めっちゃ微妙です

  • 2010年06月30日(水)

日本代表の10年南アW杯が終わりました。

めっちゃ微妙な気分です。

初のベスト8入りを賭けたパラグアイ戦は0−0のままPK戦に。パラグアイの5人目が決め、5−3で敗れました。
前評判が最悪だっただけに、岡田ジャパンの決勝トーナメント進出は日本中を盛り上げました。
相変わらずぽっと出の『にわかサッカーファン』もたくさんいて、日本国へ対してストレスを発散しているようでもありましたが(苦笑)経済効果も相当な金額になったと思います。
今まであまりサッカーに興味のなかった人も、日本代表の活躍によって興味を持ってもらったでしょうし、この先「サッカーをやってみたい」という子どもたちが出てくるでしょうから、大成功であったと言えると思います。
でも、成功なのはその部分だけで、『日本サッカー』を内容的に見ると、プラスになった部分は『まだまだ世界のトップ10との差はでかい』ということが分かっただけだったでしょう。もしくは『日本でも守備的に戦えば引き分けやPK勝ちなら狙える』ことが証明できたことぐらいで、はっきり言えば『一からやり直し』ですね。
日本ってあんなサッカーを目指してました?
岡田監督はどんな思いであのサッカーに切り替えたんでしょうね?何年か前からやりたいサッカーを展開しながら、本大会直前のトレーニングマッチで結果が出ないからとスタイルを変える。変更するしかなかったんでしょうが、今まで自分が努力してやってきたことを変えるのって・・・よく決断しましたね。
決断しなければならなかった・・・
岡田監督の本音を知りたいですね。インタビューでの表面だけの話じゃなくて本音を・・・

次の代表監督は誰がやるか分かりませんが、今からまだ10年はかかりますね。
本当は今回のW杯で惨敗し、もう一度育成年代からやり直すことを期待していましたが、中途半端に勝ってしまったのでまたブレそうな気が・・・

W杯日本開催誘致を2022年に絞って、今から12年計画でやる。
今すぐ少年からやり直して自国開催でベスト4入りを目指す。それも内容的に『日本らしさ』を出して・・・
FKだけじゃだめです。
4年後は無理です。
それは今回のW杯で証明されました。
日本らしいサッカーをしながら勝てるようになるためには少年からやり直しです。
時間がかかります。
それには指導者はもちろん、全ての大人に我慢が必要です。
我慢できますか?
日本中が我慢できますか?
我慢できないようなら今すぐ練習しましょう、クリアーとカウンター。
私は認めませんが・・・

岡田監督・選手・スタッフの皆さん、お疲れ様でした!

      Coachしみず

W杯ベスト16

  • 2010年06月26日(土)

W杯のベスト16が出揃いました。

フランス・イタリアが姿を消した以外の驚きは、日本が入っていることぐらいでしょうか(苦笑)

ベスト16の内訳は、アジア2/4・アフリカ1/6・ヨーロッパ6/13・北中米カリブ海2/3・オセアニア0/1・南米5/5。
開催大陸のアフリカが1/6とは淋しい限りですが、すごいのは南米!出場5チーム中全てが決勝トーナメント進出です!
ブラジル・アルゼンチンがすごいのは置いといて、他のチームもいいようです。
ウルグアイVSメキシコを観ましたが、ウルグアイ強い!メキシコ得意のパスサッカーをやらせないほどの力強さがありました。今後も注目です!

W杯はここからが本番です。
強国は予選リーグではなく、決勝トーナメントに体調のピークを持ってきているはず。優勝候補に挙がっている国が苦労して予選リーグを戦う理由はここにあります。良くも悪くも予選リーグと違うチームになることも多々あると思います。(日本は悪い方で危ない!?)
まだまだ熱いW杯は終わりません!
寝不足が・・・

       Coachしみず

W杯ウラ話

  • 2010年06月26日(土)

日に日にW杯も盛り上がってきましたが、試合以外の『ウラ話』もいろいろ出てきました。

日本―オランダ戦の前に、キング・カズから中村俊輔に1通のメールが来たそうです。
大会前までは『俊輔のチーム』と言われていたのに、フタを開けると先発落ち。出場が減った俊輔のことを気遣ってのキングの心使い。自身も直前のメンバー落ちの経験があるだけに、『重み』のある内容だったに違いありません。メンタルの維持が難しい控え選手にとっては、大変心強いものだったでしょう。

一方、W杯本戦が始まってから出番が増えたのは松井大輔。親友は『タッキー&翼』の今井翼。(私はどんな人かはっきり知りませんが・・・苦笑)
5月に発売したフォトエッセーでは、松井のことを『生涯の友』と紹介しているようです。
松井は前回W杯で最後の最後、代表落ちを経験しており今回に賭ける気持ちは相当なものがあるようです。松井と今井は前回落選が決まった翌日に2人で飲んでいて、松井が一番しんどかったときに一緒に過ごしただけに、今井も今回のW杯での気持ちの入りようはMAXなようです。

優勝候補筆頭、早々に決勝トーナメント出場を決めたアルゼンチンは、監督のマラドーナが熱い!
練習で『FKをバーに当てたら勝ち大会』を開催。一番最初に蹴ったマラドーナがいきなり命中させ、メッシら選手たちの出番すら与えず勝利しました(笑)
前回大会でオーストラリアを率いたヒディング監督も同様の練習を実施しましたが、『選手をいい気分で送り出すことが大事』と故意に自分は外したそうです。どうやらマラドーナにそんなことは通用しないようです(笑)

内部分裂で最後までチームがまとまらなかった前回大会準優勝のフランス・前回優勝国のイタリアは早々に姿を消しました。
だんだんおもしろくなってきましたが、一番の話題はやっぱり『マラドーナ』
目が離せません!

        Coachしみず

やりました!

  • 2010年06月25日(金)

日本代表がデンマーク代表に3−1で勝利し、見事決勝トーナメント進出を決めました。

前半、本田・遠藤のFKで2点を先制した日本は、後半デンマークの猛攻をPKからの1失点に抑え、終了間際には本田の個人技からの“ごっちゃんパス”を岡崎が冷静に流し込み、3−1で勝利しました。

眠い目をこすりながら早朝からテレビで観戦しましたが、完全に“サッカーの神様”は日本に味方していましたね。一つ間違えば結果は全く反対になっていてもおかしくない内容だったと思いますが・・・

前半開始から15分頃までのデンマークは良かったですね。っていうか、あれが実力なんでしょうね。
テレビでは「日本のDFが良かった」と言ってましたが、私は???です。逆に最初の15分が日本の課題であるDF面の弱さが出ていたと思います。
日本の選手は開始早々から激しいプレスをかけていました。ボールに3人位が行き積極的に奪う姿勢を見せていましたが、デンマークの選手のパス回しは慌てることなくワンタッチできれいに回っていました。そのパス回しを日本が狙って『回させている』のなら問題ないのですが・・・
ワンタッチでポゼッションしながら前線の選手がDFとMFの間やDFとDFの間へ入ってきて、そこにパスが入りピンチになることがしばしばありました。そこで失点していたら結果は・・・
数で守備する日本のシステムに問題があるんじゃないかって思います。今後の課題でしょう。

しかし、FKが直接入るっていうことは本当に“楽”ですよね(苦笑)
FK2発で完全に決まってしまいましたからね。
デンマークは後半ロングボール主体に攻めてきたので、私は逆に守りやすかったんじゃないかなって思います。日本のセンターバックは高さがありますし、ゴールに近いところでヘディングされなければDFに人数をかけている分セカンドボールも拾えたし・・・

時間が無くなってデンマークが前掛かりになってからの日本は、前線で個人技が発揮できました。その一番が3点目です。デンマークDFの人数が少ないところに本田が個人技で突破。岡崎は『ごちそうさま!』でした。この3点目はいろんな意味で完璧だったと思います。ドリブルで入ったのがこの日1得点の本田だったので横を走る岡崎にパスを出しましたが、これが大久保だったら自分でシュートをしたでしょね。この日も大久保は『どうしても点が取りたい』っていうオーラが出ていました(笑)

次はいよいよベスト8入りを賭けてパラグアイ戦です。
南米予選でブラジル・アルゼンチンと対等に戦っている強豪です。簡単にはいかないでしょうが是非とも勝って日本のサッカー界・日本全体を盛り上げてもらいたいものです。

        Coachしみず

日本らしいスタイルの構築

  • 2010年06月23日(水)

19・20日の2日間たくさんのこだわりのチームとゲームすることができました。

全ての指導者が将来の選手の姿から逆算して、『今何をするべきか?』を考えて指導しています。
その方法は微妙に違いますがそれは当たり前のことで、一緒のほうが危険です。
その指導者なりのこだわりを持ち、『今一番良い』と考えていることを、試行錯誤しながらやっています。
方法は違ってもゴールは同じ。全ては『選手のために!』です。
定期的にお互いのチーム・選手を見ることは、指導者にとって刺激的です。
ゲームのシステムが1人審判で、どちらかと言うと選手のセルフジャッジに近いところがあるので、審判とは名ばかりで両チームの指導者がコートの中に入り『ゲームを観ながらしゃべってる』って感じです。
『あの選手うまなってるなぁ』とか『あの選手かしこなったなぁ』など、久しぶりに見る他のチームの選手をいつもとは違った目で見て感想を言い合うので、指導者にとっては大変勉強になります。ときには他のチームがやってることを“パクッたり”して自分のチーム・選手にフィードバックします。信頼できる指導者の様々なアドバイスは本当に“宝物”です。

この2日間、200名ほどの選手がグランドに集まりましたが、この中から日の丸をつけてW杯で戦う選手が出てきたときが、日本が世界ベスト10に入れるときじゃないかなって思います。
そう思わせるくらい、この2日間集まった指導者たちは『世界に通用する日本らしいサッカー』の構築にがんばっています。
『あのときのあの選手が、日本代表で10番を付けてがんばってる』そんな会話が何年か後に、いつものグランドで交わせる日が来ることを夢見て・・・

      Coachしみず

オランダ戦

  • 2010年06月21日(月)

日本代表が19日、E組最強・優勝候補のオランダと戦い、0−1で敗れました。

前半を無失点に抑え番狂わせに向けて臨んだ後半開始早々の8分、日本DF闘莉王のヘディングのクリアーボールを拾ったオランダFWファンペルシーがMFスナイデルにパス。ペナルティーエリア外から右足で振り抜かれたシュートは、日本GK川島の手をはじきながら無情にもゴールマウスの中に吸い込まれていきました。
日本もその後がんばって攻めましたが1点は重く、そのままタイムアップ。次のデンマーク戦に1次リーグ突破を賭けて戦うこととなりました。
しかし、強烈なシュートでしたね(苦笑)
後半になって積極的に前へ出てきたオランダに対して日本は、完全に受けに回ってしまいましたね。ウラを取られたくない気持ちが強すぎてDFラインが下がってしまっていたし、MFも守備の意識が強すぎてDFラインに吸収されていました。そうなるとやはりゴールになるのはミドルシュート。ワールドクラスの選手のシュート力はやっぱりすごい!引いて守るチームにミドルシュートは有効です。それをいやがってDFラインが上げると今度はウラを狙われます。
オランダも先制した後は守備的でした。だから日本が攻めているように見えました。しかし今回も、先制されて追いつくことはできませんでした。
オランダはやっぱりうまい!
先制の後守備的に戦いながらカウンターをうまく狙ってました。ただ日本もそれにかからず(GK川島のファインプレーもありましたが・・・)2点目を取られなかったのは評価できますが、引いた相手を崩すことはできず、またしてもDF闘莉王を前に上げて、でかい相手にロングボールでした。

ただ今回のように、本当に強い相手と本気の戦いを多く経験して、時々勝ちきることができるようになれば、日本の将来も明るいものになりそうです。

なんとか次のデンマーク戦に引き分け以上の結果を出し、決勝トーナメントに勝ち進んで欲しい!
日本のサッカー界を盛り上げて欲しい!
楽しみにしています。

しかしデンマーク戦は25日3時半キックオフ・・・
一旦寝てから早起きして応援しますか!?

       Coachしみず

カメルーン戦

  • 2010年06月15日(火)

W杯南ア大会で日本代表がカメルーンを破り白星発進しました。

大会4日目の14日、1次リーグE組の日本はフリーステート競技場でカメルーンとの初戦を迎え、1−0で競り勝ちました。

前半39分苦肉の策(?)でワントップに起用されたFW本田が、MF松井の右サイドからのクロスを冷静にコントロールして、得意の左足で流し込みゴール!
後半カメルーンの怒濤の攻撃をなんとかしのぎ、1−0で大きな、大きな勝ち点“3”をゲットしました。

4大会連続4回目の出場となる日本は02年日韓大会では2勝しましたが、国外開催の98・06年大会では勝ち星はありませんでした。
今回もあまり期待はできませんでしたが(!?)幸先の良いスタートとなりました。

W杯が現行の方式となった98年大会以降の3大会のデータでは、初戦白星でスタートしたチーム数は延べ36チーム。そのうち決勝トーナメントに進出したのは31チームで、1次リーグ突破率はなんと86.1%!逆に黒星スタートで決勝トーナメントに進出したのはたったの3チームだけ。8.3%にまで激減します。ただ3チームのうち02年のトルコと06年のガーナは、それぞれブラジル・イタリアに敗れましたが両チームとも優勝しています。もう1チームは06年のウクライナですが、敗れたのは優勝候補のスペイン!最終的にトルコは3位、ウクライナはベスト8まで登り詰めました(ガーナは決勝トーナメント1回戦敗退)ちなみに初戦引き分けたチームの1次リーグ突破率は58.3%。納得の数字です。

日本代表の話に戻ると、『しかしよー勝ったなぁ』っていうのが正直な感想です。
『もし日本がカメルーンに勝つならこれしかない!』っていう勝ち方でした。
数少ない(実際はワンチャンスでした)チャンスをモノにし、後半はがんばって守る。これしかない戦い方でした。結構日本は苦手な戦い方なんですけどね(苦笑)
それにしてもカメルーンは迫力がなかったですね。内部紛争の噂はどうも本当のようで、明らかにモチベーションが上がってなかったようです。日本にとってはラッキーでしたけど(笑)

しかし同組のオランダは強い!ロッベン抜きでデンマークに完勝!次に戦う日本はメンバーを4人位変えて臨むべきでしょうね。攻撃の選手で疲労の激しい選手を休ませ、控えの選手を積極的に起用するべきです。オランダ戦よりデンマーク戦に賭けるべきでしょう。ただ交代で出場する選手もモチベーションは高いはず。もちろん南アフリカでベンチに座って過ごすつもりはないでしょうし、活躍すればW杯でのこと、世界への道が開けるかもしれません。メンバーが変わってもそんなに力が落ちるとは思えません。あわよくば引き分け!って戦い方でいいんじゃないですかね。
2試合消化後コンディションのいい選手で3戦目のデンマーク戦に臨む。
目的はオランダに勝つことではなく、1次リーグ突破することですからね。

すでに岡田ジャパンは1次リーグ突破後に練習試合を計画しているようで準備に怠りはありません。
日本代表には日本サッカー界の盛り上がりのために、大きくは日本経済のために一つでも多く勝ってもらいたいものです。

しかしドイツは強いですねぇ(苦笑)
日本がまったく勝てないオーストラリアに4−0で完勝するなんて・・・目が離せません!

        Coachしみず

初めて観ました!

  • 2010年06月08日(火)

初めて観ました。

5日土曜日にいつもジュニアでお世話になっているチームのジュニアユースチームの試合を観てきました。

対戦した2チームは両チームとも定期的にジュニアで試合しているチームのジュニアユースで、ジュニアでは『ドリブルメイン』のチームです。
ジュニア年代にこだわってドリブルをやり続けている両チームが、ジュニアユース年代でどんなサッカーをやるのか?非常に興味深いところで楽しみでした。
観た感想は一言で言うと『やるなぁ』です。
ジュニア年代に比べると確かにドリブルは減っています。っていうか基本的には『パスサッカー』です。『サッカー』っていう競技の特性上そうなるのはごく普通のことで、年代が上がれば上がるほどドリブルの場面は減っていきます。その上でこの2チームはDFラインから丁寧にショートパスをつないで、ゴール前にボールを運んでいきます。ゴール前のバイタルゾーンでは多少のトリッキーなプレーをからめながら得点を狙っていきます。今回同じタイプのチーム同士の対戦だったので、一進一退の攻防は大変見応えがあり目が離せない展開が続きました。これがいわいる普通のチームとの対戦だったら・・・多分相手チームは『チンチン』にやられたことでしょう(苦笑)

少年時代に丁寧に、気長に、しっかりボールタッチをやっているチームの選手たちは、ジュニアユース年代になってパスサッカーになってもきっちりボールを扱えていました。
素直に『いいサッカーやってるなぁ』っていう感想でした。

ペルナの目指すサッカーがそこにありました。
そこにたどり着くためにはまだ全然足りませんが、一歩一歩確実に近づいていきたいと思います。
また今日からがんばろっと!

     Coachしみず

がんばってました!

  • 2010年06月07日(月)

6日はU−10・9の大阪遠征でした。

U−9の選手はペルナのユニフォームの初披露で、真新しいユニフォームに袖を通した選手たちは、ちょっぴり『サッカー選手』らしくなってました(笑)

暑いこの日、12分ハーフの試合とはいえ1日6試合をこなした選手たちは、ヘトヘトだったとは思いますが最後までめっちゃがんばってました。
特に4年生。本当にがんばってました。
相変わらずの『ダンゴサッカー』でしたが、少しずつ頭を使う選手も出てきて相手チームのパスサッカーに対応していました。
この学年の選手はサッカー大好きです。練習も試合もほとんど休みません。技術的には少ししんどいところもありますが(汗)がんばる姿勢はいいものを持っています。将来的にいい選手になれる可能性を秘めた選手がたくさんいます!

ほとんどの選手は帰りのバスの中寝ていましたが、一部の選手はずーっとしゃべっていました(笑)信じられないほどの体力です。

これからも、『たくさん食べて』『たくさん寝て』元気な強い身体を作ってサッカーを楽しんでもらいたいと思います。
選手たちに元気をもらった一日でした。

      Coachしみず

C・ロナウド

  • 2010年06月02日(水)

今回はポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウドについて紹介したいと思います。

昨年6月サッカー史上最高の移籍金130億円で、スペインの名門レアル・マドリードに移籍したC・ロナウドは、ポルトガルの首都リスボンから海上を南西に約1000キロの人口30万人のマデイラ島の貧しい家に生まれました。
小さい頃彼の夢は大好きなサッカーで稼いで、庭師の父・レストランで働く母に家を建てることでした。

そんな貧しい家のサッカー小僧の始まりは『借金の肩代わり』からでした。
12歳のC・ロナウドが所属していた故郷マデイラ島のクラブ・ナシオナルは、当時ポルトガルリーグの名門スポルディング・リスボンに約300万円の借金がありました。
マデイラ島の裁判官がスポルディング育成・スカウト部門の統括責任者に電話をして、『若い選手で非常に優れた者がいる。借金を肩代わりできないか』と持ちかけました。あまりにも唐突な申し出でしたが、一度練習に参加させることになりました。そこに立ち会ったコーチはC・ロナウドの技術の高さと精神面の強さに驚き、早速オファーを受けるべきであると判断しました。
こうしてC・ロナウドは300万円の肩代わりとしてスポルディングにやってきました。
スポルディングにとって非常にプラスになったことはもちろん、C・ロナウドにとってもスポルディングの育成方針はプラスになるものでした。
スポルディングは育成方針として、『選手たちの創造的なプレーを妨げるようなことはしない。時の経過と共に、自分の個人技が組織プレーの中でどのように生かされるべきか、自ら理解するものだ』と言っており、これまでにフィーゴ(Rマドリードほか)・ナニ(マンチェスターU)・クレイスマ(インテル)ら個人技に優れた選手を輩出しています。

C・ロナウドはそんな環境のなか、努力を重ねて今の地位を確立しました。クラブで1人練習したり、夜の道路でサッカーしたり、トレーニングの前に1人早くクラブに来てジムでトレーニングし、ピッチに立ったときにはすでに準備できている状態にしていたり、サッカーに関してハングリー精神をむき出しにして努力しました。
彼をジュニアユース年代から知っている指導者は、『彼はいい車に乗っているとか、いい家に住んでいるとか、いろいろなことを言う人がいるが、彼は目標を達成するために多くの犠牲を払っている。彼には『サクリフィシオ(犠牲)』の精神があった。だからそれらを享受する権利がある』と言っています。

今回のW杯でC・ロナウドが活躍することは間違いないでしょう。楽しみです!

       Coachしみず