたが、実力のあるチームなので、試合は、一進一退。
後半、清水ファミリーのコーナーキックのやりとりから清水コーチの意表をついたシュートでペルナが先制!!ガンバの遠藤がジェフ市原戦で見せたF.Kの様でした。清水コーチ曰く、狙い通りだったそうです。(ほんとかな?)後半の終盤に相手のヘディングシュートで同点・・・(私の背丈がもう少しあれば防げてました・・・)
終了間際に、F.Kから抜け出した松尾ともき(ペルナOB)がGOALして2-1で勝利!!公式戦の記念すべき初勝利をあげることが出来ました。試合の初めに清水コーチがチームのみんなに「楽しくサッカーやろや」といったものの、いざ、試合が始まると、若き日の自分を思い出したかの様にみんながエキサイト!!ところどころで見方のメンバーに厳しい指摘をするところも見受けられました。
やっぱり試合に自分が出ているとみんが良い意味で「熱く」なります。老兵には今日か明日ぐらいに筋肉痛が襲うことでしょう・・・参加してくださった方、ほんとお疲れ様でした。応援にきてくださった方、ほんと有難うございました。3部リーグの第二戦目は、5/30の予定です。次節も楽しく、熱くなりましょう!!
18日はU−12・11・10・9で奈良遠征でした。
U―10・9は積極的に『だんごサッカー』で、いい顔をしながらボールを追いかけていました。
U−12・11は今取り組んでいることを一生懸命やりました。
U―12は去年のおさらいになるので大体できますが、U−11は今年初めてやることなので、できたりできなかったり・・・
まぁ何回も失敗を繰り返しながら、できるようになってくれればいいので、ゆっくりゆっくりです(笑)
また、昼休みがおもしろかったんです!
昼休みの過ごし方がU−12・11とU−10・9で全然違ったんです。
U−12・11(一部U−10・9の選手も混ざっていましたが)の選手は、ボールを持っていろいろなリフティングの技の練習をしています。練習って言うよりかは、『ボールで遊んでる』って感じです。休み時間にサッカーで遊べるようになったらチャンスです。サッカーが上手くなるチャンスです。『やらされて』いてはダメです。『遊び』の中にサッカーが入り込まなければダメです。大人の仕事もそうですよね。やらされているときはつらいばかりで、いい仕事はできませんよね(苦笑)
選手たちから『なんかいい感じ』な匂いがしてました(笑)
ちなみに多くのU−10・9の選手は、そこにあった砂の山で砂遊びをしたり、隣にあったテニスコートのフェンスにかじりついてテニスを観ていたりしていました。
まぁペルナ的にはそれも全然OKですけどね(笑)
Coachしみず
いよいよ4年に1度のワールドカップ・イヤーが始まりました。
今回は大好きなブラジルについての情報を。
『ブラジル国内では、過去最多となる5回の優勝を誇るセレソン(ブラジル代表)に対する期待は大きく、6回目の優勝を目指して国内はお祭り騒ぎ!』ということはなく、出場決定後は静かなものでした。
予選リーグの組み合わせが決まったころ、日本のメディアでは『ブラジル・ポルトガル・コートジボワール・北朝鮮が入る組は死のグループ』と騒いでいましたが、ブラジルではどうだったでしょう。
ポルトガルはブラジルから帰化した選手(デコ・ペペ・リエジソン)やクリスチアーノ・ロナウドというスター選手の存在で少しは話題になりました。それでも、08年に行われた直近の親善試合で6-2と撃破しており、ブラジル人のルイス・フェリペ・スコラーリ(セレソンを02年のW杯で優勝に導いた)が監督から退いたため、それほど脅威とは思っていないようです。
コートジボワールのディディエ・ドログバはブラジルでも知名度は高いようですが、代表チームに伝統がなく、興味を持って見ている人は少ないようです。
北朝鮮に至っては、情報もないし、情報を得ようともしていない。興味を持つべき相手ではまったくないようです。
ブラジルのメディアは、伝統ある強豪国との試合なら相手について詳しく報道しますが、格下相手ならセレソンの話題のみ。ファンも相手のことなど興味なしです。
ブラジルにとってライバルは、W杯優勝歴を持つイタリア・アルゼンチン・ドイツ、それに今回はスペインとなりそうです。
今の時点では盛り上がっていないブラジル国内も、大会が始まると『コッパ(ワールドカップのこと)』一色になります。
試合が学校の授業時間に行われれば授業は休み。会社も官庁も休みになります。
そういえば、うちの息子たちも02年日韓W杯のときは学校を休んでました(苦笑)
ブラジルは、1930年の第1回大会から唯一すべての大会に出場している国です。
ブラジル人は例外なく4年に1回W杯を楽しんできました。自分の人生の岐路や子どもの成長をW杯に合わせて記憶します。
『02年日韓大会の年に高校受験だったな』
『94年アメリカ大会のときに長男が生まれたな』などです。
そういえば私の大親友は、98年フランス大会の年に結婚し、新婚旅行はフランスへ試合観戦に出掛けました。
この先日本が、毎回W杯に出場でき、国民の誰もが4年に1回の祭典を楽しみ、その大会の記憶を自分の思い出と重ね合わせることができれば、日本のサッカー文化も少しグローバルなものになるかもしれません。
さぁ、みんなで『コッパ』を楽しみましょう!
Coachしみず
日本代表の岡田監督は、5月中旬に予定している代表メンバー発表時に、4〜5人の育成選手を合わせて発表する考えを示しました。
『このメンバーは23人とずっと行動することになる。原則として育成枠にしたいと考えている』目安として12年ロンドン五輪を見据えて89年4月2日以降に生まれた選手であること、代表選手のバックアップになることを条件に挙げました。
要は『W杯南アフリカ大会に若手を帯同させて経験を積ませる』ということで、大変いいことだと思います。
世界を見ても他に例がないほどの金持ち協会なんですから、こんなふうにもっともっと育成年代に金を出すことをやってもらいたいと思います。
育成年代のトップレベルの選手に金を出すのはもちろんのこと、草の根の末端にまでもっと金を出してもらわないと・・・
実は一番下のサッカーを楽しみ始めたところに目を付けることが、将来のベスト4入りの近道かもしれませんよ。
Coachしみず
新しい年度が始まりました。
チームとしてうれしいことに転校等の理由で退部した2名を除いた全員が、新年度もペルナサッカークラブでサッカーを続けてくれることになりました。
すでに数名の新規入部の問い合わせもきており、早々に新しい仲間も増えそうな予感がしています。
できるだけ多くの仲間を増やして日本にサッカー文化を根付かせるために・・・
そして何よりサッカーを始めた子どもたちにサッカーの楽しさを伝えるために・・・
「子どもの本来持っているパワーを引き出す手助けをしたい」と指導者一同思っています。
保護者の皆様・選手のみんな、一年よろしくお願いします!
Coachしみず
CSKAモスクワの日本代表MF本田圭祐選手が、『悪魔の左足』で日本人初となる欧州チャンピオンズリーグ(欧州CL)8強入りを決めました。
前半39分先制点となるゴールのアシストを決めた本田選手は、追いつかれた後の後半10分、ゴール正面やや右・約30mのFKを『悪魔の左足』で蹴り、GKの手をはじきながらそのボールはゴールに吸い込まれ決勝点となりました。
大会が『欧州CL』に改編されてから、日本人選手が8強入りしたのはこれが初めてで、日本人選手が決勝トーナメントで得点するのも初めてという『初めて』づくしとなりましたが、本人は『何よりも自分のゴールで次に行けたことが選手として喜ばしい』と語り、『日本人初』には興味がないようです。
本田選手とともにガンバ大阪でジュニアユース時代を過ごしたG大阪の安田理大選手は、本田選手のことを『昔からメンタルだけは誰よりも強かった』と語りました。
中学時代からすごい負けず嫌いで、足が特別速くなかった本田選手は、50m走があると自分が勝つまで止めなかったようで、安田選手は『何回走らされたか分からん。腕相撲も腕が折れるかと思うくらいやった』と苦笑いしました。
北京五輪では、『ご飯の水の量が多い』と選手たちがぼやいていたら、『おれが言うてくる』と言って外国人シェフに英語で米の炊き方を言いに行ったり、仲間を連れてスウェーデンの女子代表を口説きに行ったりと、物怖じしない性格はピッチ上だけではなかったようです。
プロ入り当初から海外を意識して語学を習得したりと、決して努力を忘れない本田選手の姿に『プロになるため』のヒントが隠されているのかもしれません。
Coachしみず