栄養学をトレーニングと同じ感覚でキチンと取り入れよう!!

  • 2010年02月06日(土)

またまた続きです。

Q:なぜ、野菜や果物は多く、油や砂糖は控える方がいいのでしょうか?

A:人間の身体は微量栄養素(ビタミンやミネラル)を必要としています。これらは身体が必要とする量も少ないのですが、食品に含まれる量はそれよりもさらに少ないので、微量栄養素を含む食品を食べる量を増やすことで補う必要があります。
 例えば、ビタミンCは、特に運動を行っていない成人で1日100mgの摂取が勧められていますが、ほうれん草のお浸し1人前(50g)では11mgしか取ることができません。いかにたくさん取る必要があるかお分かりいただけるのでないでしょうか。目安としては、野菜を色々取り合わせて毎食両手に1杯ぐらい果物を毎日1種類、量にしてみかんなら1個、バナナは1本、りんごなら1/2個程度の摂取となります。

 一方,油や砂糖は、エネルギーにはなりますが、微量栄養素をほとんど含みません。しかし、人間の身体では、エネルギーを生み出すために微量栄養素が必要になります。つまり、油や砂糖から得たエネルギーを、身体を動かすために使う際には、他の食品から摂った微量栄養素を横取りしなければいけない状況になるのです。この状況が多くなると、微量栄養素が不足して、思うように動けない、すぐ疲れる、疲れが取れないなどコンディションを崩す原因となってしまうのです。

 油や砂糖と異なり、ご飯や肉類などからエネルギーを摂っている場合には、ご飯や肉類に含まれる微量栄養素を使って、身体を動かすエネルギーを作ることができるので、微量栄養素だけが不足するという状況になりにくくなります。このため、油や砂糖を控えて、主食(ご飯やパン)をしっかり食べ、おかずも毎食つけて食べましょうということになるのです。


Q:間食の中で摂取してはいけないものはありますか?

A:特に疾患の無い人なら食べてはいけないものはありません。ですが、砂糖や油が多いお菓子は、お勧めできません。具体的には、スナック菓子、デニッシュパン、チョコレート、清涼飲料などです。間食は甘食ではありません…。間食を補食と考えると、サンドイッチ、おにぎり、肉まん、ヨーグルト、果物、牛乳、100%フルーツジュースなどがお勧めです。あくまでも補食ですので、次の食事に影響の無い程度にとどめておきましょう。


Q:飲料物の取り方で注意することは? コーラ等の炭酸飲料はどうですか?

A:指導者の方には選手には炭酸飲料を飲ませないようにしている方もいらっしゃるようですが、選手はなぜ禁止されるのか分かっていないように思います。なので,私が選手にアドバイスするときには、理由を説明した上で炭酸飲料は控えるようにと伝えます。理由は、砂糖の取りすぎにつながること、炭酸でお腹が膨れてしまうこと、食前に飲むと食欲が減退し食事量が減ってしまうことなどが挙げられます。
 食後に関しては、食事を残して飲んでいるような場合は注意しますが、食事はきちんと食べていて、しかもウエイトコントロールができている場合は何も言わないこともあります。

 飲料で勧めるものとしては、無糖のお茶類、牛乳、100%フルーツジュースなどです。フルーツジュースは、炭酸飲料と同じくらいの糖分を含むので食前に飲むことは控えたほうがよいでしょう。

 また、食事を飲み物で流し込みながら食べる選手も見かけます。食べ物の消化は口の中から始まります(唾液の分泌)。しっかり噛んで食べるようにしたいものです。

試合前には何がいいか?

  • 2010年02月06日(土)

前回の続きです。

《サッカー選手の具体的な栄養の取り方について教えて下さい》

 サッカー選手の食事は普通の人のものとほとんど変わりません。エネルギー摂取量の全体を100とすると、ご飯やパンなどの主食から取れる糖質で60%、肉や魚などから取れるたんぱく質で15%、調理に使う油、バター、肉・魚に含まれる脂肪からとれる脂質で25%という割合が理想です。具体的な食品に置き換えてみると、主食が一番多く、次に野菜・果物、その次に肉・魚・大豆製品・乳製品などのたんぱく質を多く含む食品となるようにします。

《野菜が多いのですね》
 
 野菜や果物はたくさん食べてほしいです。あとは油や砂糖はひかえめにすることを心がけること。そして一日牛乳をコップ3杯は飲んでほしい。サッカー選手にとっては、食事全体のバランスを考えるだけでなく、たくさん食べることが重要です。食べる量が少ない選手が多いんですよ。間食はしてもかまいません。でも、できれば、補食になるようなものを食べてほしいですね。そうやって食事量を増やせるといいと思います。

《試合前に食べるメニューってありますか? 》

一般的に言われるのが、『試合前には筋グリコーゲンになる糖質を食べる』ということ。筋グリコーゲンって運動中のエネルギーになるんですよ。だから試合前には効果的といわれています。具体的には、ご飯やパン・麺などの主食、果物にも含まれていますね。甘いものに関しては、和菓子など脂肪が少ないものはまあOK、ケーキなどクリームを含むものはNGですね。砂糖は脂肪になる部分も多いのですよ。

《試合前は気分転換で甘いものを食べる選手もいるそうです》

でもこれを食べれば試合で活躍できるという食事はありません。プロ選手の中にはげん担ぎで試合前に食べるものが決まっているという人もいると聞きますが。食事からの効果は急にあらわれるものではないので、毎日継続することが重要です。




しっかり食べる選手が強くなる!!

  • 2010年02月06日(土)

日本サポーター協会の方が管理栄養士の関根豊子さんに行ったインタビュー&レポートです。

関根さんは、現在、スポーツ選手、特にサッカー選手を対象として食事へのアドバイスを行ったり相談を受けることを仕事とされています。

《スポーツ選手にとって栄養学はなぜ重要なのですか?》

 トレーニングを行ったらエネルギーを使いますよね。そのなくなったエネルギーを補充するために食事を取ります。トレーニングと食事は切り離して考えることができません。トレーニングをしたら食事をし、またトレーニングをする。スポーツ選手は運動する量が普通の人に比べて多いから、自然と補充する量も多くなる。その時、トレーニングの質にこだわるように食事の「質」にこだわるのは当たり前だと思うんです。
 食事には主に3つの役目があります。エネルギーを補充する役目。身体作りのための材料を補充する役目。トレーニングやゲームにベストな状態でのぞめるよう体のコンディションを整える役目。これの役目がきちんと働くように栄養素の組み合わせを考えて食事を取ることが重要なのです。
 選手によくこういうことを言います。『県大会に出たいと思うならそれなりのレベルの練習をするよね。じゃあそれなりの食べ方もしなきゃ』って。食べることを疎かにすると練習の効果を減らすことになるんです。
 プロの選手は食べないと次の練習ができないってくらいまで練習するんですね。だから食べることの必要性を痛感している。食べることの重要性を理解し、食事に気を使っているプロ選手は、自分に今足りないものは何か、そのために食べるものは何かが自分で分かるんですよ。例えば疲労がたまっているなと思うと疲労回復に効くあれを食べようとか考えるわけです。

《食べることって大切なんですね》

食べないでも上手い選手はいますよ。でも後がないです。そのレベルで留まってしまうんですね。私が見てきた中でも、しっかり食べる選手は強くなりますね。

関根 豊子
管理栄養士(フリー)

東京農業大学農学部栄養学科卒業
筑波大学大学院体育研究科修了 体育学修士

中学生から大学生まで幅広い年齢層のサッカー、テニス、ボートチーム・選手などへの食事・栄養アドバイスを行う(セミナー、食事診断、個人カウンセリング、献立・食事提供 etc.)
活動範囲は国内各地から、海外遠征帯同までさまざま
各種学会へも参加


 食べることもトレーニングの一貫です。
ペルナにいるジュニアの選手のみなさんは、サッカー選手として、また体がどんどん大きくなる大切な成長期として、小さな時から食事のとり方を知っていくことが大切です。「これを食べなさい!」「あれを食べなさい!」ではなく、お家の人と楽しく食事をしながら、知らせてあげてください。中学生・高校生になった時に、それを知っているのといないのとでは、大きな差が出てきます。
 

お米の魅力

  • 2010年02月06日(土)

1 エネルギーとして

お米の魅力は何といっても“エネルギーの素”の炭水化物が豊富なことです。試合前の食事の合言葉の「高炭水化物・低脂肪」にぴったりです。
では、なぜパンやめん類ではなく、お米なのでしょう。
@パンよりご飯の量のほうが1食あたりに食べる量が一般的には多い→炭水化物の摂取量が多くなる。
A一緒に食べるおかずは、パンよりご飯のときのほうが“低脂質”の傾向が強い→パンに合うおかずのほうが材料、調理法ともに脂質が多い。



2 ビタミンB1に注目

炭水化物をエネルギー源とするには、ビタミンB1が欠かせません。
@精白米のほかに玄米、半つき米、胚芽米などのお米はビタミンB1が豊富です。
Aビタミン強化米を利用する。


試合時のお弁当は主食中心です。おいしいおかずは夕食にとっておき、エネルギー源になるおいしいご飯をしっかり食べましょう。