12・13日、多くの個性的なチームとたくさんゲームを楽しみました。
いつも仲良くしてもらっているチーム同志のゲームは、他で行われている多くの4種年代の大会とは、全然違ったものとなります。
今回は、2面で行ったゲームを審判なしのセルフジャッジとしました。
ラインを割っても両チームの選手がファイトしていれば続行。
オフサイドもあまり関係なし。
全ての指導者が点数での勝ち負けではなく、内容での勝ち負けにこだわっているからこそできるゲーム形式でした。
ある大阪の指導者が、
『こんな試合の観方、大阪ではありえないですよ』
と言ってきました。
『何が?』
『審判なしっていうのも特殊ですけど、指導者がこんなに他のチームの選手のことを言い合うことは、大阪ではありえないですよ』
いつもの仲良しグループでは当たり前の光景が、どうも当たり前ではないようです。
年間十数回一緒にゲームする他のチームの選手を、いろんなチームの指導者の目で観て育てようっていう感じですかねぇ。
そう言われてみれば、平気で他のチームの選手について好き勝手なこと言ってますね(苦笑)
自分のチームの選手にそのチームの指導者は、毎日のように接しているので気がつかないことがありますが、時々観る他のチームの指導者が気がつくことがあります。
そんな話をお互いが言い合えば必ずプラスになるし、次の日からの指導や、選手との接し方の参考になります。
6年生は本当に残り少なくなってきましたが、最後までペルナのサッカーを楽しんでもらえるよう、もうひと工夫したいと思っています。
※東日本大震災で被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
大変な地震が起きてしまいました。
現在も安否確認ができてない方が多数いるようです。
少しでも早く多くの方の元気な姿が観られることをお祈りします。
恐らくたくさんのサッカー小僧の夢と希望が失われたことと思います。
本当に心が痛みます・・・
世界中の人々が協力して何かできることを考えましょう。
少しでも・・・
つたえびと しみず
Jリーグのジェフ市原で育成の仕事をしていた池上さんという人の本に、興味深い話が書いてあったので紹介します。
スイスに研修で訪れたときに子どもから渡された1枚のカードに、次のような言葉が並んでいました。
大人の方々へ。
ぼくたちの試合を観に来てくださってありがとうございます。
また、いつもぼくたちのスポーツ活動を支援していただいてありがとうございます。
今日という日は、ぼくたちの一日です。
ぼくたちはサッカーを思う存分やろうと、喜んでここに来ています。
もちろん、誰だって勝ちたいにきまっています。
でも、一番大切なことは「プレーができる」ということです。
だからどうか、ぼくたちの思うようにプレーさせてください。
ピッチのそばで怒鳴らないで、相手チームのサポーターに対しても、フェアでいてください。
ミス・プレーをいちいち、なじらないでください。
ぼくたちはしょんぼりするだけで、何の役にもたたないからです。
以上、よろしくご理解ください。
子ども一同。
スイスのサッカー協会が、少年に配布しているカードです。
子どもの大会の際、子どもたちはこのカードを応援に来ている大人たちに渡しに行きます。
千葉で翻訳したものを、少年大会に来ていた保護者に配ったそうです。
大人たちは誰も何も言わずシーンとした大会になったようです(苦笑)
このカードからも分かるように、スイスでも『勝利至上主義』が問題になっているようです(あえてスイスでもと言わせてもらいます)
スポーツの本来の姿とは何でしょうか。
大人たちはスポーツを通じて、子どもたちに何を学んでほしいのでしょうか。
そんなことを再度考えさせられた文章でした。
つたえびと しみず
デンマークサッカー協会の『子どものサッカー10カ条』を紹介します。
・子どもたちはあなたのものではない
・子どもたちはサッカーに夢中だ
・子どもたちはあなたとともにサッカー人生を歩んでいる
・子どもたちから求められることはあっても、あなたから求めてはいけない
・あなたの欲望を、子どもたちを介して満たしてはならない
・アドバイスはしても、あなたの考えを押し付けてはいけない
・子どもの体を守ること。しかし子どもたちの魂にまで踏み込んではいけない
・コーチは童心になること。しかし子どもたちに大人のサッカーをさせてはいけない
・コーチが子どもたちのサッカー人生をサポートすることは大切だ。しかし自分で考えさせることが必要だ。
・コーチは子どもを教え、導くことはできる。しかし勝つことが大切か否かを決めるのは子どもたち自身だ
デンマークのサッカー協会がこんな10カ条を出すということは、デンマークの大人たちが “危険” だということですよね(苦笑)
日本の現状はどうでしょう?
私も、もう一度最初から読み直してみます・・・(苦笑)
つたえびと しみず
『Ganar no lo es todo, pero esforzarse porganar si lo es (スペイン語:勝利することがすべてではない。しかし、勝利するために努力を続けるのは最も大切なことである)』
“勝利”にもいろんな種類があります。
大きく、
『この大会で優勝したい』
『この試合に勝ちたい』
という短期的なものと、
『プロになる』
『一生サッカーで楽しむ』
などの長期的なものに分けられると思います。
年齢が下になればなるほど、『長期的』な指導ビジョンが必要になってきます。
短期的な勝利の願望は、選手個人が持っていればいいものではないでしょうか。
って言うか選手個人が持っていなくてはいけないものだと思います。
子どもは純粋です。
純粋に
『勝ちたい』
『楽しみたい』
などの感情を持っています。
サッカーを続けて1年・2年と経っていくうちにその選手なりの『サッカー観』ができてきます。
真っ白な状態から徐々に付いてくるサッカー観は、『環境』が大きく影響します。
その環境を与えるのが、親・指導者を始めとする我々大人たちです。
どんな環境を与えているか、今一度振り返ってみましょう。
その環境は、その子どもの将来のためにプラスとなるものでしょうか。
大人のエゴを押しつけていないでしょうか。
『子どもに携わる』ということは、
『子どもの将来』に大きく影響する仕事です。
自信を持って、
『いい人作り』をやっていきましょう。
そのためには、自分が『変わる』ことが一番大切です!
つたえびと しみず
5・6日は6年生最後の遠征でした。
毎年恒例の遠征で、今年もうまくスケジュールが合ったので、Jリーグの開幕戦『ガンバvsセレッソ』を観戦することもできました。
5日朝出発し、いつもお世話になっているチームのホームグランドへ。
ホームグランドと言っても幼稚園の園庭ですが(笑)
一方のゴールに “ドカーン” とシュートを打つと、近所のマンションに飛び込んでしまい、もう一方のゴール側は道路を越えて川にボールが飛び込んでしまうような場所ですが、(もちろん一度もそんなことはありませんでした(笑))両チームごちゃ混ぜにしたミニゲーム大会は、途中から指導者チームも参戦するほどの大盛り上がりでした。
園庭で昼食を取った後万博競技場に移動。
超満員の『大阪ダービー』を観戦し、遠藤・二川・宇佐美のプレーにしびれ、『明日の自分』をイメージしました。
その後、観戦場所をバックスタンドからメインスタンドに移動して後座試合を観戦。
中学生の試合で、お世話になっているチームのOB選手が多数所属するチーム同志の試合を観ました。
スタンドでは数人の懐かしい顔に遭遇。
そのうちの一人の選手が、『こんにちは』と挨拶に来てくれました。
現中2の選手で、2年前は一緒に楽しんだ選手でした。
しっかり挨拶ができ、自信に満ちあふれた選手の姿からは、『いい選手になるな』ってオーラが出ていました。
将来が楽しみな選手の一人です。
その後、うちの選手はそれぞれホームステイ先へ。
ホームステイ先では、本当に良くしてもらい楽しく過ごせたようです。
6日は25分1本の試合を7試合。
大阪の個性的なチームとの対戦は、いつもペルナにとって刺激の多いものになります。
今回も、いろいろなことを考えさせられました。
同じ『少年の指導者』なのに、『こんなに違うか!?』ってぐらい方法は違いましたが、その全てが勉強になりました。
中学生との試合もありましたが、普段ジュニアユースの練習に参加している選手が多いので、全然平気でやれました。
6年生は1カ月後には中学生として活動するので、準備としてはいいものになりましたし、4年生もボールを持ったらガンガン仕掛けていたので、観ていて非常におもしろかったです。
さぁ6年生は残り3週間になりました。
2週間後にはジュニアユースの遠征も控えています。
残り少しを楽しく過ごせて、
『終わりよければ全てよし』
となれるようにがんばります!
つたえびと しみず
スポーツとは、何でしょう。
見て楽しむもの?やって楽しむもの?どちらも正解でしょう。
しかし、完璧にエレガントな正解とは言えません。
スポーツとは、育てるもの。
人の心を育て、体を育て、チームワークを育て、夢や情熱を育てるもの。
そして、そのスポーツもまた、育てられることを必要としています。
スポーツには人生と似たところがあり、何かを成し遂げようと思えば、
必要な条件を整えなければなりません。スポーツが人を育てるように、
人もまた、スポーツを育てていく必要と責任があるのです。
元・日本代表監督オシムさんの古いポスターに書いてあった言葉です。
んー・・・スポーツは人を育て、人はスポーツを育てる・・・
昔から、『サッカーは子どもを大人にし、大人を紳士にする』と言いますが、その逆に人がサッカー(スポーツ)を育てるとは・・・
オシムさんは上手いこと言うなぁ・・・(笑)
このコラムで常々言い続けたり、いつもの指導者同士でしゃべっている、
『日本のサッカー文化を変えなければ、日本は世界に通用しない』
っていうことが、
『人がサッカーを育てる』
っていうことに当たるんじゃないかなって思います。
我々少年の指導者は、子どもを指導し、子どもの成長の手助けをすることで、
『子どもを育てる』
ことをやっていますが、実はそのことで勉強になったり、成長しているのは我々大人側であるということを理解しています。
サッカーをすることで、子どもを成長させ、自分たちも成長し、日本のサッカーをも成長させる。
日本だけに限らず世界に発信していくところまで考えて、日々お互いに努力を続ける。
そんなことを改めて考えさせられた、『オシムの言葉』でした。
つたえびと しみず
『やる気』には2種類あります。
1つは『一瞬のやる気』もう1つは『持続性のあるやる気』です。
『一瞬のやる気』は、ちょっとした気持ちの変化や、人からの助言などで比較的簡単に持つことができます。
それに対して、『持続性のあるやる気』は難しいものがあります。
何かに一生懸命がんばっている人が、別人のように無気力になっていることはよくあります。
それに対し、何年かに渡ってやる気がみなぎっている人はなかなかいません。
どちらも最初は同じ『やる気』だったのに、どうしてそんなに違ってくるのでしょう。
『やる気』を持続するにはコツのようなものがあるのかもしれません。
例えば、サッカー選手としての目標がある場合、大切なことの一つに、
『基本を大事にやり続ける』
というのがあると思いますが、『基本』というのは結構地味な作業で、『続ける』ことが難しい作業です。
そんな作業を『やる気』を持って続けるということは、『言うは易し、行うは難し』です。
どうすれば続けれるでしょう。
やり方に変化を付ける、小さな結果が出る・・・
工夫と成功体験です。
では、どうすれば『工夫』ができて、『成功』が経験できるのでしょう。
指導者がそこを考えていけば、『やる気の持続』は十分可能なものになりそうです。
なにかいい意見があったら教えてください!(笑)
つたえびと しみず
26・27日もたくさん楽しい経験をしました。
少年のチームなので、毎年選手が変わっていきます。
そのため、同じチームなら同じサッカーを毎年するということはありませんが、大体大筋はそのチームのカラーが出ます。
2日間集まった濃いチームには、濃い指導者がたくさんいます。
試合の合間での指導者同士の会話に、
『いい選手を育成する』
ヒントがたくさん隠されています。
人それぞれいろいろな考え方があったり、チーム事情や置かれている立場の違いなどがあって、全てをひとくくりにすることはできませんが、多くの経験をしている指導者・勉強をしている指導者の考え方を聞くことは、いつも刺激になるし、勉強になります。
そんな話の中から、最近私が思うことは・・・
以前の私は、
『ドリブルがどうのこうの』
『パスがどうのこうの』
といった技術的なことを考えることに、多くの時間を費やしていましたが、ある程度の技術を持った選手には、それ以外のことをどう伝えるかということを考えるようになりました。
ゲーム中はもちろん、サッカーをプレーしているとき以外の過ごし方や考え方、実はここにヒントが隠れているんじゃないかと・・・
頭が柔らかい子どものうちに(最近の子どもは固くなったような気がしますが(苦笑))、考え方を伝えられたら・・・
やっぱり頭でサッカーをすることが大切なんじゃないかと、最近特に思っています。
子どもに伝えるためには、まず我々指導者・大人が勉強しなければ!
いろいろな “引き出し” を持つために、たくさんの経験をする必要が、私たちにはあるようです!
つたえびと しみず
「この仕事、出来ますか」と問われれば、
「はい、出来ます」と迷いなく答える。
それから、必死にその方法を考える。
出来る理由を、懸命に探してみることも良し。
私のメントレの先生のブログに載っていた言葉です。
人はなにか頼まれごとをされたときに、
『できない理由』
を探してしまうことがよくあります。
誰だったか忘れましたが講演会で、
『頼まれごとは、ためされごと』
というのを聞いたことがあります。
サッカーにも通じる部分もあるような気がします。
『リフティング1000回できる?』
『はい、できます』
と答えてから、練習の仕方を考える、必死に練習して1000回できるようになる。
『できない理由』を考えるんじゃなくて、
『できる理由』を考える。
後者の方が圧倒的にポジティブです。
つたえびと しみず
ある雑誌を読んでいたら、
『スペインでプレーする「サムライ少年」たち』
という記事があったので紹介します。
内容は、スペインのバルセロナで10〜13歳の8人の少年が、日本を離れ大半が単身で寮生活をしながらサッカーをしているというものです。
8人が所属するクラブは『UEコルネヤ』。
日本であまり馴染みがないのは、トップチームはスペイン4部の所属のためですが、カンテラ(下部組織)は、バルセロナ・エスパニョールにつぐ3番手の存在としてスペイン国内では高い評価を受けているチームです。
UEコルネヤは、バルセロナやエスパニョールのようにトップチームに選手を送り込むような『少数精鋭』のエリート養成機関ではなく、スクール式に間口を広げて多くのチームを抱えながら内部で選手を競わせるピラミッド型の育成システムを用いています。
そのため、日本人選手8人が所属する、『U−10・11』『U−12・13』のカテゴリーではそれぞれ11チーム・8チームが存在します。
すべての日本人選手は、セレクションに合格してチームに入り、当然公式戦にも出場しています。
中にはそのカテゴリーの1軍でプレーしている選手もいます。
寮には、日本人の寮母さんがいて、食事・洗濯の面などでサポートしているようですが、その他にも多くの人がサポートをしているようです。
10歳前後の子どもが、親元を離れて海外に単身渡ることの是非はわかりませんが、私は可能性・チャンスがあるならどんどん挑戦するべきだと思います。
うまくいけば突き進めばいいし、うまくいかなければ帰国して違うことにチャレンジすればいい。
うまくいかなくたって、全てが否定されたわけではないし、たまたま合わなかっただけ。
チャレンジすることで、『失う』ものより『得る』もののほうが多いはずです。
ガンガン挑戦しましょう。
ただし、それは本人の意思でのみに限りますけど(苦笑)
つたえびと しみず