八風中県大会

  • 2010年07月29日(木)

八風中の夏が終わりました。

鈴鹿スポーツガーデンのメイングランドで行われた県大会1回戦は、0-0で折り返した後半8分、相手DFを完全に崩しGKをあざ笑うかのようなファインゴールで先制しましたが、その後相手チームのスーパーゴールや不運なゴールなどが重なり1-5で敗れてしまいました。

これで3年生は一応『引退』ということになりますが選手達は、地区大会から本当に良くがんばったと思います。

今回の敗戦を3年生は高校サッカーで活かすために、1・2年生は来年に活かすために、一度頭の中を整理して、『何ができていて、何ができていなかったか』を再確認し、今回のようなくやしい思いをしないために、また将来の自分のために明日から何を始めるべきか?をよく考えて一度リセットし、やり直す必要があります。
いつまでも勝ち続けることはできませんし、サッカー人生はこれからも続きます。
『今回の敗戦があったからこそ、今の自分がある』と将来考えられるよう、ポジティブに受け入れて明日からもがんばりましょう。

保護者の皆様、応援ありがとうございました。
選手達は本当によくがんばっていました。
今回の大会を振り返って一度食事のときにでもゆっくり話をしてください。子どもの成長が感じられることだと思います。

今日の試合や今大会の試合を観て子ども達に元気をもらいました。我々大人も不景気に負けずがんばりましょいう!!

      Coachしみず

がんばれ八風!

  • 2010年07月26日(月)

八風中サッカー部の外部コーチとして中体連三泗大会に帯同してきました。

最後までケガ人が出場できるか微妙な状態でしたが、なんとか全員揃い準優勝で県大会出場を決めました。

1日目はシードで試合なし。

2日目の2回戦は会場となっているホームチームとの試合になりましたが、なかなか厳しい試合となりました。
早い時間に先制点が取れいい流れになりましたが、その後追加点が奪えず逆に失点して同点に。いやな雰囲気になりかけていたのを変えたのは『個人技』でした。
ペナルティーエリア付近で浮き球を受け、2人をかわしてシュート!これが決勝点となりなんとか3回戦に駒を進めました。

3回戦の相手は先日の高円宮杯で0−2で敗れている、手の内を知り尽くしている相手となりました。
0−0のまま緊迫したゲームは、このまま延長か!?と思われた終了直前、チーム二番目に小さい選手から放たれた左足のシュートは、ゴール右隅に吸い込まれ1−0。そのまま少しのロスタイムを終えタイムアップ。準決勝進出を決めました。

3日目の準決勝は会場を変えて行われました。この試合に勝利すれば県大会出場が決まるという大一番!
相手は隣の中学で『ダービーマッチ』となりました。
このダービーマッチで思い出されるのは2年前の中体連。0−1・0−2・1−2・2−2・2−3・3−3・4−3と、両チームとも意地とプライドを賭けた死闘に勝利した八風中は、そのまま勢いに乗って東海大会出場を決めました。
今回のダービーマッチでは、相手チームにはジュニア時代ペルナで過ごした選手もいます。
2年前に熱い戦いを展開したOBも多数応援に駆け付けました。
やっぱり熱いダービーマッチになりました。
開始早々に先制点を取ることができましたが、その後立て続けに3失点。1−3のまま最後の給水タイムに。残り時間は15分です。『まず1点取ろう!』と送り出した直後、うちのセンターフォワードの打ったシュートはキーパーの手を弾きながらゴールの中へ。2−3となり押せ押せになった後フリーキックのチャンスが・・・ハーフウェーラインを少し越えた場所という『遠いな』という距離でしたが、思い切って放ったシュートは芸術的な弧を描いて吸い込まれるようにゴールへ。3−3の同点です。『後1点!』イケイケムードになった終了間際コーナーキックのチャンスが・・・右から蹴られたボールはゴールキーパーを越えてキャプテンの元へ。『ゴール!』頭で合わせて決勝ゴール!熱いダービーにピリオドを打ちました。

全てのパワーを使って準決勝を戦った八風中は、決勝では完全にパワー切れ。後半最後には何人かの選手が足をつりながら必死に戦いましたが1−4で敗れてしまいました。

八風中は去年県大会で優勝して、県大会の出場枠を「1.5」から「2.5」に増やしておいたため、準優勝での県大会出場を決めました。自分たちで増やした枠を自分たちで使うという結果になり、3年連続の県大会を29日から戦うことになりました。
この県大会で負けてしまった時点で3年生は一応引退になります。
1試合でも多くこのメンバーで試合できるよう、がんばれ八風!

      Coachしみず

左右両足のキック

  • 2010年07月25日(日)

左右両足のキックは必要か?

育成の現場ではよく『右足も左足も同じように蹴れなければいけない』と言われますが、本当にそうでしょうか?

一般的にそう言われるのは右利きの選手だけで、左利きの選手には当てはまらないようです。
例えばディエゴ・マラドーナ。20世紀最高のレフティーは、86年のW杯メキシコ大会の対イングランド戦で、それを証明するような伝説のプレーをやってのけています。
明らかに『手』でゴールを決めた『神の手ゴール』の他に成功させた、『5人抜きゴール』がそれです。
ハーフェーライン付近でボールを持ったマラドーナは、次々にドリブルで相手をかわし最後はGKまでも抜き去り、無人となったゴールにボールを流し込みました。
実は、この時のマラドーナは左足でしかボールに触っていません。

日本人ですぐに浮かぶのは名波選手。右利きの選手ならどう考えても右足で蹴る場面でも、彼は迷わず左足で蹴ります。それでミスをしたとしても、『右足を練習しよう』とは考えず、『もっと左足を練習してミスしないようにしよう』と考えるといいます。

ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキが育ったドイツの名門ケルンでは、『短所を修正するより、長所を伸ばすことで選手としての可能性を広げる』という指導方針で、少年時代のポドルスキの才能を伸ばし、ドイツ代表70試合で37得点を叩き出すレフティーを育て上げました。
ポドルスキをU−16時代に指導した監督は、『例えばベッカム。守備もスピードも平均的なベッカムだが、誰にも負けない右足があったから成功した。ポドルスキも苦手な右足の改善に取り組めば、今よりうまく右足を使えただろうが、あの爆発的で魅力ある左足はあったかどうか』と語っています。
確かに左利きの選手は、いわゆる『ズレ』があって独特のリズムを持っています。
でも、ベッカムのように『利き足にこだわる』というのを、左利きの選手だけでなく右利きの選手もやってもいいんじゃないかな・・・

『左サイドのスペシャリストになる』という理由で、元日本代表の相馬選手は毎日毎日左足のクロスの練習をしたそうですが、彼のように自分で『必要』と思い練習するのなら別ですが強制するのはどうかと・・・左右同じようにスペシャルなキックができれば、当然武器になるとは思いますが全ての選手がそれをできないことも事実。それなら選手個人の意志に任せたらどうでしょう。
左右のキックを武器にする選手・右足のキックを武器にする選手・左足のキックを武器にする選手・ヘディングを武器にする選手・・・いろいろなタイプがあっていいと思うのですが、どうも日本の教育はそうじゃないようです(苦笑)
あくまでも型にはめて金太郎アメにしたいようで・・・

自分の子どもが、『他の子と同じじゃないと不安になる』日本人と、『他の子と同じでは不安になる』外国人の違いですかね(苦笑)

根本的に改善しないと『世界に通用する個性的』な選手は育ってこないようです。

      Coachしみず

腹をくくる

  • 2010年07月21日(水)

17・18日と静岡遠征でした。

毎年この時期は地区の行事と重なっていて参加者が少なく、4・5・6年でギリギリになることが多いんですが(2・3年位前まではそんなことなかったんですがねぇ・・・苦笑)、今年も3年まで入れて14人と、いっぱいいっぱいの人数でした。
14人中、3年2人・4年3人という状況なので試合には負けてしまいますが(っていつものことか!笑)、選手たちは5・6年も3・4年も貴重な経験ができました。

3・4年は大きな相手に自分の技術がどれだけ通用するか?どれだけボールに触れるか?
必死にがんばっても少し押されればこけるし、簡単にはボールを持っても抜かせてもらえないし、でも1試合に数回は「おっ!」と思うプレーは出ていたし、やっつけられて悔しい思いをした分は必ず成長していきます。

5・6年はいつものようにはいかず、3・4年が出ているのでその選手たちの分までがんばらなくてはいけません。
でも数年前までは自分たちが「小さい選手」で上級生に面倒を見てもらっていた側だったので、今回は反対に面倒を見る側に回らなくてはいけません。自分のことをやるのはもちろん、小さい選手の様子も見てあげなくてはいけません。そんな経験も上級生の選手たちにとってはいい経験となります。
参加した選手全員にとっていい遠征になりました。
19日に行った3・4年生の奈良遠征では、静岡遠征に参加した選手たちは他の選手に比べて一回り成長していたように見えました!

静岡遠征でも多くのこだわりの指導者とサッカー談議をしました。
今回はW杯南ア大会の話が多くなりましたが、結局最後は『日本のサッカー界をどうしていくか』という話になりました。
やはり日本のサッカー界は『スペインが優勝した』という事実をどう受け止めるか?ということが問題です。あのスタイルを少しでもマネするために少年時代をどう過ごすべきか?ということをもっと真剣に考える必要があります。方法は指導者それぞれで様々な考え方・やり方があっていいのですが、信念とこだわりを持ってやる必要があります。
今回のサッカー談議のキーワードは『腹をくくる』でした。
指導者は腹をくくって本気で選手の将来・日本の将来を見据えて責任を持って指導に当たるべきです。
決して間違っても『今勝てればいい』というような考えで指導するべきではありません。
少年の指導者、底辺から力を合わせてやるべきです。
今回改めて『腹をくくって』指導に当たる決意を持ちました。また今日からがんばります!

       Coachしみず

ミス

  • 2010年07月15日(木)

サッカーに“ミス”はつきものです。
ミスとどうつきあうかで成長の度合いが変わってきます。
心の持ち方一つでミスは宝物にも、価値のないものにもなります。

メンタルトレーニング・コンサルタントの大儀見浩介さんの本をもとに“ミス”について少し考えてみましょう。

一流選手はミスに対してこんなイメージを持っています。
@チャレンジの成果
A成功の途中
B課題発見
C気づき
D成長の種 

これに対して二流選手は
@失敗
A怒られる
B恥ずかしい
Cもう終わりだ
D交代させられる 

同じ『ミス』という結果について、とらえ方一つでこんなに違ってきます。
またミスには『良いミス』と『悪いミス』の2種類があります。

良いミスとは
@チャレンジしている
A習得の過程で出たミスである
B目的や意図がある 

また悪いミスとは
@心と体の準備不足から起こる(ウォーミングアップがしっかりできていないなど)
A気持ちが後ろ向きになり、迷いが生じた結果のミス
Bミスをミスだと自分で気が付いていない 

ミスから学ぶには『プラス思考』が大切です。
ミスを単なるミスで終わらせるのではなく、成長の過程ととらえ、次の練習やプレーに生かしましょう。

過去は変えられませんが、未来は変えられます。
ミスをどうとらえ、どう取り返すかが大切なのです。

ミス→課題発見→チャレンジの結果→成功→成長→目標達成 

結果として『ミスをしたから目標が達成できた』と思えるように、一つのミスを前向きに、ポジティブにとらえましょう。
メッシでもC.ロナウドでもミスを犯します。
ミスのない選手はいません。

      Coachしみず

W杯が終わって思うこと

  • 2010年07月13日(火)

約1ヶ月に渡り熱戦を繰り広げたW杯南ア大会が、スペインの優勝で幕を閉じました。

今回のW杯もいろいろなことが起こりました。
日本代表のベスト16進出、誤審、史上初の開催国の1次リーグ敗退、前回大会優勝・準優勝チームの1次リーグ敗退・・・

しかし、今回はなんと言っても『スペインの優勝』でしょう!
圧倒的なボールポゼッションでイニシアチブを握り、相手のDF陣を完全に崩してゴールを奪う。観ていて気持ちが良くなるほどテンポのいいボール回し。
それに忘れてはいけないのはDF陣の安定感。今大会7試合で2失点(8得点)。2失点での優勝は98年のフランス、06年のイタリアと並んでW杯最少失点での優勝です。
4試合連続の1−0勝利、決勝トーナメント全てが1−0での勝利ということになります。
そう聞いても決して守備的に戦ったイメージがないのは、スペインのスタイルが常に攻撃的であったからで、今大会の総得点が8と聞いても『えっ!?そうなん?』って感じです。

さぁ、問題はこれからの日本です。
W杯は良くも悪くもこの先の世界のサッカー界に大きな影響を与えます。
古くはブラジル代表の黄金のカルテット。ジーコ・ファルカン・ソクラテス・トニーニョセレーゾを擁した当時のブラジル代表は、パスを回す美しいサッカーをやっていましたが、結局W杯では負けてしまい、その美しいサッカースタイルは世界のトレンドにはなりませんでした。
今回のスペインのサッカースタイルは、今後世界のサッカー界にどんな影響を与えるでしょうか。
スペインが優勝したことによって、日本人でも世界に通用する可能性があると感じたのは私だけでしょうか?身体能力的には絶対通用すると私は考えますが・・・

問題はこの先どうやるかです。
日本代表は結局、今までやってきた『パスを回して、人とボールが動くサッカー』を捨てました。
以前このコラムにも書きましたが、『再度ボールを保持してイニシアチブを握るサッカーで世界と同等に戦うには、後10年はかかる』と思います。
その現実を認めながら、この先どちらへ向いていくのか?
今回非常に良かったチームにオランダとドイツが挙げられると思いますが、両チームともしっかりした骨組みを持っています。
ドイツは10年以上かけて、系統的・組織的に育成に力を入れてきました。
オランダにはどの年代でも変わらない独特なサッカースタイルがあります。
また、今回のスペインはバルサのスタイルであったと言えるのではないでしょうか。イニエスタ・チャビ・プジョール・・・バルサのカンテラ(下部組織)で育ってきた選手たちです。小さいときから徹底したボールポゼッションを行い、どんな時にも慌てずボールを失わないサッカーを実践してきました。その結果が、今のスペインサッカーを支えているのと思います。

簡単に短期間ではいかない!ということです。
ただ、やり始めないと変わりませんから、すぐに始める必要があります。
やっぱり育成年代やなぁ・・・
私が思うキーワードは二つ。
一つは指導者育成。
もう一つはサッカー文化を根付かせること。
指導者育成はもちろんですが、大切なのはもう一つの『サッカー文化』
具体的にはサッカーを取り巻く人たち、指導者はもちろん保護者がサッカーを知ること。
『勝つことが一番』ではなく本当の意味での『育成が一番』ということを理解すること。(当然、試合で「負けてもいい試合」はないと思っています)
結局、育成年代で強いチームが一番評価されているようでは、日本のサッカーの将来はありません。
そういった意味での『サッカーを観る目』を多くの人が持たないと・・・
そのためには、メディアの持つ役割は大きいと思います。
今回のW杯で日本が勝ち残っている間のメディアの取り上げ方は、内容的なことは別にして良かったと思います。いつもテレビを付ければどこかでサッカーの話題が流れてる。普段サッカーの話をしないおじさんがサッカーの話をする。それだけでも全然違うと思います。
ブラジルでは『国民の数だけ代表監督がいる』と言います。みんなでサッカーを観て、みんなでサッカーを学び・語りましょう。
テレビもW杯だけではなく国内にも目を向けて・・・
まずはJリーグからです。魅力あるJリーグになるように、がんばれJ!!

      Coachしみず

目標!

  • 2010年07月08日(木)

いよいよW杯決勝は『オランダVSスペイン』です!

どちらが優勝しても初優勝!楽しみな対戦です。

先にスペインが1点取ったらおもしろくなるんじゃないかな(笑)
オランダ自慢の攻撃陣がまずは同点にするために、そして逆転するために牙をむく。
スペインはそれを受けながらのカウンター・・・
2−1でスペインか、逆のパターンなら2−0でオランダかな・・・

しかしスペインのパス回しはおもしろい!
準決勝ドイツ戦を観ましたが、ドイツが前半「積極的にボールを奪いにこなかった」というのもありますが、多くの時間ボールをキープしていました。
DFラインから中盤にかけて、『えっ(驚)そこにパスしたらやばいんちゃう!?ボール取られるんちゃう!?』っていう所にも平気でパスします。
またそれが失わないんだ!
針の穴を通すような精度のパスと、『そこしかない』っていう所にボールを止める技術。
『体格の似ている日本人が最も見本にすべきスタイル』っていうのが最近のスペインに対する日本人の評価ですが、とてもじゃないが足下にも及びません。めっちゃ上手いです!

この日のドイツは完全にスペインにイニシアチブを握られて、いいところが少ししか出てませんでしたが、今大会のドイツは生まれ変わったようでした。
ドイツというと『質実剛健』とか『ゲルマン魂』とか『固い』イメージがありましたが、こちらも上手い!
狭い局面やDFラインで、逃げるようなロングキックはほとんど無くなり、きちんとパスをつないで攻撃していました。
日本との距離が大きく拡がったような気がしました。

ドイツ戦のスペインの終了間際もおもしろかった!
コーナー付近でボールをキープするまでは他のチームと同じですが、スペインは狙ってるんですよね!
ボールキープのふりをしてチャンスがあればゴールを取りに行く。キープしているんだけど、あわよくば追加点を取って息の根を止める、そんな感じです。

ペルナもスペインのようなサッカーがしたいなあ・・・
スペインのボール回しをしながら、前ではガンガンにドリブルで仕掛ける・・・まるっきりバルサのサッカーかっ!!
目標です!

       Coachしみず

大人の我慢

  • 2010年07月07日(水)

3・4日はU−11の愛知遠征でした。

典型的な梅雨天気で、1日目は雨が降ったりやんだり、2日目は前日の夜の降雨でグランドぐちゃぐちゃの晴れ。コンディションとしては最悪の状況でした。

そんな中でペルナの選手は、スリッピーな芝生状態にもかかわらず5年生はパスをつないで崩そうとしていましたし、4年生は転がらないボールを一生懸命運んでいました。
5年生はまだパスを始めたばかりなので、まだまだですが少し感覚をつかんだようです。
4年生はドリブルを仕掛けるのはいいのですが、まだまだ『突進ドリブル』で『運ぶ』というよりは『蹴って走る』っていう感じですし、ボールも全然扱えていないし、何よりマナーが悪いし・・・ただ4年生はサッカーが好きな選手ばかりなので、これからの『成長のびしろ』はあるんじゃないかなって思ってます。

県内外から24チームが集う大きな大会で、ペルナも毎年参加させてもらっていて、年間を通じてうちが参加する大会の中では最大級の大会なんですが、内容は・・・

ペルナは日本サッカー協会に登録していないので、『公式戦』というものがありません。以前は公式戦に参加していた時代もあったのですが、『なんか違うんじゃないかな』って思って参加を止めました。
今回の大会もその公式戦の如く『勝った!負けた!』で大騒ぎ。
ある試合では地元のチーム同士の対戦らしく、『ダービーマッチ』の様相で激しいものとなっていました。
一方のチームはユニフォームを見ただけでチーム名が分かるような名門チーム。もう一方も1学年30人もいるようなマンモスチーム。
試合内容は『寒っ!』
選手たちはうちのチームにはいないような身体能力を持った子どもたちばかり。W杯の日本代表のようなゲーム内容に???です。
地域柄、保護者との関係などチーム事情はあると思いますが、なんかもったいないなぁ・・・
やっぱり選手の育成には『大人の我慢』が必要だなって思いました・・・(苦笑)

        Coachしみず

W杯コメントA

  • 2010年07月03日(土)

昨日に引き続き今日も分析(?)・検証(?)してみたいと思います。

セルジオ越後
『大会前の4連敗で岡田監督はチームのやりかたを変えた。それまでの3年間を捨てて、新しいチームを作った。突貫工事に成功したことは評価しなければいけないけれど、遅すぎるね。もっと早く世界での日本の立場に気づくべきだった。守備重視の戦い方をするのなら、23人のメンバーも違ったはずだよ』
アジア相手なら日本のやりたいサッカー、パスをつないで主導権を取りながら攻撃する形はできるでしょう。
W杯では通用しません。
これから日本のサッカーはどちらに向かうのか?世界と戦うために、『守備重視』を極めるのか、『パスをつないで主導権を握る』のを極めるのか。
A代表やJリーグでは『勝てば官軍』ですが、育成年代の現場ではそんな訳にはいきません。

イビチャ・オシム
『この日の日本は、侍のように勇ましくリスクを冒して戦うべきだったと思う』
確かにこの日の日本はまったくリスクを冒しませんでした。それはまるで全国大会出場を賭けた決勝戦を戦う高校生のように・・・
『ここイチ』の試合でリスクを冒さない。高校生が、中学生がそんなサッカーをやっているようでは、その選手が数年後A代表になっても本質的には同じ事をやってしまうでしょう。それが当たり前です。
『日本人らしいサッカー』=『パスをつないで攻撃する』であるならば育成年代でやらなければなりません。
『高校生』は『育成年代』です。

ここで各国の報道見出しを紹介しましょう。

オランダ・NRCハンデルスブラッド紙
『19日のオランダ戦と同様、規律ある守備でパラグアイを苦しめた』

英民放ITV
『日本にもっと野心があれば別の結果になっただろう』

フランス・スポーツ紙レキップ(電子版)
『守備的で、時につまらないミスが目に付いた』

ブラジル・UOLインターネットニュース
『(双方が)技術的には低いレベルにあった。日本はカウンターを狙うか、パラグアイのミスを待ち続けた』

南ア通信
『今大会で今のところ最も退屈な試合の1つだった』

中国・京華時報
『日本チームの戦いぶりは尊敬に値する』

ベトナム・トイチェ紙
『日本が嘆き、アジアが嘆いた』

オーストラリア・エイジ紙
『日本チームは新しいファンを得た。オーストラリアを含めアジアにとって祝うべきことだ』

最後に岡田監督のコメントを。
『(代表監督は)割りに合わない』
『サッカーのことは当分考えたくない。今は家に帰りたい。そして当分は、どっかに消える』
指揮官に続投の意志はなく、07年12月に発足した第二次岡田体制は終了しました。
『人とボールが動く日本人らしいサッカー』は『リスクを冒さずカウンターとFK頼み』のサッカーに変更を余儀なくされました。岡田監督は本当に大変な決断をしたと思いますし、選手たちは短い時間でよく戦術を理解し、ピッチ上で展開したと思います。

日本代表のW杯南ア大会は終わりました。
日本サッカー界は早急に『日本サッカーの将来』について方向付けをする必要があります。
そして『日本サッカーを世界のトップレベルに』という目標を達成するために必要なことの一つに、『マスコミ・国民のサッカーを観る目を向上させる』ことが大切です。そのためには長い時間と経験が必要です。
そのヒントが今回のW杯に隠されていました。
私がうれしかったのは『いつでもどっかのチャンネルでサッカーの話題をやっている』ことと『普段サッカーに興味のない野球派のおじさんがサッカーを語っていた』ことです。これがW杯の時期だけでなく、普段から生活の一部になれば・・・
これこそが『サッカー文化』であり、日本サッカーを世界のトップレベルに引き上げる一番の近道です。

      Coachしみず

W杯コメント@

  • 2010年07月01日(木)

『涙の敗戦』から数日たった今日は、選手・関係者の試合後のコメントを分析(?)・検証(?)してみたいと思います。

まずは大久保選手。
『サッカーがこんなに楽しいものだとは思わなかった。オレらはもっとできると思ったし、自信がついた』
日本を出発する前は『代表はこれが最後』と家族に語っていたそうですが、パラグアイ戦後には『やり残したことがある。少しゆっくりして、またでかい舞台を目指す』と家族に連絡したそうです。本気の世界と戦って初めて分かったことでしょう。
大久保選手のお母さんは『駒ちゃんのためにも、また一緒にW杯を目指さないと男じゃない』と言っています。さすが大久保選手を中学から家を出して寮生活させたお母さん、厳しいです。

遠藤選手
『組織は通用した。1人1人の能力をもっと高めないといけない。個で負けるとサッカーでは勝てない』
まったくその通りだと思います。
今の日本のサッカーの現状では『0−0引き分け』が限界です。
遠藤選手がPK戦で1番手を任されたということは『日本で1番PKのうまい選手』ということが言えると思います。大舞台で一番大事な最初のキッカー。おまけに先に入れられているというシチュエーション。想像できないメンタルです。

駒野選手の家族
『あの場でPKを蹴ったことに誇りを持ってほしい』
同じサッカー選手を持つ親として、PKを蹴る息子を見ることは強いメンタルが必要です。
『見てられない』っていうのが本音でしょうが、しっかり目を開いて見なければなりません。PKを蹴る選手は心臓が飛び出しそうなその場から逃げることはできません。その選手の一番のサポーターである家族もその場から逃げ出してはいけません。
「結果」ではありません。課程とチャレンジすることが大切です。
駒野選手には次PKを蹴るチャンスがきたら、迷わず蹴ってもらいたいですし、蹴ってくれると信じています。
中学で父親を亡くし、プロ入り直後から仕送りをして家族を支えてきた駒野選手なら、きっと乗り越えられると思います。

中村選手
『今回、使われなかったことは、02年の落選よりショックだった。02年はこれに比べるとかすり傷かな。中学時代にマリノスユースに上がれなかったことを超えたね』
00年シドニー五輪では希望したトップ下を中田英に奪われた。
02年はトルシエに選んでもらえなかった。
06年ドイツ大会は司令塔として臨んだが体調不良で不調に終わった。
今回の10年南ア大会は、本戦までは中心選手としてやっていたが結局、オランダ戦での途中出場26分間で終わった。
こんなふうにも語りました。
『サッカーの神様がぼくをテストしたのかな』
GK楢崎・DF今野・MF中村・FW岡崎・・・
理由は様々ですが最後の最後で『傍観者』になってしまった選手たちの心の中はどんなものでしょう・・・

本田選手
『今回はこういう(守備的な)戦いを示したけれど、もっと攻める形を次は見せたい』
本戦になって急遽ワントップを言い渡された本田選手。しかも完全に孤立して重要なのは守備という立場。自分を殺してまでも出場したW杯。FKでは強烈な印象を残しましたが、本当にやりたかったことは・・・
最後のPKは完全に吹っ切れてましたね。
「あのPKの結果はどうでもいい」
極端に言えばそんな感じでしょうか。
『多くの人が批判してくれたことを感謝している。批判してくれる人がいなければ、ここまでこられなかった』
本田選手らしいコメントです。

      Coachしみず