『ロンドン五輪を振り返る』第3回は、『関塚ジャパン』についてです。
グループリーグ初戦のスペイン戦と3位決定戦の韓国戦残り15分以外は、テレビでハイライトしか観ていないので、コメントするには材料が少なすぎるかもしれませんが、個人の感想です(笑)
スペイン戦は『よくがんばっていました』と以前このコラムで書きました。
韓国戦の最後15分はひどいものでした。
この内容を観ると選手の体調面のピークは初戦のスペイン戦に合わせていたようです。
それは、優勝候補のスペインが入るグループリーグを突破することが、第一目標であったであろう日本代表には当然と言えば当然のことだったのかもしれません。
同じように短期間で6試合を戦った韓国代表も、疲労面で日本代表と変わりがなかったと思いますが、韓国には切り札 “兵役免除” という『にんじん』がぶら下がっていました。
3位決定戦の最後の15分しか観ていないので、そこの話しかできませんがそのサッカーは私が思う『最悪』なものでした。
選手をはじめ、関係者には『まず1点』という気持ちがあったでしょう。
当然です。
その1点の取り方ですが、残り15分もの時間ずーっとロングボールを放り込んで攻撃しているように見えました。
ゴール前にロングボールを入れる→競り合ってボールがこぼれる→こぼれ球を拾ってシュートを打つ→ゴール!
なんでこんなことするんでしょうねぇ(苦笑)
『日本は、人とボールが動く “ムービング・フットボール” でゴールを目指します』って日本サッカー協会は発信しているんでしょ?
その集合体であり、集大成である代表は、普段からボールをつないで崩しゴールを奪うことをトレーニングではもちろん、親善試合などでやってきていたわけでしょ?
それが銅メダルを賭けた『どうしても点が欲しい時間帯』に普段やらない『放り込み』の『リアクション』サッカーを選択するんですか?
おかしくないですか?
これは今回のロンドン五輪の選手・監督・関係者が悪いわけではないと思います。
我々育成の指導者の責任だと思います。
目指すべきは『パスサッカー』っていうことは、ほとんどの育成の指導者が分かっているはずなのに、中学でも高校でも最後は必ず『放り込みサッカー』をやりますよね。
どうしても1点が欲しいときには1分1秒を争うように放り込みますよね。
育成年代からそのサッカーをやっていれば、いくら五輪代表といえども困ったときに慣れ親しんだ『戦術』を使うのは当たり前のことです。
普段、やっている『つないで』『崩して』ゴールを奪う方法は、『使用不可』になってしまうわけです。
女子のなでしこジャパンは決勝の米国戦で、最後まで自分たちのサッカーを貫きました。
評価も非常に高いものです。
男子もよくがんばりました。
評価も非常に高いものですが、その『評価』は女子のそれとは同じものではありません。
今回のロンドン五輪、最初『ワクワク!』最後『がっかり』
残念な結果に終わりました。
やはりポイントは『少年サッカー』です。
みんなで気づき、もうやめましょう。
『勝てばOK』のサッカーは。
このままでは、女子と同じように『日本が世界をリードする』ことは、男子は100年後も無理ですよ。
今すぐ変えませんか?
つたえびと しみず
『ロンドン五輪を振り返る』第2回は、『なでしこジャパン』についてです。
グループリーグF組を2位で突破したなでしこジャパンは、決勝トーナメント第1戦でブラジルに2−0と勝利し、続く準決勝でフランスに2−1の勝利。
決勝では五輪2連覇中の米国に惜しくも1−2で敗れましたが、価値ある銀メダルに輝きました。
決勝戦をテレビで観ましたが、なでしこジャパンは良かったですねぇ!!
それまでのなでしこの試合を観ていて、『ちょっと違うところがあるなぁ』と違和感もありましたが、この決勝は本当にいいゲームでした。
絶対的な世界王者米国に対しなでしこは、真正面から戦いを挑みました。
それはボール保有率58%という数字にも表れているように、『なでしこらしさ』を十分に出してきっちりパスをつないで攻撃を組み立てていました。
決勝戦前の違和感、『サイドからのクロスの多さ』は影を潜め、徹底したゴロのパスでのつなぎは、世界一の米国を慌てさせるのに十分すぎるほど魅力的なものでした。
昨年のW杯でチャンピオンになり、今回の五輪も日本中が『金メダル』を期待する重圧の中、最後に米国に敗れはしましたが、銀メダルは本当に価値ある結果だったと思います。
なでしこジャパンは最初から金メダルに照準を絞っていました。
グループリーグの『2位狙い』は準々決勝に体調のピークを持ってくるために、ある意味必要なことでした。
準々決勝に体調のピークを持ってくるということは、『確実にメダルを取る』ということです。
狙って決勝に進出し、あの内容のゲーム。
間違いなく日本の女子サッカーは世界トップレベルです!
ただ、重要なのはこの先。
今の地位を維持することは容易ではありません。
間違いなく米国をはじめ、世界のトップは日本の『パスサッカー』を自国のオリジナルに混ぜてきます。
日本の指導者が外国のチームで指揮することもでてくるでしょう。
そうなったとき、なでしこジャパンはどう進化しているかが重要です。
なでしこ人気に乗っかって女子サッカー人口を増やし、能力の高い選手の獲得を目指す。
それプラス今のパスサッカーに磨きをかける。
そして常に世界の女子サッカー界をリードする。
男子から見ると夢のような話ですが、『こだわって』やってもらいたいものです。
なでしこジャパンの選手・関係者のみなさん、お疲れ様でした!
感動をありがとうございました!!
つたえびと しみず
熱かったロンドン五輪も終わってしまいましたね。
今回から5回に渡って、自分なりにロンドン五輪を振り返ってみたいと思います。
あくまでも私個人の感想ですよ(笑)
第1回は『3位決定戦』について。
『3位決定戦』っていります?
大体なんで競技によって3位決定戦があったりなかったりと、統一性がないんでしょうね(苦笑)
私は基本的に3位決定戦はいらないと思います。
多くのチームや個人が金メダルを目指して戦います。
その中で、最後に『勝って』大会を終われるのは『1チームだけ』でいいんじゃないでしょうか。
それ以外のチームは大会を『負け』て終わる。
それが次へのモチベーションとなり、更なるステップアップへの第一歩となるんじゃないでしょうか。
勝って歓喜の中、大会を終えることができる。
これこそが『チャンピオンチームにのみ与えられる特権』ということでどうでしょう?(笑)
IOC(国際オリンピック委員会)に提案します(笑)
つたえびと しみず
11・12日はU−11・12で毎年恒例の浜松遠征でした。
ペルナ発足当時からの交歓会で、高校の人工芝グランドと宿泊寮を借りて、2日間7チームでの総当たりの大会でした。
宿泊はペルナの選手全員が1部屋で楽しく過ごせ、我々大人は基本的に手を貸すことなく全て子どもたちでやりました。
ホストチームにユニフォームを洗濯していただき、それを自分たちで部屋に干したり、水筒を洗ったり、チームの荷物の管理、布団の準備・片付け、部屋の掃除など全て完璧!
私が特に何も言わないでも当たり前のように自分たちで行動できる姿に『うん!うん!』とうなずきながら観て大満足!
食堂での朝食・夕食も一番乗りし自分たちで配膳。
楽しく食べて片付けと、全く大人の手を必要とせず、私もそこに混ざって一緒に食べるだけでした(笑)
他のチームの指導者に『指導者1人で選手を連れて遠征に来て「大丈夫かな?」と思っていたけど、子どもたちの行動を見て「なるほど、これなら1人で連れてきても大丈夫だな」って思いました』とお褒めの言葉もいただきました(笑)
今回も生活面は満点です!
ゲーム内容は・・・
良かったです!!
2日間7試合で15〜16点取ったかな。
得点数に表れているように攻撃の最後は『ゴール』で終わるところまで、崩せていけたので良かったと思います。
DFラインから中盤までパスをつなぎながら最終ゴールを目指す。
当然ミスも出ますが、それを恐れず、あえてゆっくり確実にボールをつなごうとする姿勢は、他のチームの指導者からも高評価をいただきました。
後は、プレーの正確性とゴール前での更なるアイデア。
もっともっと高いレベルのプレーを目指して、練習を続けていこうと思いました。
今回も本当にいい遠征でした。
お世話になったホストチームの皆様をはじめ関係者の方々、元気に選手を送り出してくれたペルナの保護者の皆様に感謝感謝です。
ありがとうございました。
つたえびと しみず
4日はU−11・9・8で大阪遠征でした。
暑かった!
その中で選手たちはよくがんばっていました。
特にU−9・8の選手は、対戦相手の関係で最近試合が多いので、目に見えて成長していきます。
今後が楽しみです!
U−11は『自爆』
うまくパスがつながったときも何回かありました。
アンダー・ツータッチで中盤で回すパスは、見ていて楽しいものでしたし、非常に良かったと思います。
パスがつながらないときは『自爆』です。
相手のプレッシャーがきつくてミスになるとかじゃなくて、明らかにパスミス。
それもイージーなパスミス。
コントロールもそう。
勝手に慌ててしまい全く観ていないところにボールを止めて相手に取られてしまいます。
結局、技術的にレベルを上げる必要があるということなんでしょうが、相変わらず『もうちょいなんやけどなぁ』って感じです(苦笑)
練習するしかないようです。
5日はU−12・9・8で大阪遠征でした。
U−9・8はたくやコーチで別会場での試合だったので観てはいませんが、2チームでずーっと試合をやり続けて最後にはバテバテだったようです(苦笑)
それでもU−12の会場で会ったちびっ子たちは、『コーチ点入れた!』とか『ハットトリックしたで!』と元気に言いに来てくれたので、楽しくやっていたようです(笑)
U−12は8チームでの大会に参加しました。
Jリーグの下部チームも参加したこの大会は、Jチームはもちろんですが他のチームも強くて結果は残念でした(苦笑)
内容は・・・
こちらも4日のU−11と同じで『自爆』でした。
ボールをつなぎますが、最後はやっぱり自爆。
イージーなパスミスを繰り返し、ボールを奪われて失点する。
パスの精度、コントロール→パスのリズム、ボールの置き場所など、もっとこだわらなければならない部分があるとは思いますが、強い相手に『かなわない』ことは全然なかったと思います。
『追及していけばペルナのパスサッカーは絶対通用する』
『中盤を支配する』
この部分はそう遠くない未来に可能になると思いました。
まずは『止める』『蹴る』
そこをしっかり練習して、強く、速い相手でも慌てることなくプレーできるようにしたいと思います。
『まだまだできる!』
そう感じた2日間でした。
つたえびと しみず