1日、W杯優勝に続き五輪優勝を目指す『なでしこジャパン』が、ロンドン五輪アジア最終予選第1戦を戦い、タイ相手に3−0で勝利しました。
6チームで『2』枠を競う最終予選は、他の5チームに比べこの日戦ったタイは明らかに格下。
得失点差のことも考えると大量点が欲しかったところですが、この後の過密スケジュールを考え多くの主力を温存したのも影響しての3得点という少し物足りない結果になりました。
ただ、明らかに今までとは違う環境になっているのは当然。
どのチームも『世界チャンピオン』を倒そうと必死に戦ってきます。
その相手を予定通り(?・笑)やっつけるのは簡単なことではありません。
この先も難しい戦いになることは間違いないでしょう。
今回は『W杯優勝フィーバー』の最中で準備もあまりできてないようですが、真価を問われるのは今からです。
アメリカやドイツなどの身体能力に優るチームが日本の得意とするパスワークを身に付けたら・・・
もともと『速さ』『高さ』でかなわない相手が、『つなぐ』ことをやってきたら・・・
あまり詳しくはありませんが、昔のバレーボールがそうだったといいますよね。
身体の大きい外国人選手は、レシーブしてトス上げて『ドーン』って打つだけでしたが、それを日本チームがフェイントやクイックなどで翻弄し、試合に勝利するようになると外国チームもその戦術を取り入れるようになり、今の日本のバレーが世界で勝てない時代が続いているようです。
女子サッカーもバレーと同じ道を歩まないようにしなければなりません。
そのためには今の戦術をもっと完成させていく、精度を上げていく必要があると思います。
この先ずば抜けた身体能力を持った少女が生まれてくることはないでしょうし、それならば日本の得意を伸ばすしかないでしょう。
バルサのサッカーにヒントが隠されているような気がします。
今の人気を一過性のものにしてしまわないように、なんとしても五輪の切符を手に入れてもらいたい。
飽きやすい日本人とマスコミに忘れられないように、フィーバーで終わらせないように、今からが本当の正念場です。
女子サッカーもプロとして活動できるかどうかは、全て自分たちにかかっています。
がんばれ!なでしこジャパン!!
つたえびと しみず
元サッカー日本代表の秋田豊さんが、被災者支援のサッカー教室を愛知県内で始めました。
秋田豊さんは、おなじみチョロコーチの大学の後輩。
長く鹿島アントラーズに所属していました。
彼が、アントラーズの元チームメイトの岩手県出身の小笠原満男選手とOBのアルシンド(「友だちなら当たり前!」の声の高いブラジル人)と陸前高田を訪れたのは6月5日。
校庭に仮設住宅が立ち並び、遊び場にも困っている小学生にサッカーを教えました。
最初、集まった子どもたちは笑顔が少なく元気がなかったといいます。
ボールを蹴って近づいて行き一緒にプレーすると、いつの間にか子どもたちは夢中でボールを追いかけていたそうです。
それまで自分の中であった『自分に何ができるのか?何かやりたい』という気持ちが、『自分にはサッカーしかない』という気持ちに変わりました。
秋田さんは愛知県内でチャリティーサッカー教室を始めました。
自身が生まれ育った地元に恩返しをしながら、第二の故郷『茨城』に教室の収益をアントラーズを通じて送ることに決めました。
サッカー教室は3年間は続けたいと言っています。
最後はこう結びました。
『思う存分サッカーができることは幸せなこと。被災地の気持ちや助け合うことの大切さも愛知の子どもに伝えたい』
3・11からもうすぐ半年が過ぎようとしています。
もう一度今回のことを考えてみてはどうでしょう・・・
つたえびと しみず
27・28日は夏休み最後の大阪遠征でした。
今回もいつもお世話になっているチームにいっぱいお世話になりました。
4・5・6年生で28人参加したんですが、その全てをホームステイで受け入れていただき、多い家には一軒で6人もの人数を泊めていただきました。
初めてホームステイでの遠征に参加する選手が5名いましたが、全員楽しんで帰ってきました。
お世話になった親御さんに『こちらが楽しませてもらいました』と逆に喜んでいただいたり、初めてで親子共に不安なホームステイを終えて『一回り成長して帰ってきました』と言ってもらえたり、今回も有意義な遠征になりました。
まあそれでも毎回小さなトラブルは起きますが、我々指導者はできるだけ手を貸さないようにしています。
子ども自身の解決能力を信じて待つようにしています。
大人が指示をして対応すれば多分その問題は早くきれいに解決するでしょう。
でも子どもたちに任せていると効率は悪くても確実に子どもたちの経験値は上がります。
時には、大人が考え付かないような解決法を考え出すこともあります。
当然失敗もありますがそれも経験。
我々大人は『待つ』勇気と『失敗を許す』心が必要です。
今回の遠征も様々なことを子どもたちで解決しました。
時間はかかり、到着予定を30分近く遅れるハプニングもありましたが、それより大切なことを学びました。
今回もいい遠征になりました。
お世話になった皆様ありがとうございました。
つたえびと しみず
競技が違えば、同じ『W杯』でも全然違います。
何が違うかといいますと・・・
9月9日に開幕する『ラグビーW杯ニュージーランド大会』に出場する日本代表のメンバーが、サッカーの場合とは大きく違う点があります。
先日、ラグビー日本協会はW杯登録メンバーを発表しましたが、メンバー30人中に外国出身選手をなんと10人も登録しました。
この10人のうち日本国籍取得者は半分の5人。
後の5人は外国籍のままW杯に出場することになります。
サッカー界では考えられませんが、ラグビーの世界は『国 対 国』以上に、『協会 対 協会』の側面が強く、次の3つの条件のうちどれか1つでも満たしていれば出場可能ということらしいんです。
その条件とは、
@当該国で生まれた者
A父母か祖父母が当該国で生まれた者
B当該国での居住が3年以上の者
の3つです。
今回選ばれた外国人選手はBに該当する選手が多いようです。
元ニュージーランド代表(最新世界ランク1位:愛称はオールブラックス)のジョン・カーワン日本代表ヘッドコーチは、『彼らは日本を誇りに思っている。ラグビーに人種は関係ない。日本のランクを上げるために、今はまだ彼らの力が必要だ』と語っています。
なるほど・・・
制度を最大限に利用した選考だとは思いますが、日本人の育成に少しの不安を感じます(苦笑)
今回このメンバーでしっかり結果を出し、いい経験をして、19年の日本開催W杯では、多くの日本人が活躍することを期待します!
がんばれラグビー日本代表!
つたえびと しみず
女子W杯ドイツ大会を制した『なでしこジャパン』が17日、W杯優勝後初の代表合宿をスタートさせました。
平日の夕方にもかかわらず集まった観客は879人。
W杯優勝前なら考えられない観客の多さですが、協会側は数千人を見込んで警備員を大幅に増やす力の入れよう。
肩すかしを食ったような感じになりましたが『飽きやすい』日本人なら予想通りの結果です。
18日には国民栄誉賞を授与されますが、石原東京都知事が主将の沢選手に『あんた総理大臣やんなさいよ』と言うほど今もなでしこフィーバーは続いています。
これでロンドンオリンピックの出場権を逃すようなことになったら、せっかくのなでしこフィーバーは泡と消えてしまうでしょう。
やはり一過性のものではない『本物のサッカーファン』の出現を待つしかないでしょうね。
日本は女子のスポーツがテレビで取り上げられることが多く、盛り上がりますがなんとなく長続きしないような気がします。
バレー・テニス・フィギアスケート・ゴルフに今回のサッカー・・・
マスコミは視聴率の取れそうなネタに飛びつくのも分かりますが、スポーツの本当の姿を正しく(何が正しいか分かりませんが、せめて社ごとにこだわりと特徴を持って)報道してもらいたいものです。
オシムさんも言っていましたが、『スポーツは育てるもの』です。
マスコミを含めた我々がスポーツを育てていく必要があります。
つたえびと しみず
先日ある大学のあるスポーツクラブの監督さんと話をする機会がありました。
いろいろな話をさせてもらい勉強になりましたが、その中で特に興味があったのが『クラブの環境』の話でした。
例えば、日本のサッカー界で最も環境が良いのは『Jクラブ』でしょうね。
少人数の選手に対して多くのスタッフが携わっています。
監督・コーチ・GKコーチ・フィジカルコーチ・トレーナー・栄養士・ホペイロ・・・
現場だけでもざっとこれぐらいの人が係わっています。
それに対しアマチュアのチームでは、監督が1人で今挙げた役割を全てこなしていることが普通の世界です。
大学サッカー界ではどうかというと、監督・コーチ・トレーナまで揃っていればいいほうではないでしょうか。
トレーナーは常駐ではなく週1というところも多いかもしれません。
この大学の監督さんの考え方は『なるほど』と思わせるものでした。
どういうことか簡単に言うと『学生を上手く使う』作戦です。
将来『なりたい』と思っている仕事の補助に学生を付けて勉強させる。
例えば、トレーナーは1人雇っているのですが、1人で全ての選手をケアするのは難しいので、将来トレーナー関係の仕事に就きたいと考えている学生をそのトレーナーに付けて学ばせ応用させる。
学生は経験を積めてデータも取れるし、選手は細かくケアしてもらえます。
同じ考え方でコーチや食事のサポートなども学生が行っています。
『なるほど』です!
『みんなが幸せになれる』ということです。
少し考え方を変えたり、学生の話を聞き将来の相談に乗ることによって、みんなにメリットがある方法を考えられるということです。
近くにたくさん大学があるという環境も味方していると思いますが、ペルナでもこの考え方がどこかで取り入れられるんじゃないかって思いました。
みなさんも何かいいアイディアがあったら教えてくださいね!
つたえびと しみず
13・14日はU−10・11・12で奈良遠征でした。
私が盆休みがないので全然気にしていませんでしたが、巷では『お盆』で帰省や家での行事の関係上参加者は少し寂しいものでした(苦笑)
2日間とも相変わらず暑い日になりましたが、子どもたちは元気いっぱいにボールを追いかけていました。
グランドの周りは山ばっかり!
抜けるような青空に緑の山。
グランドに立つとなんとなく気が遠くなるような不思議な感覚の会場で、ペルナの選手たちはまた一回り大きくなったような気がしました。
1日目はU−12、10ともに5試合ずつあったのでたくさんゲームを楽しむことができました。
2日目はU−12は6試合ありましたが、U−10は3試合しかなかったので、U−10の選手を順番にU−12の試合に出場できるように調整して、2歳上の選手にチャレンジしてもらいました。
子どもって不思議ですよね。
2歳上のチームに入ると遠慮して抑え気味にプレーするのかなって思いながら観ていると全然そんなことはなし!
みんなガンガン向かっていきます!
自分たちの試合より勢いがあったんじゃないかな(笑)
『ちょっとがんばれば届きそう』っていう感覚や環境が子どもを成長させます。
逆にU−11の選手がU−10の試合に出場する機会も設けました。
1歳下なだけですがU−11の選手はプライドを持って自信満々にプレーします。
ここの1歳の違いは実はそれほど大きくないと思うのですが、根拠のない(笑)自信がプレーの余裕を生み安定した力を発揮していました。
なんとなくここにも成長のヒントがあったような・・・
このように『じっくり』『たっぷり』できるトレーニングマッチはめちゃめちゃプラスになります。
これからもちょっと工夫した環境で子どもたちの成長を促していきたいと思います。
つたえびと しみず
試合会場のJ-GREENで懐かしい選手に会いました。このHPのサポーターズクラブalegroのページの集合写真に写っている『原 歩選手』です。
「原選手ですか?」と声をかけ、6年も前のサッカー教室の話をしたら覚えていてくれました。
当時くの一の選手だった原選手。トークショーの中である子が「今までで一番うれしかったことは何ですか?」という質問をした時の言葉が忘れられません。膝の手術をした原選手。リハビリ後、初めてサッカーボールを蹴った時の感触が忘れられないとおっしゃっていました。ゲームの時は終始笑顔でたくさん声を出していた原選手。みんなで一緒にカレーを食べて楽しく過ごした事を思い出しました。
あの日、集合写真の最前列で写っていた小さかった子たちが目の前で試合をしている事を伝えるとびっくりされていました。
現在は選手を引退されて、セレッソ女子のコーチをされているそうです。
雨の中、快く写真に納まってくださった原選手、ありがとうございました。
これからもずっとご活躍をお祈りしています。
ペルナママ
日本代表が国際親善試合で、宿敵韓国に3−0で完勝しました。
日本が韓国戦で3点差以上で勝ったのは過去に一度だけ。
74年の定期戦で4−1で勝利して以来2回目。
3ゴール以上は67年メキシコ五輪アジア予選での3−3の引き分けを含めて3度目。
得点者は香川2点、本田1点。
岡崎と途中で交代した清武が2アシストと代表デビューを華々しく飾りました。
私は練習だったので試合を観ていないのでなんとも言えませんが、韓国は明らかにコンディション不足だったんでしょうね。
もし韓国がホームでこんな試合をしたら・・・
大変なことになったでしょうね(苦笑)
この試合に出場した16選手のうちJリーグ所属の選手は、磐田・駒野、東京・今野、G大阪・遠藤、C大阪・清武、広島・李の5人のみ。
代表デビューの清武には、フランス1部のリール・マルセイユ、オランダ1部のフェイエノールトなど欧州クラブのスカウトが興味を示しており、近い将来には代表全ての選手が海外組になるかもしれません。
日本人選手が海外で活躍することは喜ばしいことですが、Jリーグにとっては寂しいことです。
一昔前に比べ日本人選手の欧州での評価は上がっていると思いますので、我々育成年代の指導者は完全に『世界』を視野に入れて指導しなければなりません。
国内の大会で『勝つ』ことだけを視野に入れていては遅れていくことになってしまいますね。
完勝したA代表に比べ、U22代表は・・・
これまた試合を観ていないので内容については何も言えませんが、この時期になんで『エジプト』なんですかね。
1日から始まったイスラム教徒儀式『ラマダン(断食月)』期間中のため、先発11人中8人が試合当日の午前2時から飲まず食わずだったといいます。
そんなコンディションでまともに試合できないでしょ(苦笑)
他の国は来てくれなかったんでしょうかね。
日本サッカー協会には、スポンサーやお金の問題もあるでしょうが、意味のあるマッチメークをお願いしたいものです。
A代表・U22代表ともに、ブラジルW杯・ロンドン五輪アジア予選に向けて万全の準備をして、なでしこジャパンに続けるようにがんばってもらいたいものです!
つたえびと しみず