失敗は成功の元

  • 2011年06月07日(火)

昔から、『失敗は成功の元』と言われますが、本当にそのことを理解して実行している指導者は、どれくらいいるでしょうか。

『日本の育成年代の大会方式を、トーナメントからリーグ戦にするべきだ』と言われてからだいぶ経ち、徐々に改善されてきていますが、キーワードは『ミス(失敗)』ではないかと思います。

負けたら終わりのトーナメント戦では、選手はミスを怖がってチャレンジしません。特にDFに言えると思います。

しかし、ミスから学ぶことは多く、ミスを恐れずにチャレンジすることに大きな意味があるのも事実です。

ヨーロッパでは、『自分のせいで50点以上失点しないと、いいセンターバックにはなれない』と言われています。

ミスをしたら、なぜミスをしたか考えますし、理由が分かれば、次は気をつけます。

これが『経験』です。

だから、ミスしてもいのです。

誰もわざとミスする選手はいませんし、トライした結果がミスになっただけです。

それなのに、『なんで失敗したんや』と、『悪いことの指摘』がメインの指導になっていませんか?

まずチームの雰囲気を『ミスはダメ』というものから、『ミスを経験にしよう』という雰囲気に変えませんか。

選手の伸び方が違ってくると思います!

      つたえびと しみず

勝利と育成

  • 2011年06月04日(土)

育成の現場で、たびたび話題に上がることの一つに、『勝利と育成は同時にできるか』というものがあります。

この場合の『勝利』とは、目に見える勝利、すなわち大会に勝つとか試合に勝つとかといったものです。

『育成』という言葉にも広く大きな意味があるので、非常に難しいところもあるとは思いますが、『できる』と言えばできると思うし、『できない』と言えばできないような気がします。

例えば、少年サッカーの全国大会で優勝することによって、メンバーの何人かは勝利と育成の両方が経験できると思います。
しかしその反面、そのチームで6年生でメンバー入りできなかった選手や、メンバーに入っていても出場時間の少なかった選手はどうでしょうか。
また、試合に出場していた選手も勝利を目指すことで、指導者からのプレッシャーやその他外部からのプレッシャーで、『楽しさ』や『プレーする喜び』を忘れてはいないでしょうか。

全てを『経験』という言葉で片付けてしまうことは簡単ですが、果たしてそれでいいでしょうか。

プレーすることを恐れてしまったり、指導者や保護者と一緒にいることが、いやになってしまったりしないでしょうか。

サッカーは指導者や保護者のものではなく、『子ども自身』のものです。

『勝利』を求めるより、『楽しさ』や『喜び』を与えることに、もっと全ての育成年代の指導者は労力を使うべきではないでしょうか。

あくまでも個人的な意見ですけどね・・・(笑)

   つたえびと しみず

八百長

  • 2011年06月03日(金)

韓国サッカー界に八百長疑惑が持ち上がっています。

韓国のプロサッカー『Kリーグ』で、選手が金銭を受け取り八百長に加わったとして、現役選手5人が身柄を拘束されていると、韓国検察当局が発表しました。

それだけではなく、なんと1人が『八百長に加担した』との遺書を残して自殺しているのが発見されました。

『スポーツくじ』で不当な利益を上げたとして、ブローカーと元プロ選手2人が逮捕されており、現役選手はそれぞれ1000万ウォン(約75万円)から4000万ウォンを受け取っていたという具体的な数字も出ていて、どうも限りなく黒に近い “グレー” な問題のようです。

昔は、マラドーナとマフィアの “黒い関係” も問題になったこともあるし、莫大なお金が動くところはいつも『怪しい』です!

純粋にサッカーをやっている人の、子どもたちの夢を壊すことのないように、大人たちは節度ある行動をお願いしたいものです。

      つたえびと しみず

長友選手

  • 2011年06月01日(水)

イタリア・インテル所属の長友選手が、イタリア杯決勝パレルモ戦にフル出場し、2季連続7回目の優勝に貢献しました。

W杯南アフリカ大会後に移籍したイタリアのチェゼーナで評価を高め、名門インテルに期限付き移籍をしたころの長友選手の目標は、チームに少しでも長く所属することやアピールすることでしたが、世界最高レベルで経験した今は、『世界一のサイドバック』が目標となったようです。

ただ、順調に見える道のりも、本人には『壁』の連続でした。

インテル移籍直後は攻め上がってもパスがこない。
スター選手たちへの気後れもありました。
地元メディアに
『チェゼーナとインテルは違う』
『上がったときに何をしていいかわからない』
と叩かれたこともありました。

当時を思い出して長友選手は、『チャレンジして失敗して壁を乗り越えるということの繰り返しでした。でも、チャレンジしているからぶつかるんであって、いい壁にぶち当たったことで成長できた』と言っています。

そして、インテルで経験したことによって一番変わったのは、『メンタル』と言っています。
『どんな舞台に立っても、どんな選手とプレーしてもぶれなくなった』と。

インテルに完全移籍することが濃厚となった長友選手に、どんどん日本人選手が続いてもらいたい。
世界のトップでプレーするのが当たり前になってもらいたい。

日本人選手のレベルアップによって、Jリーグのレベルを上げ、日本のサッカーを世界基準に持っていきたい。

子どもに夢と希望を・・・

      つたえびと しみず

南米選手権

  • 2011年05月31日(火)

大変残念な結果になりました。

日本代表が招待国として参加の予定だった『南米選手権』の参加辞退が正式に決定しました。

ブラジルW杯の強化試合としての位置付けだった同大会に参加できないことは、日本代表にとって大きな痛手となることでしょう。

欧州の選手12人以上の参加が条件だった南米選手権の参加は、クラブから許可が出たのがたったの4人だったと言います。

当初、『FIFAが招集に協力する』『南米サッカー協会が責任を持って欧州のクラブと交渉する』といった話が上がっていましたが、結局はなにもなし。

今回も協会の不手際や日本人特有の『交渉下手』を暴露しただけで、なんともおそまつな結末となってしまいました。

確かに海外の選手は過密スケジュールで招集に難しい状態であったかもしれません。
それなら他に手はなかったんでしょうか。
日本の代わりに参加するコスタリカ代表は、U−22選手を中心の編成で臨むということらしく、日本も若手に経験を積ませる場として、この大会を位置づけることはできなかったんでしょうか。

なんかもったいないなぁ・・・

このような不手際で、現在良好なアルゼンチン協会との関係が悪化しないことを願うばかりです。

     つたえびと しみず

ハングリー

  • 2011年05月30日(月)

日本の選手と海外の選手との差は、『ハングリーさ』であると言われることがあります。

確かに、ブラジルのホナウド(ロナウド)やアドリアーノはファベーラ(スラム)の出身。
アルゼンチンのリケルメも貧困家庭で育ったし、フランスのジダンは移民の子として貧しい幼少時代を過ごしました。

日本の選手が海外のクラブに移籍して最初に驚くのは、『若手選手の遠慮のなさ』であるといいます。
海外の選手は、試合で目立った活躍をしてビッグクラブに移籍してお金を稼ぐという明確な目標を持ってプレーしています。
当然、練習でも一切手を抜かず、ときにはチームメイトを『削る』こともあります。

日本の経済状態や、国の情勢などからも日本の選手が、南米の選手と同じような『ハングリーさ』を持つことは難しいでしょう。

では、ハングリーな海外の選手と対等に勝負するためにはどうしたらいいでしょうか。

『メンタル的にハングリーになる』

サッカー選手は選手生命が短く、いわいる『稼げる』期間が野球に比べると極端に短いといえます。
プロ選手として稼げるのは10年前後ではないでしょうか。
その間に一生分を稼がなければならない・・・
難しいですね(苦笑)

だからこそ、ストイックに1年365日、1日24時間、サッカーに捧げなければならないし、そういった意味でハングリーにならなければいけないと思います。

多くの少年が『プロになりたい』という夢を持っています。
ただ、『プロ』がゴールではありません。
ギリギリなれたプロでは、『一生分の稼ぎ』は無理です。
まずはJリーグのレベルを上げて、プロになればしっかり給料がもらえるようにしなくてはいけません。
普通のサラリーマンと同じでは、引退が早いサッカー選手は『子どもは憧れるけど、親はならせたくない』職業になってしまいます。
そうならないためにもJリーグを、『世界基準』に変えなければいけません。
昔のサッカーバブルのころは世界のビックネームが、Jリーグのチームに多数所属していました。
今はあのころのようにはいきませんが、魅力あるJリーグにして外国人選手が、『Jリーグでやりたい』と思わせ、それにつられて日本人選手もレベルアップしていかなければいけません。
それが代表チームが世界に通じることになると思います。スペインのように・・・

そのためにはJリーグの若手を始め、育成年代の選手たちは、世界のトップの選手のプレーを、『あの選手、上手いなぁ』とただ観ているだけじゃなく、『ああいうプレーをしないと世界では通用しないんだ』と思って観る必要があります。

全てを、『世界基準』にしましょう。

      つたえびと しみず

  • 2011年05月29日(日)

雨・雨・雨・・・

毎日雨が続いています。
そのため、28日の練習・大阪遠征は中止。
29日のトップチームの試合も中止。
ペルナサッカークラブは開店休業状態です(苦笑)



今から、OBが出場する大学の試合を見に行ってきます。

『上のレベルで活躍する選手育成のために、少年時代に必要なことは何か?』

育成年代の指導者にとって、永遠のテーマであるこの問題の解決の糸口を探しに行ってきます。

上手く見つかるといいのですが・・・

雨止まんかなぁ・・・

      つたえびと しみず

子どもとのかかわり方

  • 2011年05月24日(火)

今日は『保護者の子どもとのかかわり方』について考えたいと思います。

元日本代表GK川口能活選手の父・政昭さんは、川口選手が中学生のころ購入したビデオで試合を撮って、『負け試合を見ろ』と言いました。
負け試合を見れば、点を取られる前の自分の動きや、連携プレーが分かるだろうというのが狙いでした。
しかし、川口選手は『絶対に見るもんか』と言って見なかったそうです。
自分の負け試合を見るのは悔しかったんでしょうね。
その姿を見て政昭さんは、

『試合に負けていちばん悔しいのは、本人。だから怒らないで、ほめようと思ったんです。試合に負けたからといって、怒ったりしたら子どもがかわいそう。かえって萎縮してしまいます。それよりもよかったことをほめる。そのほうが、本人もやる気が出ると思うんですよ』

と思ったそうです。
それから負けても怒らずに、よかったところをほめることを続けたそうです。

母・ひろ子さんは清水商業高校時代、下宿している先へ車で片道1時間かけて足繁く通い、布団を干したり、栄養面を心配に思えばヨーグルトを冷蔵庫に入れておいたりと、生活面でのサポートをしていたようです。

川口選手の両親は、川口選手が選んだサッカーを少しでもよい環境で続けられるように、できる限りのバックアップをしました。

日本代表MF遠藤保仁選手の父・武義さんはこう言っています。

『私たち夫婦はサッカーに関しては素人。だからできることといったら、サッカーに打ち込める、サッカーをますます好きになるための環境作り。ただそれだけですよ』

ペルナの誰もが川口選手や遠藤選手のように『日本代表』になることを夢見ています。
本気でそう思う子どもをフォローすることは、親として当たり前のこと。
ただ、方向を間違わないようにするために再度確認することがあります。

自分の子どもにスポーツを、サッカーを通じて『本当に学んでほしいこと』とは何ですか?

私は一人でも多くの子どもの笑顔が見たいです。

親としてどんな接し方をしたときに子どもは笑顔を見せてくれますか?

子どもの笑顔は全てを解決してくれます。

       つたえびと しみず

21・22日

  • 2011年05月23日(月)

21・22日もたくさん試合を楽しみました。


21日はホームで練習試合。
県外と県内のチームを1チームずつ招いてコート2面で1日中楽しみました。

1年生が勢いあるなぁ(笑)

4月に入ったばかりの選手も何人かいますが、熱心に元気よくグランドを走り回る姿は頼もしい限りです!


22日は大阪へ3・4年生で行ってきました。
行きの高速道路はどしゃ降りの雨!
どうなることかと思いましたが、大阪到着後は全く雨が降らず、主催者の配慮で人工芝のピッチでのミニゲーム大会に変更されたので、全然問題なく楽しめました。

初めてバスで遠征に出掛ける選手も何人かいて、バスの乗り降りに時間がかかったり、テンションが上がり過ぎて集合などうまくいかないところもありましたが、それはこの先慣れれば大丈夫なことなので大きな問題ではありません。
少々元気すぎて困る位が丁度いい感じです!


子どもたちは、やっぱり試合が一番楽しみなので、これからも1試合でも多く試合ができるように、工夫していきたいと考えています。

    つたえびと しみず

戦える選手

  • 2011年05月20日(金)

育成の現場でよく、『あいつは戦える選手』といった言い方をすることがあります。

『戦える選手』とはどんな選手のことをいうのでしょう。

イメージ的には、フィジカルが強く、球際に厳しく、シュートの場面では相手の足元へ身体を投げ出してでも止めるような、ガッツのある選手のことでしょうか。

選手にはいろいろなタイプの選手がいて、ガッツが表面に見える選手とそうでない選手がいます。

比較的、前者は日本人に受け入れられ、後者は『ファイトが足りない』といって評価が低い場合が多いような気がしますが・・・

じゃあ、『戦える選手』とは、『ガッツが表面に見える選手』ということでいいですか?

よくないですよね(苦笑)

『戦える選手』を自分なりに言葉で表すと、『どんなに強い相手でも、ビビらずにチャレンジできる選手』といった感じになります。

中学生相手に小学生が、何度ボールを失っても、何点取られても、勇気を持って1点取るためにチャレンジする。

明らかにフィジカルに劣る選手でも、あきらめないで立ち向かう。

どうですか?この小学生は、この小学生のチームは、『戦えてる』ことになりませんか。

『戦っている』チームの試合は、観る者を感動させられます。

指導者として、そんな選手・チームを育成したいものです。

   つたえびと しみず