8人ギリギリチーム

  • 2011年04月05日(火)

ある大会でこんなことがあったようです。

大きな団体の支部の大会でのこと。
全国大会の前日に(団体の支部による全国大会がおこなわれるほどの大きな団体です!)、大会規定についての話し合いが行われました。
あるチームは8人しか参加できませんでした。
大会は11人制なのに8人で大会に来たのです。

その場合、相手チームは何人にするかということが議題に上がりました。
実は、この件は、毎年議題に上がり大人の代表者会議でいつももめて、結論のでない議題でした。

それで一度、子どもの代表者会議を開こうということになったそうです。
参加人数は800人を超える大会といいますから、子どものチーム代表者も3〜40人はいたことでしょう。

子どもたちはいろいろな意見を出し合いました。

『相手も8人にすればいいじゃないか』

『11人制なんだから11人対8人でいいじゃないか』

『8人のチームはほかのチームから人を貸してもらえばいい』

様々な意見が子ども代表者から出ました。
意見が出尽くしたころ、8人ギリギリチームの代表者が口を開きました。

『ぼくたちは何が起こっても8人しかいないからさ。相手が11人でもいいよ』

ギリギリチームの代表者は毅然と言いました。
最初から勝つことが目的ではないのです。
相手は11人でも全力を尽くして、今まで一緒に練習してきた仲間たちと戦おう、そんな感じです。

『最初から人数が多いのはフェアじゃない。ギリギリチームと対戦するときのみ、相手チームも8人でサッカーする』

という結論になりました。

ペルナが主催する試合や、『愉快な仲間たち』が主催する試合は、6年生の試合に5年生のチームで参加することはもちろん、4年生のチームで参加することもあります。
人数が足りなければ、人数を合わすか他チームから借りてやります。
審判もアシスタントはついてないですし、主審もほとんどやらずセルフジャッジです。

学年が凸凹であることは絶対いいことだと思うし、主審・アシスタントの3人セットを全て大人でやって、審判服もしっかり着用し選手をリスペクトするというのも分からないことはありませんが、裏側に大人の『勝ちたい』が見え隠れしていやな感じがします。

もっと子どもたちに任せてもいいのかもしれません。

大人の『やり過ぎ』は、子どもの『自律・自治力』を奪っているかもしれません。

     つたえびと しみず

ケガ

  • 2011年04月03日(日)

『サッカーにケガはつきもの』とよく言います。

確かにサッカー選手でケガをしたことのない選手はいません。
大きい・小さいの別はあるものの、誰しも一度や二度はケガしたことがあるはず。
もちろん、ケガはしないにこしたことはありませんが、避けれないものである以上、どう対処するかとか、どう予防するかとかが大切になってきます。
どんなに注意していてもケガしたり、スランプに陥ることがあります。

そんなときはどうすればいいでしょう。
現実は受け入れ、謙虚な姿勢や成長しようという気持ちをしっかり持ちましょう。

気持ちが折れなければ、必ず明るい未来が待っています。

キング・カズも言っています。

『悪いことが続くのは、自分があきらめてしまっているとき。上を向いている限り、絶対にいいことがあるんだ』

人間は、目も耳も鼻も口も、みんな前に付いています。
体は前を向いて生きたがっているのです。
ポジティブにいきましょう。
必ず道は開けます。

     つたえびと しみず

規格外の選手

  • 2011年04月02日(土)

キング・カズが欧州のサッカーとブラジルのサッカーをこう表現しています。

『欧州のサッカーはオーケストラ型で、指揮者やパートがきっちり決まった組織的な感じだ。それに対してブラジルはジャズやサンバのように即興的。いろんなものをミックスして、本番の中から何かが生まれる。オーケストラのように楽譜通り進めていくのはまねしやすいけど、ジャズメンのまねは難しい。分析しきれないのがブラジル、だからこそ強いのかもしれないね』

欧州・ブラジルの両方を経験しているキング・カズらしいコメントです。

私が以前ブラジルに研修に行ったときもそんな感じがしました。
アルゼンチンでは少年に育成をしていましたが、ブラジルでは育成していない感じでした。

『選手は育てるものではなく、生まれてくるもの』

こんな感じです。

最近は、ブラジルにも欧州流の育成が入ってきたと聞いています。
だから最近、

『規格外の選手がブラジルから生まれてこない』

と思うのは考えすぎですか(笑)

       つたえびと しみず

ラストゲーム

  • 2011年03月29日(火)

6年生最後の試合が終わりました。

『最後はペルナで!』の合言葉のもと、ペルナの他に3チームが集まり “まったり” と2日間試合を楽しみました。

他のチームも6年生最後の試合となるので、それぞれに思い入れがあり、ラストゲーム前のミーティングも、いつもより入念なものになっていたようです。

この2日間、ペルナの選手は最高のゲームを魅せてくれました。
選手個々は、最高のパフォーマンスを魅せてくれ、局面でのグループでのボール保持も、今までで最高のものでした。

この6年生もいろいろなことがあった学年でした。
指導方法も低学年のときと、高学年のときで変わりました。
ちょうどペルナサッカークラブの変化に当たった学年でした。
ラストゲームで良い結果が出たので、良かったんじゃないかなって思います。

この学年はまとまりもあり、サッカーが好きな選手ばっかりなので、中学に行ってもがんばれると思うし、いつまでもサッカーを楽しむことができるんじゃないかな・・・

変化に当たった学年で、我々指導者も多くのことを学ばせてもらいました。
選手と共に大きく成長することができたと思います。
本当にありがとう!
これからも “夢” をかなえるために、努力して一歩ずつ進んで行ってください。
保護者の方々と共に我々指導者も応援し続けます。

Tudo de bom para voce!
Boa sorte!
Obrigade!

       つたえびと しみず

チャリティーマッチ

  • 2011年03月29日(火)

今夜、『東北地方太平洋沖地震復興支援チャリティーマッチ がんばろうニッポン!』の日本代表対Jリーグ TEAM AS ONE(Jリーグ選抜)の一戦が行なわれ、日本代表が遠藤選手の芸術的なフリーキックと、岡崎選手のちょっと怪しいゴール(笑)で2点を先制し、Jリーグ選抜の反撃を後半の1点に押さえ勝利しました。

ペルナはジュニアユースの練習日だったので、録画して観ましたが、やっぱりヤットは巧いなぁ・・・
フリーキックはもちろん芸術でしたが、前半の後半の本田とのパス交換、ありえへん巧さ!
相手を浮かして抜いた後すぐにヒザでボールをたたきつけ、アウトで本田へパス。
一連の流れるようなプレーに思わず『ウェー』って文字で表現できない声が・・・(笑)
瞬時に身体が反応して動いた感じでした!

ただ、やっぱり最高潮は44歳キング・カズのゴール!
後半途中からの出場でしたが、キングはやっぱり『持ってる!』
出場してから、何回もボールに触りましたが、往年のプレーのキレは影も無く(すいません・・・)『カズやばいなぁ・・・』って感じでしたが、やっぱりキングは持っていた!
闘莉王の頭でのパスに反応してGKと1対1に。
落ち着いて右足で決め、久々のカズダンスのパフォーマンス!
なんか涙が出そうになりました!

こんなときだからこそ、サッカー選手としてできることを・・・

今日のチャリティーマッチは多くの人を元気にしたことと思います。

ペルナでも募金を呼びかけましたが、大変多くのご協力を得ています。
小学生の選手がいかにも『貯金箱から持ってきました』って感じのお金を持ってきてくれます。本当にうれしいです。

仲良しのチームは、チャリティーフットサルを開催したり、チャリティー缶バッチを作成したりしています。

今こそ立ち上がり、アイデアを出し合うときです。
みんなで協力してがんばりましょう!

しかし、カズのゴールは感動したなぁ・・・

        つたえびと しみず

ラストゲーム

  • 2011年03月26日(土)

いよいよ来ました。

6年生のラストゲームです。

多くの選手がジュニアユースで引き続き活動してくれますが、ジュニアユースはスクールなので試合はほとんどありません。

今のメンバーが揃ってゲームを楽しむのも最後になるでしょう。

今年もラストを飾るのにふさわしいチームが集まってくれました。

『最後はペルナで!』の合言葉のもと2日間 “やりきり” ます。

さぁめっちゃ楽しみです!

今から行ってきます!

        つたえびと しみず

  • 2011年03月24日(木)

06年のJ2を優勝した横浜FCは、当時自前の練習場もないような環境でした。

一般の施設を借りて練習をしているころ、
『小学生の予約が入っているから早く出てくれ』
と言われたこともあったようです。
なかなか、プロのチームが小学生のためにグランドを空けるっていうことは、経験できることではありません(苦笑)

それでもJ2で優勝し、J1昇格を決めたんですから、『すごい』としか言いようがありません。

『時間がないから』
『場所がないから』
『○○君が言ったから』
言い訳はやめましょう。
言い訳せずに自分ができることをひたすらやり続けるだけです。
敵は自分の中にいます。

       つたえびと しみず

実践

  • 2011年03月23日(水)

海外にチャレンジした選手の多くは、言葉や文化・環境の壁に悩まされることが多いようです。

特に言葉。
何をするにも言葉が理解できなければどうにもなりません。
通訳がつく場合もあるようですが、試合中に通訳を隣に置いておくわけにはいきません。

私も中学・高校と6年間英語を習いましたが、海外で英語を話す自信はまったくありません(苦笑)

私の息子が、夏休みを利用して約1ヶ月ブラジルに行った時、まったくポルトガル語の予備知識はありませんでしたが、帰る頃には話していることは大体分かったと言っていました。

結局一番は実践。

だまっていては食事にもありつけないし、誰も誘ってくれないし、自分でアピールしないと認めてもらえない。

とりあえず、飛び込んでみるのも一つの手かもしれません。

        つたえびと しみず

学年凸凹

  • 2011年03月21日(月)

19・20・21日の3日間、いつもお世話になっている滋賀のチームの大会に行ってきました。

19日はU-11・10、20・21日はジュニアユースでの大会参加でした。

19日はU-11・10で、来年度の新チームということになります。
毎度この時期、6年生が卒業して新チームになると、『まだまだやらなあかんことが多いなぁ・・・』って思います。
現6年生の影に隠れて、新6年生のプレーのアバウトさが見えていなかったことに気が付きます。
結局また、『一からやり直し』ってことになるんですけどね(苦笑)
毎年毎年それの繰り返しです。
それが、『指導者の仕事』であり、忍耐が必要な部分だと思いますが・・・

20・21日はペルナのジュニアユースとして、3年ぶり2回目の試合に出かけました。
前回は3年前の大阪遠征でしたが、今回は滋賀へ出かけました。
現中2-3人・現中1-3人・現小6-4人の10人での参加で、1人足りない上に1日3試合2日で6試合のハードスケジュール。
選手は最後、ヘロヘロになってました(苦笑)
ヘロヘロにはなりましたが、選手個人は自信になったはず。
6年生は始めての25分ハーフ。
おまけに1日3試合。
コートはでかいし、相手選手もでかい!
大変だったと思いますが、それなりに『やれる!』感じをつかんだだろうし、すんなり中学のサッカーに入っていくことができそうです。
中1・2年生も1日3試合のフル出場は恐らく始めての経験。
その上、小学生のフォローもやらなければならず、いつも以上の負荷をクリアーしたことで、こちらも自信になったと思います。

やっぱり学年凸凹はいいなぁ・・・
上の学年も下の学年もプラスになることばかり。
なんか昔のペルナを思い出して懐かしく、幸せな気持ちになりました!

GKを貸してくれたチーム関係者や審判を助けてくれたチーム関係者・主催者の皆様にはわがままで大変お世話になりました。
指導者・選手ともに勉強になりました。
ありがとうございました。

また機会があれば参加したいと思います!

       つたえびと しみず

本質

  • 2011年03月16日(水)

カズこと三浦和良選手が、自身が得意な “シザース” フェイントの話から、ブラジル選手のことを以下のように語っています。

カズ選手がシザースを覚えたのは子どもの頃で、大好きだったブラジル代表のスター、ロベルト・リベリーノのプレーをまねしたのが最初でした。

『リベリーノは外から内へまたいでいた。ぼくのは内から外。静岡学園の2歳上の先輩もシザースがすごくうまくて、それも参考にさせてもらった』
とやり始めのことを語っています。その後のコメントが興味深い!

『最初は練習で使うだけ。それを実戦用にバージョンアップできたのはブラジルでの経験のおかげ。練習でできないことは試合でもできない、なんてよく言うけど、ブラジル人は練習より試合のときのほうがうまい。大観衆を前にするとスーパープレーを突然見せる。そんな環境でもまれたおかげで、ぼくも今では本番のほうが力が発揮できる』

このコメントどう思います?

私はなんかブラジル人らしいなぁって思いますけど・・・

日本の育成年代ではコーチの話を選手は直立不動で聞きますが、ブラジルでは全く違います。
座って話を聞いているときなんか寝転がっている選手もいます。
ブラジルでは、『聞く姿勢』が大切なんではなく、『本当に聞いているか』が大切なんでしょう。
だからといってブラジル人が練習を適当にやっているかと言うとそんなことはなく、練習でも平気で “けずって” きます。

上から『押さえつけたい』日本人と、
『責任が重い自由』を与えるブラジル人の違いかなって思っちゃいますけど・・・

どちらが正しく、どちらが間違っているかじゃなく、指導者には『本質を見極める目』を持つことが必要です。

       つたえびと しみず