中田英寿

  • 2009年01月28日(水)

元日本代表MFの中田英寿氏が22日、都内のホテルで一般財団法人「TAKE ACTION FOUNDATION」設立の記者会見を行ないました。

この財団は
「誰にとってもプラスになる機会を提供すること」
を目的に、サッカーを利用したさまざまな活動を行う予定だそうです。

中田氏は会見の席で、
「世界中を回って見た現実、経験からこの財団を設立しました。誰にとってもプラスになる活動を僕たちが企画して、多くの人に参加して楽しんでもらいたい。現役を引退した選手たちで登録制のチームを作り、サッカーを通じて地方を活性化していきたいと思います」
と語りました。

同財団は、地方都市の自治体や企業などにサッカーチーム「TAKE ACTION FC」を無償で派遣し、遠征試合やサッカークリニックなどのイベントを全国各地で開催する予定で、2009年最初の活動としては、4月12日に中田氏の出身地である山梨県甲府市での試合を計画中。
登録制のチームのメンバーには元日本代表の名波・森島・澤登氏らが名を連ねているようです。

このプロジェクトのポイントは「誰にとってもプラスになる」点と「引退した選手が活躍する」二点だと思います。
引退後の第二の人生に不安を持っているJリーガーたちと、地方が活性化されれば素晴らしいプランとなるでしょう。

06年W杯の後あっさり現役を引退し、「旅人」として世界中を回った中田氏。どうやら彼にしかできないことを見つけたようです。

       Coachしみず

最も素敵な瞬間

  • 2009年01月25日(日)

24日は3年生以下の交流試合でした。

当日は、竹永小学校が授業参観でたくさん欠席者がでて(子どもたちは楽しみにしていたと思いますが・・)ギリギリの人数でしたが、出場した選手たちは人数のことなどおかまいなしに楽しんでいました。

この年代はパスがまったくできないので、当然「だんごサッカー」になってしまうし、ゴールキーパーは服の色が違うだけで、フィールドプレーヤーとなにも変わらないし、だから点はドンドン取られてしまいますが、選手たちは最後まで「点と取りに行く」ことに必死になっていました。

なかなか取れない点が取れると、思いっきりの「ガッツポーズ」と「やったった」って感じの顔で喜びます。
得点した選手に他の選手が寄っていき「ナイス!」と一緒に喜びます。
サッカーをやっていて最も素敵な瞬間の一つです。

我々大人たちは、この瞬間に出会うために子どもたちを応援します。
子どもたちはその応援に答えるために、そして自分自身のために、仲間のためにがんばります。
そんな子どもたちを見ているときが一番幸せです。
本当にサッカーって楽しいなぁ!!
がんばれ!サッカー好きな子どもたち!!

     Coachしみず

暗い歴史を払拭するために

  • 2009年01月22日(木)

2010年サッカーW杯のアジア最終予選も大詰めになってきました。

今回はそのW杯が開催される南アフリカについて書かせてもらいたいと思います。
アフリカ大陸で初開催となるW杯南ア大会は、2010年6月11日から7月10日の期間中9都市10会場で行われます。
この南アフリカ大会が成功するかどうかは、世界最悪と言われる治安の面が大きなカギを握っているでしょう。
1年間で約1万9200件の殺人事件が発生。これは1日53人が犯罪で殺された計算になります。
強盗発生件数は1日約350件。その7割以上で拳銃などの銃器が使われました。

02年の日韓大会、06年のドイツ大会では、テントに寝泊まりする外国人観戦客もいましたが、朝晩の気温が1度に冷え込むこともある気候や、治安を考えると非常に不安で、FIFAはW杯入場券をホテルと競技場往復の専用バスなどとのパックで販売することも検討しているほどです。

しかし、治安の面については不安なことばかりではなく、軍も動員した95年のラグビーW杯は治安対策に成功しました。
ただ、海外からの観戦客は3万人程度で、規模が違うサッカーW杯は、その15倍と予想されています。

こんなに南アフリカの治安が悪いのは、1948年白人政府によって法制化された「アパルトヘイト政策」によるものが大きいでしょう。
居住地・就職・賃金・教育・医療・宗教といった日常生活の隅々までに及んだこの白人優位の人種隔離政策は、南アフリカに住む約8割の黒人の多くを貧困状態に陥れました。

こんな許されるはずのない差別の国が、ワールドスポーツ「サッカー」最大のイベントW杯を開催することによってどんな変化をおこすことができるでしょうか。

世界では、肌の色に関係なく様々な選手が活躍しています。
全ての人が、10年W杯南ア大会を通じて夢と希望を持てるように、このアフリカ大陸で初開催となるW杯の成功を心の底から願います。

        Coachしみず

和歌山遠征

  • 2009年01月19日(月)

17・18日は和歌山遠征に行って来ました。

17日の試合が朝早かったので、金曜日の夜に出発して車中一泊を初めて経験しました。
心配だったのは「睡眠不足」によって体調を崩すことでしたが、選手たちは元気いっぱい!18日の午後には雨が降ってきましたが、最後まで走りきりサッカーを楽しめました。

二日間でたくさんの初めてのチームと試合して、ほとんど負けましたが(苦笑)内容的にはペルナらしいいいゲームができました。
中学入学を視野に入れて大コート大ゴール、ボールは5号球と、小さい選手が多く、長い距離のボールを蹴ることの苦手なペルナの選手にとって、非常にやりにくい設定でしたが、局面でのボール回しやドリブルは十分通用していたと思いました。

後は、今やっていることの精度を上げること。
相手が大きく速くなってプレッシャーがきつくなっても「ブレない」技術を身に付けること。
そして、今以上に「アイデア」いっぱい「イマジネーション」溢れるサッカーを展開していきたいと思います。

6年生は後2ヶ月。い〜〜っぱい楽しませてもらう予定です(笑)

       Coachしみず

復帰

  • 2009年01月16日(金)

Jリーグ1部のヴッセル神戸は、オーストリア1部リーグのザルツブルクから元ガンバ大阪の宮本選手を獲得したと発表しました。

宮本選手は、ガンバ大阪ユースからガンバ大阪入りし、日本代表では国際Aマッチ71試合に出場3得点。
ワールドカップでは02年日韓大会・06年ドイツ大会の両大会では主将を務めるなど大活躍。
06年12月にザルツブルクと契約しましたが、08年1月左太もも裏に大怪我、今季リーグ戦の出場は「0」でした。

神戸はドイツに移籍が決まっている大久保選手に代わるスター選手の存在が営業的にも不可欠でしたが、この宮本選手の獲得で女性ファンの増加は間違いないでしょう。

宮本選手は非常にクレバー(頭のいい)なDFでリーダーシップもあるいい選手です。
私は、02年日韓ワールドカップの決勝当日一緒に会場入りし、彼の奥さんと隣で一緒に観戦したこともあり、非常に思い入れのある選手の一人です。
車の中で少し話しましたが、好青年でナイスガイ。
神戸での活躍・古巣ガンバ大阪との対戦が今から非常に楽しみです。ただ、神戸もDFのポジションを空けておいてくれるわけではなく、まずレギュラーポジションを獲得することが最初の仕事になるようです。
がんばれ!ツネ!

       Coachしみず

最高の笑顔

  • 2009年01月13日(火)

11・12日の2日間、四日市の垂坂グランドで練習試合と、6年生最後の四日市の大会がありました。

2日間とも6年生はペルナらしいサッカーができました。
毎年この時期ペルナでは、少年時代の仕上げに入ります。
毎年選手が違うので同じことはできませんが、今年の選手たちはこの1ヶ月位急激に伸びてきたような気がします。
相変わらず試合には負けてしまいますが(苦笑)ショートパスがつながるようになってきて、アイデアも出てきました。時々ベンチから「おーっ!」っていう声も上がるようになって面白くなってきました。残り2ヶ月ちょいですがめちゃめちゃ楽しみです!

11日には6年生の隣のコートで4年生以下の試合もありました。
私は6年生を見ていたので空いた時間に少ししか見ることができませんでしたが、昼休みの子どもたちの姿を見ていたり、声を掛けた返事を聞いて安心しました。
中にはこの日初めて試合に来た選手もいましたが
「ゲームおもろい?」って聞くと
「うん、面白い」
「点入れた?」
「入れた!」と元気な返事が返ってきます。
そして、寒いときも暑いときも「弁当の時間」は嬉しそうな顔が並びます。
こんなとき我々指導者は本当に幸せな気分になります。勝った負けたなんかどっかにぶっ飛んでしまいます。是非、保護者の皆さんにはそんな「最高の笑顔」を見にきてもらいたいものです。
我々大人にパワーを与えてくれますよ。
少年サッカーで一番大切なことです。

      Coachしみず

日本のスポーツの指導現場

  • 2009年01月10日(土)

ある高校で女子の球技の練習風景を目にする機会がありました。

女性のコーチは、たぶんそのチームのエースであろう長身の選手に個別に指導していました。

「手の角度が違う」
「はいっ」

そんな注意を受けて練習再開。すぐに

「だから違うって」
「はいっ」

また再開。またすぐに

「違うって言ってるでしょ。やる気あんの」
「はい」

また再開。次にはとうとうボールをぶつけられてしまいました。

その後すぐに他のチームと試合形式の練習。

もう一つのチームは男性のコーチでした。この男性のコーチがまたエグかった(苦笑)
選手がミスするたびに何か言っておこっています。そのチームの選手は全員「直立不動」で

「はいっ」

のオンパレード。ついにコーチの怒り爆発!

「1年のミスを2年がカバーしてやるのが当たり前やろ。それを2年が先にミスしてどうするんや」

バターン!パイプイスを蹴りました。
確かに下級生のミスを上級生がカバーすることはチームワークの面からも大切でしょう。しかし、素人目で見てもわざとミスしている選手はいませんでした。それを「ミスするな」って言われても・・・

なんか「日本のスポーツの指導現場を見た」って感じでした。
つらく、苦しい思いをしなければスポーツは上達しない。声が出ないのは気合が足りないからだ。指導者におこられながら練習してると

「きびしいトレーニングを積んできっと上手くなる」

って勘違いしてません?パイプイスを蹴飛ばす勢いや、ボールをぶつけられながら指導されて、何かそのスポーツに大切なことは伝わります?
スポーツってミスが出るのが当たり前で、指導者はそのミスが減るようにトレーニングしたり、ミスが出ても失点につながらないようにトレーニングするのが仕事でしょ?

「きびしいトレーニング」

っておこられながらするもんじゃなくて、上達のために必然的にいることを体力的にきつい状態でトレーニングすることじゃないですかねぇ。
選手自身が「前向き」に「きびしい」トレーニングに取り組めるよう、声掛け・練習内容など雰囲気作りを工夫したらいいのになって思いました。

        Coachしみず

世界同時不況の波

  • 2009年01月07日(水)

新年早々あまりよろしくない話を…

世界同時不況で企業スポーツの撤退が相次ぐ中、サッカー・Jリーグにも影響がじわじわ広がってきました。

Jリーグは93年、日本初のプロサッカーリーグとして華々しく開幕。地上波のゴールデンタイムにテレビ中継され、試合のチケットはプラチナ化してスタジアムにはだふ屋が溢れていました。
しかし、次第にテレビの放映権料や入場料は減収していき、選手の年俸は高騰していくという悪循環。
そこに今回の世界同時不況と、各クラブを取り巻く経営環境はどんどん厳しくなっています。

横浜F・マリノスは、セルティックの中村俊輔選手の09年1月の獲得を目指していましたが、親会社の日産自動車の業績が厳しく、移籍金などの資金操りにメドが付かず、獲得を断念しました。

この地域では、今季J2に昇格したFC岐阜は、シーズン中にユニフォームの広告企業を獲得できず、入場料収入も予想を下回り、今年度約9000万円の赤字。累積赤字は3億円に達する見通しです。
そのためFC岐阜は、選手の平均年俸を450万円から350万円に大幅ダウンしました。

他の多くのクラブも「選手の若返り」「育成型への変換」などと言って、年俸の高いベテラン選手をリストラしました。

クラブのフロントは本拠地の自治体と一体となって、人気と話題を集め、10年先を見据えた「観客動員アップ」を考えていかないと、日本の教育やサッカー界の育成と同じように、世界に置いていかれることになりそうです。

ペルナの子どもたちの多くが夢見るJリーグの現状がこれでは、今の子どもたちから夢が消えてしまうのも時間の問題かもしれません。
新年早々寂しい気持ちになります。

       Coachしみず

おめでとうございます!

  • 2009年01月05日(月)

新年明けましておめでとうございます。
本年も自分なりの目線で感じたことを書かせてもらいますのでよろしくお願いいたします(笑)

新年早々大阪へ行って来ました。
毎年お世話になっている「新春カップ」という5年生以下の大会で、遠くは千葉県からも参加する25チームの盛大な大会です。

以前、ある雑誌でこの大会参加者が「新年度から始まる全日を前にチームの状態を知るのに重要な大会」とコメントをしているのを読みましたが、それほどいろんなタイプのチームが集まる面白い大会です。

1日目我がペルナは1分3敗と相変わらず試合には勝てませんでした。
この時期の4・5年生は4年生と5年生でやっていることが「まったく」違っているので、チームとしては勝つことはできませんが、個人としては十分戦えていたと思います。
毎年この大会で来年度のチームのイメージができてきます。今年度やってきた中のどこまでできていて、どこからできてないかを分析して、来年度の前半のトレーニングのイメージができてきます。

相変わらず新チームの前半は面白いサッカーができませんが、後半で面白いサッカーができるようにゆっくり進んでいきたいと思います。

参加する各チームが様々な思いで集うこの大会に、来年以降も呼んでもらえるように、今年も「魅力あふれるサッカー」を展開していきたいと思っています!

       Coachしみず