奈良遠征

  • 2010年08月16日(月)

14・15日はU―11・10で奈良遠征でした。

お盆の影響か欠席者が多数出て、U−9の選手を一部追加招集する形での遠征となりました。

1日目の第1試合は異常に暑く、体調を崩す選手が何人か出ました。
1日目の帰りのミーティングで少し体調管理のコツみたいなものを話して、2日目に臨みましたが、思いのほか2日目はすずしかったので全員元気にサッカーができました。
ペルナの練習は夜の体育館なので、夏の暑い日差しの下でのプレーは慣れるのに時間がかかるようです。

試合内容は・・・
人数の関係上前半5・3年生、後半4年生で行ったのですが、相変わらずほとんどの試合には負けました(苦笑)
ただ、内容的には5年生は十分個人としてやれていたし、3・4年生も暑い中、1個か2個上の学年の選手相手に十分やれていました。

夏休みも残り少なくなりましたが、ペルナの選手全員が元気に楽しくサッカーができるように、我々指導者はお手伝いをしていきたいと思っています。

       Coachしみず

フットボール

  • 2010年08月14日(土)

FCバルセロナスクール福岡校のコーチをしている「村松さん」という人がおもしろいことを言っていたので紹介します。

村松さんは大学卒業後スペインに渡り、12年もの間バルセロナ近郊のクラブで育成年代の指導に当たって、スペイン協会の上級コーチングライセンスを取得しました。

そんな村松さんは自身の経験をもとに、日本・スペインの文化や歴史の違いなどを肌で感じて、スペインでおこなわれているものを“フットボール”、日本でのそれを“サッカー”と使い分けています。
例えば
「勝っている状況で、しかもチーム全体が疲れているのに、試合のリズムをまったく考えずにスローインのボールを拾いに行き、すぐにリスタートする」
「相手がカウンターで攻め込んできたときに、DFが靴のヒモを結んでいて失点する」
「自分たちのスローインだと思って投げようとしたとき、審判に相手ボールだと知らされ、相手にボールを渡すと、すぐにボールを入れられウラを取られる」
小学生の試合だったそうですが、スペインではあり得ないことだそうです。(こういうのを“マリーシア”って言うんだと思いますが・・・)

村松さんは、『フットボールとは自己責任を持って、選手ひとりひとりがイニシアチブを持ってプレーしなければならないスポーツである』と言っています。『“フットボール”を“フットボール”らしくプレーし続けることで、フットボーラーというものは自らイニシアチブを持つ一人の人間として育っていくのではないでしょうか』
スペインでは指導する人、選手、サポーターを含め、かかわる人すべてが、フットボールが今述べたようなスポーツであると理解しているので、それぞれの人間が自己責任の下、イニシアチブを持って行動することが当たり前のことになっています。そして、それはスペインの少年フットボーラーにもいえることです。

スペイン遠征でこんな事件があったそうです。
春のバルセロナは朝晩と日中の気温の差が大きく、防寒用にベンチコートを持っていきました。朝ホテルを出発するときは寒いのでベンチコートを着ていきます。数時間後には真夏のような暑さになってきているのに、ほとんどの子どもたちがベンチコートを脱がないのです。「暑くない?」と聞くと「暑い」と答えます。「じゃあ脱げば?」と言うと「大丈夫です」という返事が返ってきます。しかし、誰か一人が脱ぐと、他の子どもたちも脱ぎ始めます。日本の子どもらしいエピソードですよね(苦笑)

また試合中では、コーチが「ラインを上げろ」という指示を出すと、その指示に忠実にラインを上げます。すでに状況が変わっているにもかかわらず・・・

フットボールというスポーツは、例えば失点のシーンでも『完全に○○の責任』というように誰か一人の責任になりにくいし、個人の責任が問いにくく、責任の所在が不明確な場合がほとんどです。しかし、本来フットボールとは『自己責任を負い、イニシアチブを持ってプレーするスポーツ』です。『自己主張ができない』『自己責任が取れない』性格の日本人がやるのが“サッカー”で、自由を好むスペイン人がやるのが“フットボール”というのも分かる気がします。
そしてその違いこそが“文化”の違いではないかと思います。
フットボールをするだけに限らず、将来社会で活躍できる人間になるためにも、“サッカー”から“フットボール”に進化していかなければならないのかもしれません。
そしてその道付けをするのが、我々育成年代の指導者の本来の仕事なのかも・・・

      Coachしみず

少しの失敗

  • 2010年08月09日(月)

7・8日はU-12で浜松遠征でした。

6年生の交歓会に6年5人・5年3人・4年7人・3年4人での参加で、全ての学年を半分に割ってのゲームでしたので、相変わらず全部負けてしまいましたが、内容はそんなに悪いものではありませんでした。

3・4年は一目見て分かるほど小さい体で、大きな6年生に挑んでいきます。大体1人目か2人目にボールを取られてしまいますが、時には3人4人と抜いていきます。遅いので結局はボールを奪われてしまいますが、『おおっ!』っと驚かされるようなプレーも1試合に何回かは出ていました。

5・6年はそんな3・4年の分までがんばらなくてはいけないので、攻撃も守備もいつもより忙しかったようです。

ペルナでは、こんなふうに学年がデコボコな状態で試合をすることは、どの学年の選手にとってもプラスになると考えています。大きな選手に立ち向かう3・4年が成長することはもちろん、小さい選手の分までがんばらなくてはいけない5・6年、いつもより少しだけがんばらないといけない5・6年も確実に成長します。

普段、同学年で活動しているときには分からなかったことが、デコボコなことにより見えてくることがあります。
ゲームの中だけではなく生活面でもそうです。
しかし、今回は生活面があまり上手くいきませんでした。大変残念ですが今後の課題です。
一度近いうちに高学年で話し合ってみます。ペルナの選手たちですから、きっと上手くいくと信じています。

子どもたちは(大人も一緒ですが)失敗と成功を繰り返しながら成長していきます。次回成功させるために、より良い遠征とするために今回は失敗しました(苦笑)
『今回の遠征で失敗して良かったな』
『あの失敗があったからこそ、今回うまくいったな』
と次回の遠征が終わった後にみんなで言えるように、今回の失敗を取り入れたいと思います。

子どもたちは大きな可能性を持っています。
我々頭の固い大人の想像を超えるアイデアも持っています。
今回少し失敗したことで、次回の遠征がより楽しみになってきました!

       Coachしみず

メンタルトレーニング

  • 2010年08月03日(火)

皆さんは『メンタルトレーニング』という言葉を知っていますか?

「試合の大切な場面でプレーッシャーに負けてしまった」
「いいサッカー選手になるためには強いメンタルが必要だ」
など『心』の部分が重要視されることが、スポーツの世界ではよくありますが『強いメンタル』のためのトレーニングはやっているでしょうか。

『心技体』昔からスポーツに重要なキーワードです。
いいサッカー選手になるために日々技術を磨くトレーニングをやります。その技術を生かすために体力をつけます。しかし、もう一つのキーワード『心』についてのトレーニングはやっていないことが多いのではないでしょうか。

レアル・マドリード、ACミラン、スペイン代表、アルゼンチン代表など、世界のトップレベルのチームでは、現在普通にメンタルトレーニングをやっています。
それは、「プロの世界で活躍する」「チームが勝利する」ために、心のトレーニングが欠かせないことが認識されているし、プロの選手でさえ、メンタルトレーニングを怠ると持っている力を存分に発揮できないからです。

では、小・中・高校生の育成年代ではどうでしょう。
全くやってないか、やっているとしても『苦しいトレーニングに耐える根性』の部分のみではないでしょうか。

我々育成年代の指導者は、選手が上達していく上で『心』の部分が大きく作用することを知っています。
『人に言われてやってもダメ。自分から進んでトレーニングしないと!』っていうやつです。
知っていますが具体的にトレーニング(私はこれがまさにメンタルトレーニングそのものだと思いますが・・・)できていないのが現状ではないでしょうか。特に中学・高校年代に必要なトレーニングではないかと考えています。子どもから大人に変化していく中学・高校年代こそ、しっかりしたメンタルトレーニングをしないと、数多い誘惑に負けて横道にそれていく可能性があるんじゃないかって思います。

『メンタルトレーニング』っていうとなんか難しい感じがしますが、一言で言えば『ポジティブシンキング』だと私は思います。起きてしまった事柄を『プラス思考』で考えるか『マイナス思考』で考えるかで、その後の成長はまったく違ったものとなります。例えばシュートをミスした場合、『一つ課題が見つかった。これを克服して、もっといい選手になろう』とプラス思考で考えるか、『もうダメだ。オレってヘタクソだからしょうがないよな・・・』とマイナス思考で考えるか、どちらがその後の選手の成長につながるかは簡単に分かると思います。
前者は、前向きに練習に取り組むので、上達のスピードが上がるのに対して、後者は、サッカーに対して意欲がなくなり、上達のスピードも遅くなります。最悪上達が止まってしまうかもしれません。そうならないために、ポジティブシンキング・プラス思考で物事を考えるようにする、そうなるためのトレーニングがメンタルトレーニングです。
筋トレと同じで今日トレーニングしたから、すぐに筋肉が付くというものではありません。急に無理すると筋肉痛で次の日に大変なことになりますよね(苦笑)
メンタルトレーニングも同じですぐにできるものではありません。毎日の積み重ねです。小さいことでいいので今日から始めましょう。
例えば普段使う言葉に少し気を使いましょう。
『楽しい』『良いよ』『OK』『良い感じ』などの言葉を積極的に使いましょう。逆に『ダルい』『嫌だ』『疲れた』『早く終わらないかな』などの言葉は使わないようにしましょう。『ダルい』と言えば人は本当にダルくなってしまうし、『嫌だ』と言えば何をするのも嫌になってしまいます。

ネガティブな言葉からはネガティブな行動しか生まれません。常にポジティブな言葉を使い、何事にもポジティブに取り組みましょう。そうすることで同じサッカーのトレーニングの効果が2倍にも3倍にもなります。
今すぐ始めましょう。
毎日の積み重ねが大切です!

        Coachしみず

八風中県大会

  • 2010年07月29日(木)

八風中の夏が終わりました。

鈴鹿スポーツガーデンのメイングランドで行われた県大会1回戦は、0-0で折り返した後半8分、相手DFを完全に崩しGKをあざ笑うかのようなファインゴールで先制しましたが、その後相手チームのスーパーゴールや不運なゴールなどが重なり1-5で敗れてしまいました。

これで3年生は一応『引退』ということになりますが選手達は、地区大会から本当に良くがんばったと思います。

今回の敗戦を3年生は高校サッカーで活かすために、1・2年生は来年に活かすために、一度頭の中を整理して、『何ができていて、何ができていなかったか』を再確認し、今回のようなくやしい思いをしないために、また将来の自分のために明日から何を始めるべきか?をよく考えて一度リセットし、やり直す必要があります。
いつまでも勝ち続けることはできませんし、サッカー人生はこれからも続きます。
『今回の敗戦があったからこそ、今の自分がある』と将来考えられるよう、ポジティブに受け入れて明日からもがんばりましょう。

保護者の皆様、応援ありがとうございました。
選手達は本当によくがんばっていました。
今回の大会を振り返って一度食事のときにでもゆっくり話をしてください。子どもの成長が感じられることだと思います。

今日の試合や今大会の試合を観て子ども達に元気をもらいました。我々大人も不景気に負けずがんばりましょいう!!

      Coachしみず

がんばれ八風!

  • 2010年07月26日(月)

八風中サッカー部の外部コーチとして中体連三泗大会に帯同してきました。

最後までケガ人が出場できるか微妙な状態でしたが、なんとか全員揃い準優勝で県大会出場を決めました。

1日目はシードで試合なし。

2日目の2回戦は会場となっているホームチームとの試合になりましたが、なかなか厳しい試合となりました。
早い時間に先制点が取れいい流れになりましたが、その後追加点が奪えず逆に失点して同点に。いやな雰囲気になりかけていたのを変えたのは『個人技』でした。
ペナルティーエリア付近で浮き球を受け、2人をかわしてシュート!これが決勝点となりなんとか3回戦に駒を進めました。

3回戦の相手は先日の高円宮杯で0−2で敗れている、手の内を知り尽くしている相手となりました。
0−0のまま緊迫したゲームは、このまま延長か!?と思われた終了直前、チーム二番目に小さい選手から放たれた左足のシュートは、ゴール右隅に吸い込まれ1−0。そのまま少しのロスタイムを終えタイムアップ。準決勝進出を決めました。

3日目の準決勝は会場を変えて行われました。この試合に勝利すれば県大会出場が決まるという大一番!
相手は隣の中学で『ダービーマッチ』となりました。
このダービーマッチで思い出されるのは2年前の中体連。0−1・0−2・1−2・2−2・2−3・3−3・4−3と、両チームとも意地とプライドを賭けた死闘に勝利した八風中は、そのまま勢いに乗って東海大会出場を決めました。
今回のダービーマッチでは、相手チームにはジュニア時代ペルナで過ごした選手もいます。
2年前に熱い戦いを展開したOBも多数応援に駆け付けました。
やっぱり熱いダービーマッチになりました。
開始早々に先制点を取ることができましたが、その後立て続けに3失点。1−3のまま最後の給水タイムに。残り時間は15分です。『まず1点取ろう!』と送り出した直後、うちのセンターフォワードの打ったシュートはキーパーの手を弾きながらゴールの中へ。2−3となり押せ押せになった後フリーキックのチャンスが・・・ハーフウェーラインを少し越えた場所という『遠いな』という距離でしたが、思い切って放ったシュートは芸術的な弧を描いて吸い込まれるようにゴールへ。3−3の同点です。『後1点!』イケイケムードになった終了間際コーナーキックのチャンスが・・・右から蹴られたボールはゴールキーパーを越えてキャプテンの元へ。『ゴール!』頭で合わせて決勝ゴール!熱いダービーにピリオドを打ちました。

全てのパワーを使って準決勝を戦った八風中は、決勝では完全にパワー切れ。後半最後には何人かの選手が足をつりながら必死に戦いましたが1−4で敗れてしまいました。

八風中は去年県大会で優勝して、県大会の出場枠を「1.5」から「2.5」に増やしておいたため、準優勝での県大会出場を決めました。自分たちで増やした枠を自分たちで使うという結果になり、3年連続の県大会を29日から戦うことになりました。
この県大会で負けてしまった時点で3年生は一応引退になります。
1試合でも多くこのメンバーで試合できるよう、がんばれ八風!

      Coachしみず

左右両足のキック

  • 2010年07月25日(日)

左右両足のキックは必要か?

育成の現場ではよく『右足も左足も同じように蹴れなければいけない』と言われますが、本当にそうでしょうか?

一般的にそう言われるのは右利きの選手だけで、左利きの選手には当てはまらないようです。
例えばディエゴ・マラドーナ。20世紀最高のレフティーは、86年のW杯メキシコ大会の対イングランド戦で、それを証明するような伝説のプレーをやってのけています。
明らかに『手』でゴールを決めた『神の手ゴール』の他に成功させた、『5人抜きゴール』がそれです。
ハーフェーライン付近でボールを持ったマラドーナは、次々にドリブルで相手をかわし最後はGKまでも抜き去り、無人となったゴールにボールを流し込みました。
実は、この時のマラドーナは左足でしかボールに触っていません。

日本人ですぐに浮かぶのは名波選手。右利きの選手ならどう考えても右足で蹴る場面でも、彼は迷わず左足で蹴ります。それでミスをしたとしても、『右足を練習しよう』とは考えず、『もっと左足を練習してミスしないようにしよう』と考えるといいます。

ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキが育ったドイツの名門ケルンでは、『短所を修正するより、長所を伸ばすことで選手としての可能性を広げる』という指導方針で、少年時代のポドルスキの才能を伸ばし、ドイツ代表70試合で37得点を叩き出すレフティーを育て上げました。
ポドルスキをU−16時代に指導した監督は、『例えばベッカム。守備もスピードも平均的なベッカムだが、誰にも負けない右足があったから成功した。ポドルスキも苦手な右足の改善に取り組めば、今よりうまく右足を使えただろうが、あの爆発的で魅力ある左足はあったかどうか』と語っています。
確かに左利きの選手は、いわゆる『ズレ』があって独特のリズムを持っています。
でも、ベッカムのように『利き足にこだわる』というのを、左利きの選手だけでなく右利きの選手もやってもいいんじゃないかな・・・

『左サイドのスペシャリストになる』という理由で、元日本代表の相馬選手は毎日毎日左足のクロスの練習をしたそうですが、彼のように自分で『必要』と思い練習するのなら別ですが強制するのはどうかと・・・左右同じようにスペシャルなキックができれば、当然武器になるとは思いますが全ての選手がそれをできないことも事実。それなら選手個人の意志に任せたらどうでしょう。
左右のキックを武器にする選手・右足のキックを武器にする選手・左足のキックを武器にする選手・ヘディングを武器にする選手・・・いろいろなタイプがあっていいと思うのですが、どうも日本の教育はそうじゃないようです(苦笑)
あくまでも型にはめて金太郎アメにしたいようで・・・

自分の子どもが、『他の子と同じじゃないと不安になる』日本人と、『他の子と同じでは不安になる』外国人の違いですかね(苦笑)

根本的に改善しないと『世界に通用する個性的』な選手は育ってこないようです。

      Coachしみず

腹をくくる

  • 2010年07月21日(水)

17・18日と静岡遠征でした。

毎年この時期は地区の行事と重なっていて参加者が少なく、4・5・6年でギリギリになることが多いんですが(2・3年位前まではそんなことなかったんですがねぇ・・・苦笑)、今年も3年まで入れて14人と、いっぱいいっぱいの人数でした。
14人中、3年2人・4年3人という状況なので試合には負けてしまいますが(っていつものことか!笑)、選手たちは5・6年も3・4年も貴重な経験ができました。

3・4年は大きな相手に自分の技術がどれだけ通用するか?どれだけボールに触れるか?
必死にがんばっても少し押されればこけるし、簡単にはボールを持っても抜かせてもらえないし、でも1試合に数回は「おっ!」と思うプレーは出ていたし、やっつけられて悔しい思いをした分は必ず成長していきます。

5・6年はいつものようにはいかず、3・4年が出ているのでその選手たちの分までがんばらなくてはいけません。
でも数年前までは自分たちが「小さい選手」で上級生に面倒を見てもらっていた側だったので、今回は反対に面倒を見る側に回らなくてはいけません。自分のことをやるのはもちろん、小さい選手の様子も見てあげなくてはいけません。そんな経験も上級生の選手たちにとってはいい経験となります。
参加した選手全員にとっていい遠征になりました。
19日に行った3・4年生の奈良遠征では、静岡遠征に参加した選手たちは他の選手に比べて一回り成長していたように見えました!

静岡遠征でも多くのこだわりの指導者とサッカー談議をしました。
今回はW杯南ア大会の話が多くなりましたが、結局最後は『日本のサッカー界をどうしていくか』という話になりました。
やはり日本のサッカー界は『スペインが優勝した』という事実をどう受け止めるか?ということが問題です。あのスタイルを少しでもマネするために少年時代をどう過ごすべきか?ということをもっと真剣に考える必要があります。方法は指導者それぞれで様々な考え方・やり方があっていいのですが、信念とこだわりを持ってやる必要があります。
今回のサッカー談議のキーワードは『腹をくくる』でした。
指導者は腹をくくって本気で選手の将来・日本の将来を見据えて責任を持って指導に当たるべきです。
決して間違っても『今勝てればいい』というような考えで指導するべきではありません。
少年の指導者、底辺から力を合わせてやるべきです。
今回改めて『腹をくくって』指導に当たる決意を持ちました。また今日からがんばります!

       Coachしみず

ミス

  • 2010年07月15日(木)

サッカーに“ミス”はつきものです。
ミスとどうつきあうかで成長の度合いが変わってきます。
心の持ち方一つでミスは宝物にも、価値のないものにもなります。

メンタルトレーニング・コンサルタントの大儀見浩介さんの本をもとに“ミス”について少し考えてみましょう。

一流選手はミスに対してこんなイメージを持っています。
@チャレンジの成果
A成功の途中
B課題発見
C気づき
D成長の種 

これに対して二流選手は
@失敗
A怒られる
B恥ずかしい
Cもう終わりだ
D交代させられる 

同じ『ミス』という結果について、とらえ方一つでこんなに違ってきます。
またミスには『良いミス』と『悪いミス』の2種類があります。

良いミスとは
@チャレンジしている
A習得の過程で出たミスである
B目的や意図がある 

また悪いミスとは
@心と体の準備不足から起こる(ウォーミングアップがしっかりできていないなど)
A気持ちが後ろ向きになり、迷いが生じた結果のミス
Bミスをミスだと自分で気が付いていない 

ミスから学ぶには『プラス思考』が大切です。
ミスを単なるミスで終わらせるのではなく、成長の過程ととらえ、次の練習やプレーに生かしましょう。

過去は変えられませんが、未来は変えられます。
ミスをどうとらえ、どう取り返すかが大切なのです。

ミス→課題発見→チャレンジの結果→成功→成長→目標達成 

結果として『ミスをしたから目標が達成できた』と思えるように、一つのミスを前向きに、ポジティブにとらえましょう。
メッシでもC.ロナウドでもミスを犯します。
ミスのない選手はいません。

      Coachしみず

W杯が終わって思うこと

  • 2010年07月13日(火)

約1ヶ月に渡り熱戦を繰り広げたW杯南ア大会が、スペインの優勝で幕を閉じました。

今回のW杯もいろいろなことが起こりました。
日本代表のベスト16進出、誤審、史上初の開催国の1次リーグ敗退、前回大会優勝・準優勝チームの1次リーグ敗退・・・

しかし、今回はなんと言っても『スペインの優勝』でしょう!
圧倒的なボールポゼッションでイニシアチブを握り、相手のDF陣を完全に崩してゴールを奪う。観ていて気持ちが良くなるほどテンポのいいボール回し。
それに忘れてはいけないのはDF陣の安定感。今大会7試合で2失点(8得点)。2失点での優勝は98年のフランス、06年のイタリアと並んでW杯最少失点での優勝です。
4試合連続の1−0勝利、決勝トーナメント全てが1−0での勝利ということになります。
そう聞いても決して守備的に戦ったイメージがないのは、スペインのスタイルが常に攻撃的であったからで、今大会の総得点が8と聞いても『えっ!?そうなん?』って感じです。

さぁ、問題はこれからの日本です。
W杯は良くも悪くもこの先の世界のサッカー界に大きな影響を与えます。
古くはブラジル代表の黄金のカルテット。ジーコ・ファルカン・ソクラテス・トニーニョセレーゾを擁した当時のブラジル代表は、パスを回す美しいサッカーをやっていましたが、結局W杯では負けてしまい、その美しいサッカースタイルは世界のトレンドにはなりませんでした。
今回のスペインのサッカースタイルは、今後世界のサッカー界にどんな影響を与えるでしょうか。
スペインが優勝したことによって、日本人でも世界に通用する可能性があると感じたのは私だけでしょうか?身体能力的には絶対通用すると私は考えますが・・・

問題はこの先どうやるかです。
日本代表は結局、今までやってきた『パスを回して、人とボールが動くサッカー』を捨てました。
以前このコラムにも書きましたが、『再度ボールを保持してイニシアチブを握るサッカーで世界と同等に戦うには、後10年はかかる』と思います。
その現実を認めながら、この先どちらへ向いていくのか?
今回非常に良かったチームにオランダとドイツが挙げられると思いますが、両チームともしっかりした骨組みを持っています。
ドイツは10年以上かけて、系統的・組織的に育成に力を入れてきました。
オランダにはどの年代でも変わらない独特なサッカースタイルがあります。
また、今回のスペインはバルサのスタイルであったと言えるのではないでしょうか。イニエスタ・チャビ・プジョール・・・バルサのカンテラ(下部組織)で育ってきた選手たちです。小さいときから徹底したボールポゼッションを行い、どんな時にも慌てずボールを失わないサッカーを実践してきました。その結果が、今のスペインサッカーを支えているのと思います。

簡単に短期間ではいかない!ということです。
ただ、やり始めないと変わりませんから、すぐに始める必要があります。
やっぱり育成年代やなぁ・・・
私が思うキーワードは二つ。
一つは指導者育成。
もう一つはサッカー文化を根付かせること。
指導者育成はもちろんですが、大切なのはもう一つの『サッカー文化』
具体的にはサッカーを取り巻く人たち、指導者はもちろん保護者がサッカーを知ること。
『勝つことが一番』ではなく本当の意味での『育成が一番』ということを理解すること。(当然、試合で「負けてもいい試合」はないと思っています)
結局、育成年代で強いチームが一番評価されているようでは、日本のサッカーの将来はありません。
そういった意味での『サッカーを観る目』を多くの人が持たないと・・・
そのためには、メディアの持つ役割は大きいと思います。
今回のW杯で日本が勝ち残っている間のメディアの取り上げ方は、内容的なことは別にして良かったと思います。いつもテレビを付ければどこかでサッカーの話題が流れてる。普段サッカーの話をしないおじさんがサッカーの話をする。それだけでも全然違うと思います。
ブラジルでは『国民の数だけ代表監督がいる』と言います。みんなでサッカーを観て、みんなでサッカーを学び・語りましょう。
テレビもW杯だけではなく国内にも目を向けて・・・
まずはJリーグからです。魅力あるJリーグになるように、がんばれJ!!

      Coachしみず