試合前の食事について

  • 2012年06月02日(土)

 いよいよ大切な試合の日、実力を100%発揮するためには試合前に何を食べるかも大きな問題です。

 とにかくパワーをつけなければ!といって特別なごちそうを食べればよいのではありません。あるいは緊張して食欲がない・・・けれど食事を食べなければエネルギーの補給はできません。では一体何を食べれば良いのでしょう?

 試合前の食事で大切なポイントは、エネルギーのもととなる必要な栄養素を補うこと、食べたものの栄養素が試合で効率よく利用できるように食事時間を設定することの2つがあげられます。

 まずサッカーのようなミドルスポーツで試合中に消耗される栄養素はブドウ糖が中心なので、糖質をしっかりと補給します。エネルギー源となる糖質はグリコーゲンとして肝臓と筋肉の中に蓄えられます。肝臓のグリコーゲンは脳のブドウ糖を一定に保って集中力を持続させ、筋肉のグリコーゲンは疲労を緩和して運動を持続させる働きがあります。最近の研究では、試合前の食事ではたんぱく質よりも糖質を重視し、食事の全体のエネルギーの60〜70%を糖質から摂取することが望ましいといわれています。試合の数日前の食事からは、ご飯をお茶碗2杯は食べるようにすると良いでしょう。特に試合の前日の夜は、筋肉や肝臓のグリコーゲンを満タンにしておくため、おかずよりもご飯や麺類をしっかり食べておくようにしましょう。

 試合当日の食事には血糖値を安定させてエネルギー不足や疲労を予防する、胃を落ち着かせて空腹感を防ぐという役割があります。ここでご飯を精製度の低い胚芽米などにしたり、お味噌汁や麺類にねぎやごまをたっぷり乗せると糖質をエネルギーに変えるためのビタミン・ミネラルを一緒に補給することができます。食欲がない場合でも、消化のよいおかゆやあっさりした麺類、バナナやオレンジなど糖質の豊富な果物を食べて糖質を補い、せっかくの試合でガス欠にならないようにしましょう。しかしご飯や麺類でなく、ジュースやお菓子だけで糖質を補給すると、血糖値がすぐに下がってしまうので疲労を早めて逆効果になってしまう危険性があるので注意しなければなりません。

 食事をとるタイミングは、試合が始まる時間に合わせて設定します。食べ物が消化・吸収されて利用できるまでには約4時間かかるので、試合が始まる4時間前には食事を終えていることが理想です。これを基本としてたとえば9時にキックオフの場合は6時ころに、午後2時からの場合は10時頃にブランチをとるなど臨機応変に対応します。また一日に2試合ある場合は、一試合目に消耗した栄養素をすばやく補給するために消化のよい糖質と疲労回復のためのクエン酸を一緒にとると良いでしょう。たとえば梅干し入りのおにぎりやオレンジなどの果物は持ち運びしやすく食べやすいので便利です。

 しかし、食事には体調や体質、好みなどの個人差が大きく、絶対に正しい食べ物はありいません。一番大切なことは、普段の練習や練習試合などでシュミレーションをして自分に合った食事法を見つけておくことなのです。


今回も吉川珠美さんの栄養コラムからの紹介です。
朝からガッツリ食べられる子、食欲が出ない子、いろいろです。自分にあった食べ方を見つけることが大切なのかもわかりません。