JFAハンドブックD

  • 2007年10月30日(火)

【ゆっくり見守りましょう】

『子どもたちはサッカーが楽しく、大好きです。』

スポーツをしていると、いろいろな場面で勝ったり負けたり、選ばれたり選ばれなかったりすることがあります。それがスポーツの特徴です。
ちょっとしたセレクションで選ばれると、あたかも将来が全て保障されたように思うのは大きな勘違いです。
親や指導者ばかりでなく場合によってはメディアまでが過剰に反応し大騒ぎをしてしまうケースがあります。そのことが、子どもにとって大きなプレッシャーになりえます。
またその反対に、その周囲で、「うちの子には見込みがない」と見切りをつけて、さっさとサッカーをやめさせて他のことを始めさせるような極端な対応をするケースもあります。
自分の子どもがどうなのか、見込みがあるのかないのか、気になる気持ちは当然です。
また、早く確実な道をつくってあげたい、という親心もあるかもしれません。実際のところは、大人が早く安心したいのかもしれません。
しかし、低い年齢であれば、その先の可能性は不確定。早いうちには何も決めつけることなど決してできません。
それを大人が勝手に見切って、やめさせてしまうなんて、無茶なことではありませんか?
やるのは子ども。主役は子ども。大人が決めつけることではありません。
また、低い年代のうちには、可能性のある子どもは実にたくさんいます。そのような子どもたちに良い指導や良い環境を与えたいと考えています。だから、私たちは、小学校年代までは、なるべく多くの子どもたちに良い環境を与えることを考えています。

トップにいくかいかないかだけが価値ではありません。
子ども自身がサッカーをしたいという純粋な気持ちがいちばん大切であり、そこには実にいろいろな価値があります。一喜一憂しないで、ゆっくり見守りましょう。
私たちは、子どもたちがサッカーを楽しみ、生涯にわたってサッカーを好きでいてほしいと思っています。


−JFAハンドブックより抜粋−


サッカーだけでなく、スポーツというのはある意味すごく残酷です。結果が明らかに出ます。タイムであったり、点数であったり・・おまけに1番・2番と順位もつきます。
そして、いつもいい結果が出るとは限りません。時には体調が悪かったり、ケガをしていたりして、自分の力が出せないときもあります。
一方、親は我が子のことが気になります。子どもと一緒に一喜一憂してしまいます。いい結果が出たときはいいですが、そうでない時の対応はどうしたらいいのか悩みますね。
前回にも紹介したドロシー博士が著書の中で言っています。
『親は、子どもとずっと一緒にいられるわけではありません。しかし、子どもの時代をとおして、どんなことがあっても、親はいつも子どもの味方だということを教えることはできます。そうすれば子どもは、大人になってからも、強く生きていける子に育ちます。
子どもに自信をつけさせることは、子どもの将来への、親からの大きな贈り物です。自分を信じられる子は、将来、仕事でも力を発揮することができるでしょう。自分の力で道を切り拓いてゆくことができるはずです。
子どもを信じ、可能性を信じることが何より大切です。子どもへの信頼を子どもに伝えてください。子どもは、そんな親に支えられて、自分を信じ、伸びていくのです。』
なかなかこんな風にはできませんが、努力したいです。

JFAハンドブックC

  • 2007年10月25日(木)

【子ども自身の夢】

『あなたの夢ではありません。』

自分の子どもに大きな期待をしてしまうのは誰でも当たり前です。
また、自分にできなかった夢を託してしまうようなこともあります。
自分が苦労したから、自分のようになってほしくないから、せめて子どもには…、といった、子どもを思う気持ちからかもしれませんが、それでついつい子どもにプレッシャーをかけてしまうこともあります。
「身代わりアスリート」という言葉があります。
自分が果たせなかった夢を子どもに託し、過度に期待するあまり、子どもにプレッシャーをかけてしまうことを指します。その結果、子どもは親を喜ばせるため、親をがっかりさせないために、プレーするようになってしまうのです。
しかし、子どもには子どもの夢があります。
周囲から期待をされることは、大きな励みにもなります。期待されなければ、がんばる気持ちも起きなくなってしまうかもしれません。
でも、「期待にこたえる」ことを目標にしてしまうと、子どもは時としてつらくなります。自信満々がんばれるときは、周囲の期待は力となるでしょう。しかし、往々にして、過度の期待はプレッシャーになります。自分に期待される像と、現実の自分とのギャップに苦しむことになります。

元気に熱中している子どもたちにも、気持ちに波はあります。時には「やりたくない」「休みたい」と思うこともあります。それをなかなか言い出せずに悩んで無理する子どもも多いのです。子どもが大人の期待や気持ちを思って無理をすることは、お互いのために良いことではありません。
気持ちが弱っているときに励ますことは大切です。少しがんばって乗り越えることも大切です。しかし、無理がひずみとなり、結局ドロップアウトにつながるようなことになっては残念です。
余裕を持って見てあげてください。またやりたくなるまで休んでもいい。他にやりたいことができたらやってみてもいい。他のことと一緒にやっていてもいい。戻ってきたくなったら戻ってくればいい。そこで休むことは、罪悪感を感じるようなことではありません。
最終的に楽しく長く続けていけることが大切です。
生涯サッカーを楽しみかかわり続ける人を増やしたい。それは私たちの大きな願いです。


−JFAハンドブックより抜粋−


家庭教育の子育てコンサルタントを務めているドロシー・ロー・ノルト博士が著書の中で言っています。
『わたしたち親は、子どもが夢を叶えることができるように、子どもを支え、励ましたいものです。あくまでも子どもの意思を尊重し、子どものやりたいことを、やりたいようにやらせたいと思うのです。親の役目は、陰ながら子どもを支えることです。たとえどんなことがあってもこの子なら大丈夫だと信じることなのです。もし、子どもが途方もない夢を抱いていたとしても、その夢を信じることです。子どもは自信を失いかけても、親に支えられれば、自信をとりもどすことができます。親が子どもを信じ、その子の夢、その子の力、その子のすばらしい内面を心から認め、子どもを支えれば、子どもは、自尊心のある強い人間に成長することができるのです。』

JFAハンドブックB

  • 2007年10月24日(水)

【クラブへの協力】

『子どものサポートであることを忘れずに』

一般的に、少年団やクラブの活動には、みなさんの協力が不可欠です。
みなさんの一生懸命な応援や献身的な協力のお気持ちはたいへんありがたく、子どもたちにも励ましになります。
練習の送り迎え、また、特に遠征や試合等では、年齢が低いほど、引率やお世話の必要が生じます。
実際、そういった協力なくしては運営が成り立たないクラブもあります。

何から何まで、やれる限り何でも、ではなく、クラブの考え、指導方針と合うようにしましょう。クラブとよく相談して、求められていることを確認しましょう。
いちばん重要なのは「子どもたちの成長にいちばんいいこと」をすることです。みなさんのやりがいや満足、あるいは大人同士のつながりを保つためではないのです。

本当はクラブに積極的にかかわりたいと思っていても、いろいろな事情でできないばかりに、いたたまれず子どもにクラブをやめさせてしまうのも、残念なことです。子どもが犠牲になるようなことがあっては本末転倒です。
あくまで子どもの活動のサポートであることを忘れずに、大人同士で考え、話し合い、カバーし合っていくことが大切です。
ただし、無関心はこどもにとって非常にさびしいことです。
忙しい、余裕がない、といった事情はあるかもしれませんが、気にかけ、関心をもち、機会をつかまえてそれを表現するには、いろいろな方法があると思います。できるやり方からやってみてはいかがでしょうか。気にかけてもらっていることは、子どもにとって喜び、励み、勇気になります。


『アメリカ キッズゾーン』
アメリカには、ユース関連の加盟団体が複数存在しますが、その中のひとつがAmerican Youth Soccer Organization(AYSO)です。AYSOでは、「キッズゾーン」と呼ばれるプログラムを展開しています。これは、近年、ユーススポーツに関わるプレーヤーやコーチ、親のネガティブな行動、暴力行動がメディアに採り上げられることが増えてきたことを受けて、この傾向に歯止めをかけるために開始されたプログラムです。
以下の注意書きに従うのであればウェルカム、従えないのであれば、お引取り願いたい、という内容になっています。
・キッズがNO.1
・勝つことでなく楽しみがすべて
・ファンは応援するのみ。コーチはコーチに任せる
・怒りにまかせてどならない
・ボランティアのレフェリーを尊重する
・ののしらない
・禁煙
・帰りにゴミを残さない
・子どもによい見本となる
大人のための誓約書や行動規範、また、指導やサポートのためのさまざまな情報が用意されています。
AYSOでは、U-6のゲームのガイドラインには、「順位を記録しないこと、結果を記録しないこと」と明記されています。また、各試合のはじめと終わりに、プレーヤーだけでなく、コーチ、親も握手をすること、とされています。JFAのガイドラインでも、この考え方を採用しています。

−JFAハンドブックより抜粋−


ペルナでも保護者の方にいつもお願いしていることがあります。それは『お子さんのコーチになるのではなく、サポーターになってください』ということです。試合中や練習中、コーチの言っていることを聞いたことがありますか?大人が聞くと「ああ、なるほど」とサッカーをやったことがなくても理解できます。それをお子さんについつい言ってしまう事はありませんか?以前ある子が「試合が終わって家に帰るとお父さんに説教されるから嫌だ」と言ってたことがありました。親としては子どものために一生懸命なのに、その気持ちはなかなかうまく伝わりません。とうとう「試合見に来ないで」と言われたりします。これは親にとっても、子どもにとっても辛いことです。
サッカーのことはコーチにまかせましょう。お子さんの話の聞き役にまわり、楽しかったこと・うれしかったこと・時には悔しかったことなどに共感してあげてください。

JFAハンドブックA

  • 2007年10月23日(火)

【自立への第一歩】

『子どもなりに、自分で必要だと思うことを自分でやることが大事。』

サッカーの試合に行くと、よく見かける光景があります。
試合場でのチームの場所取り、飲み物も着替えも、何から何まで親が準備。子どもはただ単に用意されたものを飲み、言われるままに着替えるだけです。いつも必ずそろっているから、「ありがとう」とさえ言わない選手もいます。

お手伝いいただくのはたいへんありがたいことです。でも多くは子どもたち自身で十分にできること。あるいは、子どもたち自身が、したほうがいい、する必要があるとわかることです。むしろ、子どもなりに、必要なことは自分で必要だと思って、自分でやるということこそ大事。
足りなかったり不便だったりしたら、自分で考えて、工夫したり相談したりで何とかする。そして次にはそうならないようにすることが大切です。

私たちは、サッカーでは自立が大切であると考え、自立した選手を育成しようとしています。自立しているというのは、自分自身で判断して、責任をもって行動する、ということです。
誰かにやれと言われたから、ではなく、自分自身がやりたい、やったほうがいいと思うからやる。
失敗も自分の判断によるもの。誰かのせいにはできません。

また、何から何まで大人がそろえてくれる環境に子どもたちが「あって当然」と思うことは間違いです。
用意してもらえない環境では何もできない、適応できない子どもになってしまうでしょう。
何から何まで常に用意されている環境を与えることがマイナスとなることもあるのです。

サッカーの合宿に集合したときに、スパイクシューズを忘れてきてしまった子がいました。その子に聞くと、いつも自分ではなく母親が用意をしているので自分のせいではない、とのこと。親が電話をしてきて、届けに来ると言います。「運動靴でやらせるから結構です。」とお断りしました。3日間の合宿で、その子はすべりやすくてやりにくそうにはしていましたが、運動靴で最後まで練習をしました。その後、その子は決して忘れ物をしないようになりました。お母さんによると、それ以来、必ず自分自身で用意をするようになったとのことでした。

−JFAハンドブックより抜粋−

ペルナでは「チームの荷物」というのがあります。ドクターバック、冷却用の氷、椅子などです。これは試合のときに必要な物ですが、全て子ども達で持ち運びします。夏にはバケツ、お手拭も加わりますが、試合が終わると、お手拭を洗って、試合の前には氷と水をバケツに入れて準備します。ペルナも以前少年団だった頃は全て保護者がやっていました。クラブチームになってからはバスに乗って子ども達だけで出かけます。それからは全て自分達でしよう!という目標を持って、バスの掃除もやっています。
練習の前のドリンクの用意、自分でやっていますか?試合の用意はどうですか?遠征の泊まりの用意はどうでしょう?スパイクの手入れ、自分でやっていますか?
最初はお家の人と一緒に用意をし、泊まりの遠征が始まる4〜5年生頃をメドに自分でできるようにやっていきましょう。
時には忘れ物もあるでしょう。でも薬以外は何とでもなります。ペルナのOBの中にはパンツの着替えを余分に持たずに雨に降られ、帰りはジャージの下はフルチンで帰って来た子もいます。『失敗は成功のもと』。試合当日「今日の天気は?」と天気予報を見て、着替えやドリンクの量を考えて用意できるようになります。
『自分でできること』サッカー以外でもたくさんあります。ついつい出てしまう手をちょっと我慢してみましょう。

JFAハンドブック@

  • 2007年10月21日(日)

日本サッカー協会が、「サッカーに夢中な子どもたちのケアのためのハンドブック」というのを保護者向けに発行しています。以前お渡しして手元にある方もいらっしゃるでしょうが、今一度、少しずつですが紹介していきますね。

【クラブの考えを聞いてみて】

『信頼関係があれば解決できることがたくさんあります。』

自分の子どもが試合に出られない、選ばれない、思ったように評価されないことに対し、クラブの考えや判断の基準がおかしいと思うことがあります。自分の子どもの可能性を信じるからこそ、そういった気持ちになるのでしょう。
クラブを選ぶ際に、まず初めにクラブの方針や考え方を確認しましょう。クラブの側もそういった機会をもつべきであると思います。
クラブにはさまざまな考え方、方針があります。それを確認し、納得したうえで選ぶのがよいでしょう。そのうえで、疑問や不安があれば、必要に応じてコミュニケーションをしっかりとりましょう。指導者には指導者の考えがあるはずです。それに耳を傾けてみましょう。

「なんだか知らないけど鬼ごっことかいろいろなゲーム、活動をやっていて、いつまでたってもサッカーらしいサッカーを教えてくれない」とクラブを移っていった親子がありました。
実は、サッカーにはいろいろな要素があり、それを身につけさせるためには、いろいろな方法があります。特に子どものころには、身体の使い方や敏捷性、判断といったことを身につけさせるのに、さまざまな鬼ごっこは最適な練習なのです。
あるいは、11人制でプロのようなフォーメーションで戦術的なサッカーを隣のクラブではやっているのに、4人ずつのゲームばかりやっているクラブもあります。それはなぜでしょう?
子どもにサッカーを効果的に学ばせるためには、まずボールがたくさん触れることが大切です。11人制でやればボールはほんの数回しか触れない子どもも、4対4をやれば誰でもたくさんボールに触ることができ、シュートすることができます。しかも状況はシンプ
ル。走る距離もける距離も子どもの身体に無理がありません。だから意図的にやらせるのです。

このように、一見サッカーに直結していないことをしている指導者でも、長い目で見て、子ども時代により大切なことに時間をかけているのかもしれません。
そういった意図も、不思議に思ったら、聞いてみてはいかがですか?


上記・・ハンドブックをそのまま掲載しました。

最近少年団ではなく、クラブの形をとるチームがあります。少年団との違いは、保護者会がなく、保護者の方の負担が少ないというのが大きいでしょうね。それ以外にも学校、地域の壁を越えて入部できることがあります。みなさんもお子さんを塾に通わせていて、いろいろな理由で塾を変わることがありますよね。スポーツでもお子さん、または保護者の方がチームを選ぶ時代になってきていると思います。サッカーのスタイルは本当にチームにより様々です。指導方法も異なります。大事なお子さんを預けるのですから、よく考えてその子にピッタリのチームを見つけてあげられたらいいですね。

サッカー選手におすすめのおやつ

  • 2007年10月16日(火)

お久しぶりです。
楽しかった夏も終わり、秋の到来です。食欲の秋と言いますが、甘いお菓子についつい手が伸びてしまいますね。
ではサッカー選手にとってのおやつはどんなものがいいでしょう?
以前にも書きましたが、サッカー選手にとってのおやつは、補食とか間食ととらえます。

【試合前】
試合前のエネルギー源を補給しておく。消化にかかる“脂質多めのおやつ(揚げパンやスナック菓子など)”は避ける。
・強化米入りおにぎり、うどん(生めんタイプのカップうどんなど)、ハムサンド、カステラなど

【試合後】
試合で使ってしまったエネルギーの補給と負担のかかった筋肉のケアをする
・強化米入りおにぎり、サンドイッチ、ヨーグルト、牛乳、100%オレンジジュースなど

【練習前】
食事から4時間以上経過しているようなときは、エネルギー不足の場合もある
・〈試合前〉と同じように考える
練習終了時刻が遅くなるようなら、終了後の夕食の一部(特に主食部分)を前倒しで食べておく=分食

【練習後】
練習ではエネルギーを使ってしまう。また、練習で筋肉にも負担がかかった状態(シュート練習を1回するだけで目に見えない筋線維が切れると言われている)
・〈試合後〉と同じように考える。
 練習後から就寝まであまり時間がないような場合は「主食」部分に代わるようなおやつを食べておき、夕食は軽めになるように

【普段の日】
選手としての意識を持って、おやつについても考えること。原則は3食でとりにくいもの、不足しがちなもの。
・牛乳、ヨーグルト、果物(バナナ、みかん、カットフルーツなど)、100%ジュース(オレンジ、グレープフルーツ、野菜など)

【特別な日】
普段頑張っている自分へのご褒美として、たまには好きなものを食べよう。ただし、いつも頑張っているからのご褒美であって、何も考えない好き放題のおやつが“いつも”にはならないように

先日あるテレビで、海外で大活躍の日本人選手がおやつのことを話しており、本当はショートケーキが大好きだそうですが、シーズン中には我慢しているとのことでした。つまり、選手としての意識を持って、価値のあるおやつを選んで食べるような食習慣をつけるのがよいといえるでしょう。


抜粋:勝つための栄養セミナー   久保田尚子(管理栄養士)