コンビニ食について

  • 2012年06月26日(火)

 成長期のサッカー選手にとって、毎日の食事は体づくりの基本です。バランスの取れた食事が大切なのは百も承知。しかし実際は勉強や練習に追われてお腹がぺこぺこな帰り道、コンビニでついつい食べ物を買ってしまう選手も多いかもしれません。「コンビニ食は体によくない・・・」というイメージがありますが、一般的なサッカー選手の生活サイクルを考えると、練習が終わってから家に帰って夕食までの間、何も食べないで我慢するほうがよいとは言い切れません。練習後すみやかにタンパク質や糖質、クエン酸などの栄養素を適量摂取することは疲労の回復を速やかにするためには大切なので、とくに時間をかけて通っている選手にとっては、家に帰るまでに適度な捕食を食べることはむしろ必要なのです。

 補食としては、本来は家からおにぎりなどを持ってくるのが望ましいのですが、夏場では保存の状態も気になります。そういった場合には、上手にコンビニ食を利用するテクニックを身につけることが実践的といえます。コンビニで販売されている食べ物でも、食欲や好みに任せて食べるのではなく、ちょっと頭を使って選ぶことで栄養バランスが取れた捕食になるのです。
 
 たとえば練習後の帰り道。コンビニに寄ったなら、どんなものを買うと良いでしょうか?体が必要としているのは、運動によって消耗されたエネルギー源としての糖質と、疲労回復のためのクエン酸です。糖質は、ご飯やパン、麺類、果物に含まれており、クエン酸はみかんやオレンジ、キウイなどの柑橘系の果物やトマトなど酸味のある野菜に豊富です。コンビニで販売されているもので補うとしたら、おにぎりやサンドイッチと100%果汁のジュースの組み合わせなどが考えられます。おにぎりも最近ではさまざまな趣向を凝らした具が入ったものがありますね。「かつお」「さけ」などを選ぶと疲労回復を促進するアミノ酸が一緒に摂取できますし、「梅」を選べばクエン酸が、「こんぶ」を選べばミネラルが補給できます。反対に「天むす」や「マヨネーズ風味」などの脂っこいものは血液をドロドロにして疲労を蓄積させるのでイエローカードです。サンドイッチの場合も、ベーコンやカツなどではなく野菜が主体のものを選ぶと良いでしょう。トマトやピクルスが入っていれば同時にクエン酸を補うことができます。また菓子パンやデニッシュなどは見た目にはわからなくても生地にバターやマーガリンなどが予想以上に含まれているので注意しましょう。

 また練習や試合前の昼食をコンビニで調達しなければならない時のためにも選び方のコツを覚えておくとよいでしょう。運動前にはあまりしっかりした食事は避け、エネルギー源となる糖質と、それを利用するために必要なビタミンB群を補うことが大切です。ビタミンB群はネギ類、ゴマ、豚肉、大豆製品、たらこなどに豊富です。麺類にパックで販売されている刻みネギをトッピングしたり、豚肉のしょうが焼きなどがおかずになっているお弁当を買ったり、おにぎりに冷奴や酢の物、ごま和えや白和えをプラスするのも良いでしょう。
 食事もサッカーと同様、戦術が大切です。よりよいコンディショニングのためにはコンビニをうまく利用する知恵を身につけましょう。  



今回も引き続き吉川珠美さんの栄養コラムからです。
コンビニも上手に利用できるといいですね。

試合前の食事について

  • 2012年06月02日(土)

 いよいよ大切な試合の日、実力を100%発揮するためには試合前に何を食べるかも大きな問題です。

 とにかくパワーをつけなければ!といって特別なごちそうを食べればよいのではありません。あるいは緊張して食欲がない・・・けれど食事を食べなければエネルギーの補給はできません。では一体何を食べれば良いのでしょう?

 試合前の食事で大切なポイントは、エネルギーのもととなる必要な栄養素を補うこと、食べたものの栄養素が試合で効率よく利用できるように食事時間を設定することの2つがあげられます。

 まずサッカーのようなミドルスポーツで試合中に消耗される栄養素はブドウ糖が中心なので、糖質をしっかりと補給します。エネルギー源となる糖質はグリコーゲンとして肝臓と筋肉の中に蓄えられます。肝臓のグリコーゲンは脳のブドウ糖を一定に保って集中力を持続させ、筋肉のグリコーゲンは疲労を緩和して運動を持続させる働きがあります。最近の研究では、試合前の食事ではたんぱく質よりも糖質を重視し、食事の全体のエネルギーの60〜70%を糖質から摂取することが望ましいといわれています。試合の数日前の食事からは、ご飯をお茶碗2杯は食べるようにすると良いでしょう。特に試合の前日の夜は、筋肉や肝臓のグリコーゲンを満タンにしておくため、おかずよりもご飯や麺類をしっかり食べておくようにしましょう。

 試合当日の食事には血糖値を安定させてエネルギー不足や疲労を予防する、胃を落ち着かせて空腹感を防ぐという役割があります。ここでご飯を精製度の低い胚芽米などにしたり、お味噌汁や麺類にねぎやごまをたっぷり乗せると糖質をエネルギーに変えるためのビタミン・ミネラルを一緒に補給することができます。食欲がない場合でも、消化のよいおかゆやあっさりした麺類、バナナやオレンジなど糖質の豊富な果物を食べて糖質を補い、せっかくの試合でガス欠にならないようにしましょう。しかしご飯や麺類でなく、ジュースやお菓子だけで糖質を補給すると、血糖値がすぐに下がってしまうので疲労を早めて逆効果になってしまう危険性があるので注意しなければなりません。

 食事をとるタイミングは、試合が始まる時間に合わせて設定します。食べ物が消化・吸収されて利用できるまでには約4時間かかるので、試合が始まる4時間前には食事を終えていることが理想です。これを基本としてたとえば9時にキックオフの場合は6時ころに、午後2時からの場合は10時頃にブランチをとるなど臨機応変に対応します。また一日に2試合ある場合は、一試合目に消耗した栄養素をすばやく補給するために消化のよい糖質と疲労回復のためのクエン酸を一緒にとると良いでしょう。たとえば梅干し入りのおにぎりやオレンジなどの果物は持ち運びしやすく食べやすいので便利です。

 しかし、食事には体調や体質、好みなどの個人差が大きく、絶対に正しい食べ物はありいません。一番大切なことは、普段の練習や練習試合などでシュミレーションをして自分に合った食事法を見つけておくことなのです。


今回も吉川珠美さんの栄養コラムからの紹介です。
朝からガッツリ食べられる子、食欲が出ない子、いろいろです。自分にあった食べ方を見つけることが大切なのかもわかりません。