『当たり前にできていたパスのつなぎにしても、予想以上の寄せの速さ、足の長さでボールを失うことが多かった。もっと精度を高める必要があるし、ダイレクトを使って、相手の読めないところにパスを出さないといけないと感じた。ロングボールを蹴りだすだけではどうしても相手ボールになってしまう。上で勝負はムリだから下でつなぐことを徹底しないといけない』
少し前の話になりますが、10月16日、ポーランドでおこなわれたブラジル代表との親善試合で日本代表・今野選手が試合後に語った言葉です。
この4日前に強国・フランスに1―0の歴史的(?)勝利を収めた日本代表は、王者・ブラジルに対し勇敢に『自分たちのやりたいサッカー』で挑み、結果0―4という大差で敗れました。
この試合は、長友選手が語った『南アの時は直前の強化試合に負けて、最終的に引くことになったけど、同じ道は辿りたくない。それをやったら日本代表の進歩はないと思うし、世界の強豪の仲間入りをしたいなら自分たちのサッカーを貫かないと。そこにチャレンジしていきたい』という言葉の通り、積極的にボールを回しながらプレーしましたが、少しの隙をつかれ得点を許し、修正することもできずにズルズルと失点を重ねてしまいました。
この2試合の結果(内容も含めて)を観て、『やっぱりな』って思ったのは私だけではなかったでしょう(苦笑)
日本が世界の強豪国と対等に戦うには、『守ってカウンター』しかありません。
今回この部分が再確認できたことが一番の収穫でしょうか。
『日本は守ってカウンターで世界と戦います』って日本サッカー協会が言い切れば今のままでいいでしょうけど、『パスをつないで人とボールが動くサッカーをします』って言うのなら今すぐやり方を変えるべきです。
そして10年の準備期間を設け、勝敗を度外視した育成をおこない将来に向けて『種をまく』べきだと思います。
当然、やる以上は勝利を目指します。
今の育成の現場は小学生から高校生まで『勝つことこそ全て』で『強いこと』が一番です。
それは高校サッカーを見ていれば歴然です。
『負ければ終わり』のギリギリの戦いになると『蹴って走る』ことを認めます。
勝つためにリスクを最小限に抑えたサッカーを、魅力のないサッカーを展開しても『勝てばOK』でマスコミを含め日本中が盛り上がります。
本来、そういう究極の舞台でこそ『普段やろうとしているサッカー』をやるべきではないでしょうか。
だから、日本代表がW杯直前に今までの全てを捨てて『守ってカウンター』サッカーに切り替えても、選手たちは育成年代にそういうサッカーをやり慣れている分、すぐに対応できて結果が残せるということだと思います。
もう一度長友選手の言葉に本気で耳を傾けてはどうでしょう。
『それをやったら日本代表の進歩はない』
つたえびと しみず
陸上のボルト選手が、あるインタビューで下記のように話していました。
『選手が活躍することで国が一つになることができる。それはすごく意義深いことだと思う。たとえ結果がよくなかったとしても、努力の過程をみなが共有することに意味がある。誰かの懸命な姿を見て人々が一つになれる。アスリートはそういう力を持っているんだ』
まったくその通りだと思います。
暗いニュース・世の中を明るくするのはスポーツです。
五輪もW杯も政治家では決してできないことをやることができます。
選手たちは普段から我々の想像を絶するような努力をストイックにおこなっています。
そして、様々な応援や批判などのプレッシャーと戦いながらメダルに挑戦し、その姿は国民を感動させます。
少しの才能に、人並み外れた努力を重ねているスポーツ選手って、日本ではその割に地位が低いと思いませんか?
もっと金銭的にも恵まれてもいいんじゃないかな・・・
みんなで『スポーツ選手の地位向上』をもっと口に出しませんか。
つたえびと しみず
10日は『全国高校サッカー選手権大会・三重県予選・準決勝』を観に行きました。
準決勝の第2戦にペルナのOBがそれぞれ2名ずつ、計4名出場していたのでそのゲームを観てきました。
前半はGKとDFにOBがいるチームの出来が良く、内容・ポゼッションともに上回っていたと思いますが、結局両チームとも無得点で0−0のまま後半へ。
後半も一進一退の攻防でしたが、残り10分を切ったころゴール前の混戦から、『シュート』というよりは『選手に当たった』ボールがゴールマウスに吸い込まれ、FWとMFにOBがいるチームが先制。
この1点で堤防が決壊したかのように残り数分で3失点。
結局4−0でFWとMFにOBのいるチームが勝利し、17日の決勝戦に駒を進めました。
私はこの4人の元指導者であり、敗れた高校の保護者でもあり、いろいろな想いを胸にこのゲームを観戦しました。
ここでは、ゲーム内容についてはあえて触れません。
どちらの選手も本当に勝ちたかったと思うし、先生をはじめ保護者・OBも勝利を望んでいたと思うし、信じていたことでしょう。
点差ほどに実力の差は無かったようにも見えますし、点差が現実であったような気もします。
試合終了の笛で泣き崩れる敗れた選手たち。
なかでもうちのOB2人が一番泣いていました。
そこに歩み寄る勝利したうちのOB2人。
肩を抱き合いお互い何か言葉を掛け合っています。
どんな言葉を掛け合ったかスタンドからでは分かりませんでしたが、見ている者の胸を打つシーンに元指導者として誇らしい気持ちになりました。
本気でやりあった者同士、本気でやり続けた者同士にしか分からない感覚。
人間的な成長。
高校サッカーの良さをここに見ました。
この2人以外にも高校サッカーで敗れ去ったペルナのOBたち、これで君たちのサッカー人生が終わったわけではないし、今まで積み上げてきたものがゼロになるわけでもない。
試合には敗れたが、この時点での高校生としては間違いなく『勝利者』であると信じている。
保護者に多くの負担を掛けたこととは思いますが、それぞれのラストゲームを観戦した保護者たちは間違いなく『満足』していたと思います。
保護者へのお礼は『取り組む姿勢』で見せれば十分。
過程を知っているので結果はどうなろうと親は満足です。
本当にいいゲームを見せてもらいました。
ありがとう!
つたえびと しみず
10日夜、我が師・京都パープルサンガの池上さんが、三重県のU12県トレの指導に来ていただいたので見学してきました。
ちょうど1年前、朝上小学校に1泊2日でトレーニングと講演をしていただいたので、久しぶりの再会を楽しんできました(今年の夏に大阪で1回呑んでいるんですけどね(笑))
相変わらずパンチの効いた指導にトーク。
勉強になりました!
三重県サッカー協会の主催行事だったので、日ごろトレセン活動をしている指導者がほとんどだったと思いますが、少し考え方の違う『池上式』をどのように感じたんでしょうね。
結構目新しいメニューもありましたが、我々がヒントにすべきところは池上式をどう自チームに落とし込み、継続していくかだと思います。
選手の将来の姿を想像しながら、『今やらなければならないこと』を継続し、指導者側からの詰め込みではなく、選手自身が自分で考え自然とできるようになる方向付けが大切です。
これからも、たくさん勉強して多くのアプローチの方法を使って、選手の将来のためにお手伝いしたいと思います。
池上さんは17日も来ていただけるそうなので、参加して刺激を受けたいと思います!
つたえびと しみず
10日はホームでU-11の試合でした。
グランドの都合で午前中のみとなりましたが、2チームでずーっとやったので結構選手はたくさん試合に出れたと思います。
この学年も良くなってきました(笑)
ここのところ、この学年の選手たちの練習への取り組み方を観ていれば、うまくなって当然!
ボールに触っている時間が多くなっているのがよく分かります。
練習中、ミニゲームで待ち時間がでればリフティングしてますし、いろいろな技にも挑戦しているし、なかなか楽しみになってきました!(笑)
11日は全員で『Jogo com PERNA 2012』(ペルナでは主催ゲームのときは必ずこの名前がつきます)を楽しみました。
いつ雨が降り出してもおかしくない天候でスタートしましたが、結構早い時間(10時頃だったかな・・・)から雨が・・・
選手が弁当を食べる頃には雨が継続して降っていました。
グランドも途中から水浸し状態で寒いしコンディションは良くありませんでしたが、高学年は元気いっぱい!
さすがに低学年は寒さに負けてしまいましたが、多くの選手がゲームを楽しむことができました。
使用したグランドは、水浸しになってもそれほどぐちゃぐちゃにならないので、ボールも転がるし問題なくプレーできました。
内容も良かったです!
本当に今年の6年は伸びました。
飛び抜けて足が速い選手がいるわけでなく、身体がでかい選手もいないし、器用な選手もあまり・・・(苦笑)
ただ、今までのどの年代にも負けない『努力する才能』を持った選手が多くいることは確かです。
下の子どもの面倒も本当によく見るし、他のチームの指導者も驚くほどの成長ぶりです(笑)
性格もいい子ばっかりなのでこの先非常に楽しみで、もっともっと上を目指してやっていくつもりです!!
つたえびと しみず
フットサルの世界でも『キング・カズ』の存在感は大きいようです。
フットサルW杯1次リーグで日本はブラジルに1−4で敗れましたが、ブラジルとはその9日前に親善試合をやっています。
その結果は3−3の引き分け。
W杯本戦に戦うチームと9日前に親善試合をやるっていうのも、あんまり考えられませんが(苦笑)世界一のブラジルと親善試合とはいえ引き分けた日本代表は、そのとき何をどう考えていたのでしょう。
こんなエピソードがあります。
親善試合の後、日本の選手たちは『今日のブラジルのできはどれぐらいだったんだろう』という話をしていました。
『(エースの)ファルカンがでていなかったから』とか『疲労がたまっていた』と話をしていたら、カズ選手が『あれが今日のブラジルの100%だよ』と言ったそうです。
『今日のブラジルがブラジル代表だから』と。
相手の状態がどうとか、自分たちの状態がどうとかではなく、『今日のブラジル代表に今日の日本代表が引き分けた』だけだと。
『次にやるときは、さらに上の100%を目指してプレーすればいい』
日々、100%でプレーしているカズ選手ならではの『重み』のある言葉です。
相手のことを考えてプレーするのではなく、『そのとき自分のできるプレーを最大限発揮する』ことに集中することが大切です。
つたえびと しみず
4日は全員練習でしたが、ひでコーチに任せて私は前日に引き続き、八風中と大阪のチームの試合会場に行ってきました。
他に会場を提供してくれた鈴鹿の中学校と、いつも仲良くしているチームの選手の多くが所属する津の中学校も一緒で、各学校の先生と話をして会場を後にしました。
その後はOBが所属する高校の試合を観に出かけ、元気にプレーする姿に安心し次の『トップチームの試合会場』へと移動しました。
はい、老体にムチ打って出場してきました!
前半のみの出場でしたが、『2人合わせて90歳』の攻撃陣で何度もゴールを目指しましたが、残念ながら2人ともノーゴール。
後半に勝利を託しましたが3−4の敗戦。
敗れはしましたが楽しい時間を過ごすことができました。
1日で、『ジュニア』『ジュニアユース』『ユース』『トップ』と全てのカテゴリーを網羅し、満喫した1日になりました(笑)
つたえびと しみず
3日はU-12が中学生と試合でした。
毎年、三重に遠征に来る大阪のジュニアユースのチームが今年も来てくれたので、八風中と鈴鹿の中学校と大阪のチームにペルナも混ぜてもらいました。
後5ヶ月もすれば6年生は中学に上がるので、この時期に中学生とゲームさせてもらうのはいい勉強になります。
自分たちより『速く・でかく・強い』相手にどんなサッカーができるか?がテーマで、来年の4月には同じピッチで戦うことになる(当然1年からレギュラー目指して!)であろう相手にびびることなく普通にプレーできるか?っていうか、普通にプレーできなければいけないし、局面ではやっつけているところもあったので良かったと思います。
普段からペルナのジュニアユースと一緒に練習している選手も多くいるので『中学生だから・・・』という感覚はあまりなかったように感じました。
これからもチャンスがあれば積極的に中学生とゲームをして、4月からに備えたいと思います。
つたえびと しみず
四日市リーグ第8節が行われました。
対レッツ 本日のメンバーです。
0-1でリードされ前半終了。
やすひろ→よう、のりゆき→ゆうだいに交代
後半 しゅんが入れて追い付くも、すぐに入れられ1-2
だいがPKを決めて2-2
またまたすぐに入れられ、2-3
ようがPKを決めて3-3とするも
終了間際にまた入れられ3-4でホイッスルが鳴りました。
応援ありがとうございました。
次回は12月9日(日)霞グランドで9:30〜
対朝日FCです。
応援よろしくお願いします!!
ある雑誌で『やばい』記事を見つけたので紹介します(笑)
『ロナウジーニョとジダンは何が違うと思いますか?』
質問の主は、当時スペイン・ビルバオで指導を学んでいた倉本さんという人でした。
皆さんはどう思いますか?
その答えを彼の知り合いのスペイン人の指導者はこう答えました。
『フットボーラーとプレーヤーの違いだよ』
彼が言うには、フットボーラーとは文字の通りフットボールを行う人のこと。
その瞬間、その状況の中で、自分がもっともやりたいプレーを実践する選手を指す。
言い換えれば感性やひらめきでプレーする傾向があり、自分の長所を発揮することがベースにあるタイプとも言える。
すなわちロナウジーニョだ。
一方、プレーヤーとはゲームをプレーする人を指す。
相手の出方を観察しながら、ゲームの状況に求められている最善のプレーを選択する選手。
相手が右に来たら左へ行く。
左に来たら右に行く。
やりたいプレーではなく、ゲームの駆け引きの中で必要なプレーをする。
すなわちジダンだ。
どうですか?
おもしろい考え方だと思います。
もう一つおもしろいのが、今回のロンドン五輪の日本代表の選手は圧倒的に『ロナウジーニョ』タイプの選手が多かったと筆者が言っていることです。
日本人自体のタイプ(サッカーに関係なく)は多くがジダンタイプだと思うのですが、ことサッカーになるとロナウジーニョタイプが多くなる。
これはどういうことでしょう。
スペイン人指導者が言うフットボーラーの説明は、日本人の苦手なことばっかりだと思うのですが、結局プレーはそうなっている。
納得できるようなできないような・・・
確かに日本人は『どんなときも自分たちのサッカーをやるだけです』って言いますよね。
不慮のイレギュラーに対応するのは苦手ですよね。
そう考えるとロナウジーニョタイプかもしれませんが、ひらめきや感性って苦手分野じゃないんかいな・・・(苦笑)
私個人の意見は、ロナウジーニョがいいとかジダンがいいとかじゃなくて、両方持ち合わせているのが一番かな(笑)
1/3ロナウジーニョで、2/3ジダン、『ロダン』がえーんちゃうかな(笑)
もしくはチーム内で1/3の選手がロナウジーニョで、2/3がジダンのチームがバランス取れてえーんちゃうかな(笑)
この辺にも日本サッカーの育成のヒントが隠されているような・・・
みなさんはどう思いますか(笑)
つたえびと しみず