水分補給について

  • 2012年05月24日(木)

夏が近づくと同時に、サッカーの練習ではたくさん汗をかくようになりますね。汗かきの人もそうでない人も、汗には大切な役割があるのをご存知でしょうか?サッカーなどの筋肉運動によってエネルギーが燃焼されると、車のエンジンが熱くなるように体温も上昇します。すると風邪で熱を出したときと同じような状態になり、体のすべての機能が低下してしまい、ひどい場合には熱中症を引き起こしてしまいます。このような体温の上昇を防ぐために体の水分を汗として蒸発させて熱を発散することで体温を一定に保っているのです。

私たちの体は60%が水分でできており、これほどたくさんの水分を保たなければならないのは、体内で行われるほとんどすべての代謝に水分が必要であるからです。たとえば水は血液としてブドウ糖や酸素などの栄養を補給し、乳酸や二酸化炭素などの老廃物を尿として排泄します。しかし、体温を下げるために汗をかくと、今度は体の水分が不足してしまいます。同じ体から出される水分でも、汗と尿はまったく別のものです。尿は体に不要なものを水に溶かして排泄するためのものですが、汗には水分とカリウムやマグネシウムなどのミネラルが含まれており、貴重な水と体液を犠牲にすることで体温を一定に保っているのです。カリウムやマグネシウムは神経の伝達に深く関与しているので、不足すると痙攣や肉ばなれを引き起こす原因にもなってしまいます。実際に汗で体内の水分の3%ほどが失われると、体全体の働きが著しく低下することが解っています。熱中症予防だけでなく脱水によるパフォーマンスの低下を防ぐためにも、特に気温と湿度が高い夏場は大量の汗をかくので正しい水分補給は不可欠なのです。

汗の量は環境によって異なりますが、サッカーの場合1〜2時間の練習でも1リットル以上もの汗をかくといわれています。このような状況で水分を不足させないためには、まず運動の2時間前に喉が渇いていなくても500mlの十分な水分を補給して体内の水分を満たしておきましょう。運動中には15〜30分ごとに給水タイムを作って、こまめに水分補給を行うことも大切です。サッカー選手の水分補給には、0.1〜0.2%の食塩、5%程度の糖質を含んだものが飲みやすく成分も適しているといわれています。市販のスポーツドリンクの表示では0.1〜0.2%の塩分とは100mlあたり40〜80mgの塩分に相当します。しかし1リットル以上もの量を摂取するのですからあらかじめ表示をよく見て糖分が多い場合はスポーツドリンクを薄めて飲むなどの工夫も大切です。
また運動直後は体の回復反応が高まっているので運動後15分以内に糖質やミネラルだけでなく、クエン酸やアミノ酸が含まれたものを飲むことも疲労回復のためには重要なポイントです。たとえばミネラルウオーターに果物の果汁やはちみつを加えてを飲むと手軽にこれらの栄養素を補うことができます。
適切な水分補給をすることはサッカーのコンディショニングのうえで、栄養素の補給、熱中症の予防、疲労の予防と回復のすべてに関わる重要な要素です。試合の時だけでなく、普段の練習から自分で考えて実践しながら、自分にあった水分補給の方法ができるようになりましょう。


今回も吉川珠美さんの栄養コラムからの紹介です。

熱中症になりやすいのは真夏よりこれからの季節です。曇り空で湿度が高く、まだ体が暑さに慣れていない時が危険です。水分補給とたっぷりの睡眠で体調を万全にして暑い夏に備えていきましょう。

ちなみに我が家の息子の簡単ドリンクの作り方です。
1リットルのスクイズ1本分:冷蔵庫で冷やしておいた500mlのペットボトル1本分の水を入れて、残り500mlスポーツドリンクを入れます。後は塩少々とレモン果汁(ポッカのレモン100でOK)をお好み入れるだけ。子どもでも簡単に作れます。